国会通信 No.144

 【税制改正問題について】

1994/2/14 (マンデーレポート第144回の要旨)


1 税制改正問題について 8日の連立与党代表者会議において「与党の協議機関において、 新税導入問題を含めて年内に結論を得る。」との合意ができ、 財源問題は切り放し、まず減税については単年度限りとして 赤字国債発行で対処する事になった。 2 総合経済対策について 財源問題についての一応の結論が出た事から 8日には以下の総合経済対策が決定された。 ┌────────────────────────────┐ │総額 15兆2500億円 (過去最大)   │ │@所得税減税等         5兆8500億円 │ │A公共投資の拡大        7兆2000億円 │ │B民間都市開発用地の先行取得制度  5000億円 │ │C中小企業対策        1兆3600億円 │ │D国際化対応緊急農業対策       2300億円 │ │E新分野開拓 民間設備投資促進   1000億円 │ │F雇用対策              100億円  │ └───────────────────────── ──┘ (1) 所得税減税     平成6年度限りの措置として5兆4700億円の    所得税・住民税の減税。法人特別税及び普通自動車の    消費税率の特例は5年度末で廃止。 (2) 公共投資の拡大 (3) 住宅土地対策 ・民間都市開発推進機構を活用した都市開発事業用地先行取得制度創設 ・土地の流動化政策  長期譲渡所得課税の軽減。  事業用資産及び居住用資産の買い替え特例の拡充。  ・住宅建設の促進 (4)雇用対策 ・雇用情勢は厳しい。そのため、雇用調整助成金制度の  拡充等失業の予防を計る。 (5)中小企業対策 構造調整を前向きに行う中小企業への支援。   若手経営者を中心にした新感覚の商店会作りの支援。 (6)農業対策 (7)金融・証券対策 (8)規制緩和の推進 (9)新規事業分野の創出 情報通信・環境・福祉関連 3 減税の内容 (1)平成6年分の定率減税  ・20%相当額の控除。 但し最高200万円(住民税は20万円)。 (2)具体的方法 給与所得者の場合……年末調整時に控除。但し6月には半年分還付。 事業所得者……………確定申告の際控除。但し予定納税の時に減額。 (3)バブル対応の相続税改正 @税率構造の累進緩和(例 「2億円以下」は45%が40%に下がる) A課税最低限の引き上げ B配偶者の税額軽減措置の最低保障額が、現行8000万円が1億6000万円に倍増。   4 予算内示 10日   藤井大蔵大臣は、閣議に94年度一般会計予算と財政投融資計画の大蔵原案を内示。 93年度当初予算に比較して1%増の73兆817億円。 しかし、実質的にはマイナス。 政策的経費である一般歳出も2.3%増の40兆8548億円で、伸びは88年以来の低さ。 5 11日 日米首脳会議。包括協議について物別れ。   日米新時代の到来といわれるが、当然今後に重い責任が。   数値目標の設定は、自由貿易の原則に反する。   また、規制緩和により新たな改革に取り組んでいこうとして   いるわが国の政策に背く結果となる。   従って、基本的には総理の姿勢には賛成。   但し、反対を貫いた事に必要以上の感情移入をすることは危険。   決裂の後に待っているのは、アメリカのより厳しい貿易赤字に   対する対応であり、これに対処するわが国の責任ある明確な   自由市場化政策を明らかにしなければならない。