国会通信 No.160

 【北朝鮮問題/「官権政治」と「民権政治」】

1994/6/6 (マンデーレポート第160回の要旨)


【先週の出来事】 30日 予算委員会質疑続行。 31日 本会議における趣旨説明開始。この日は「雇用保険法」。 01日 各委員会フル回転。 02日 法務委員会で質問。 【北朝鮮問題】 1 大切な現状認識 @ マスコミの報道姿勢(かなり煽情的)には、疑問。 A 3がつ韓国訪問の見聞。必要な準備は怠らず、しかし冷静。 B アジア調査会での、松永元駐米大使の話。 ∴ まず大切なのは危機感を煽る事ではなく、客観的な情報収集と分析。 2 過度の経済制裁は実効性に疑問。 @ 1300キロに及ぶ国境を接する地続きの隣国、   中国の強力なしでは如何なる制裁も実効性は薄い。 A すでに、経済的な困窮状況にある北朝鮮の現状は、   実質的な経済制裁下にあるとほぼ同視できる状況。   換言すると、経済制裁により新たな厳しさを与えられるとは思わない。 3 基本的なわが国の対応は、憲法の原則の下で、できる限度での対応をする事である。 【「官権政治」と「民権政治」】 1「官権政治」とは、 ∴官僚が描いたビジョンを政治家が推進し、  国民が内容面でも手続き面でも軽視される政治。 ※行政が運転し、政治がエンジンの役割を果たす政治といって良い。 ※愚かな国民や、選挙の事しか考えない政治家に国を任せたら  メチャクチャになると考えている。国民不信と政治家不信。  その結果としての秘密主義。 ※行政の継続性と一貫性を錦の御旗にして思い通り誘導しようとする。 2 「官権政治」の例 (1)「国民福祉税」 (2)「国連常任理事国」問題 ∴いずれも行政が絵を書き、国民と政治をリードしようとしている事は明きらかである。 3 「官権政治」の罪と罰 @ 無思想・無理念    思想は組織を生むが、逆に組織が思想、哲学、理念、志しを生む事はない。 A 拡大主義    組織拡大が本能的欲求。大きくなる、強くなる、偉くなる事しか頭にない。 B 自己抑制力の欠如   内部からの歯止めなく、外圧による政策転換しかできない。 C 調整原理なし。   省益間の調整働かず、また暗黙の内に互いの省益追求を容認。 D 政策論議が、簡単に権力闘争、権益擁護闘争に転化。   政策面での理性的な論議からでる少数意見は封殺。 E 反「規制緩和」・反「行革」 F 責任転嫁   政策決定の形式的責任者である、首相、大臣、国会などに責任を転嫁し、   「私は単なる公務員」と言って責任から逃げる。 G 国際的出世主義    外交も放置すると拡大主義、覇権主義てきになる。価値よりも力の成金主義。 H 秘密主義、タテマエ主義、なし崩し的、冷酷非情な手段さえ厭わない。 4 民権政府の条件 @ 憲法尊重主義 北東アジアの平和と安全が確実なものとなり核廃絶への   見通しが着実になるまで現憲法には手をつけない。 A 国際貢献には非軍事的側面に重点をおく。 B 常任理事国入りのためには国連改革が前提条件。 C 行財政改革の断行、官権政治の誤りを正す具体的行動を起こす. D 経済、財政の構造改革の基本に住宅、教育、老後の3点を置き、   これを重点政策として展開する。