国会通信 No.107
【国際貢献の難しさ】
1993/5/10 (マンデーレポート第107回の要旨)
1 先週の出来事
文民警察 高田警部補の死
2 国際貢献の難しさ
(1) 未知の分野への挑戦には常に予想を越えた困難が付きまとう。
冷静な対応が必要である
(2) 過去のPKO論議についての反省。
@「自衛隊」と憲法問題に、焦点が当りすぎ。
→国際的なPKOの実態についての議論はあったが、
突っ込んだところまで行かなかったきらいがある。
A論議が硬直的。
→@とのからみで、PKO活動が「危険かどうか」
或は「危険なところに行くのか」といった、
議論に偏りがちであった。
→この種の議論をした野党にも与党にも責任がある。
(3) 平和を回復することの実態的なプロセス。
そこから五原則を判断せよ。
紛争・戦争→停戦→武装解除→軍隊解散→法秩序回復。
これを、いきつもどりつ、常にたがをはめ、力をこめながら
行って行くこと。いわば、粘土をコネていくようなもの。
この実態に即して、五原則を判断すべきである。
「停戦の合意」「当事国の同意」「中立性」「速やかな撤退」
「正当防衛」のいずれも、この平和回復の実態に即応して判断すべきである。
特に停戦の合意が、問題であるが、
全土にわたって戦争状態に回帰したわけではない。
ポルポト派自体がパリ和平協定の廃棄を明らかにしたわけではない。
∴「停戦の合意」が敗れたわけではない。
(4) 見直し論には、反対。UNTACに、要員の安全確保を強く要求しつつ、
撤退するかどうかの判断は、現地UNTACの判断をまず尊重すべきである。
理由
@平和は、単に祈っているだけでは回復しない。
UNTACから日本が撤退すれば、全体的な崩壊につながる。
今までの努力が全く無駄になる。
A狙われているのは日本だけではない。
カンボジアには現在30数ケ国が参加している。
日本のみ撤退すれば「エゴイスト、ジャパン」の国際的非難の大合唱が起こる。
BPKOは、国連の活動である。
「停戦の合意」等の条件判断は、まずUNTACの判断を尊重すべきである。
(5)日本は太平洋戦争の負の遺産をしょって生き続けなければならない。
悲しみを乗り越えて行かねばならない。