国会通信 No.199
【パソコン通信についての報告】
1995/3/27 (マンデーレポート第199回の要旨)
【英国閣外建設大臣と会見】
○3月20日 イギリス閣外大臣ニーダム氏が政務次官室を訪問。
イギリスからの日本に対する投資拡大のための協力を要請された。
昨年は、英国BCB(英国建設公社)総裁のグロースター侯爵の訪問を受けた。
かなり、官民あげて積極的な日本進出を図ろうとしている。
○夕刻英国大使館に招待され、英国の官僚と政治の関係について意見交換。
(英では、各省のトップに政治家が相当数入る。
例えば大臣1、閣外大臣2、政務次官2。役所の頂点に政治家が入って、
トップ=ダウンで役所をコントロールする。
日本でも、例えば複数の副大臣、複数の政務次官などを置き、
政治家をもっと役所の中に参入させ、政治のコントロールを
強化すべきであると感じた。)
【平成7年度予算成立】
○3月22日 参議院本会議において平成7年度本予算が参議院を通過、
2年ぶりの年度内通過が確定しました。
阪神大震災への対応のため、異例の早さの予算成立でした。
○来年度予算の総額は、70兆9871億円
(対前年度比 2.9%減)。 「超緊縮型予算」。
○税収不足を補うため公債依存率は高まり、公債残高は200兆円を上回る。
○苦しい中でのやりくり、ぬくもり予算。
(・公共事業費は全体で4.1%増。建設省関係では4.3%増。
6兆2822億円 ・社会保障関係費は3.3%増。
科学技術振興費は7.5%増。・防衛費は0.886%と抑制)
【パソコン通信についての報告】
○ 3月14日に通信開始後、合計5回発信。
○ 返信者 合計 50人
(内訳 米国1名 サウジアラビア1名ほか全国(ただし関東以西)から。
○ 感想
@「即時性」:情報が届くのが早い。そのためリアルタイムの反応が得られる。
例えばサウジのカフジにすむ阿部さんから応答があったのは、
第1回の発信後4時間しか経っていなかった。大変驚いた。
A「広域性」:情報が届く範囲が広い。
インターネット等を経由して海外からもアクセスできる。
日本国内でも通常情報過疎と言われる所でも瞬時に
全国、全世界と通じられる事には驚いた。
B「直接性」:机上で直接に相手と対話できる。
また、画面を通しての対話なので余計なプレッシャーがない。
そのためかなり率直、辛辣な応答が可能となる。
C「容量性」:かなりの容量の情報を送れる。
また、それを簡単に、劣化(ファックスはどうしても不鮮明になる)
せずに取り出して再利用できる。
D「個人性」:情報があまりに親密なため、
逆に外の世界と孤立的になる、あるいは隔絶的になる。
パソコンの内部世界のみで完結してしまう。
∴もっと色々な分析が可能かもしれない。
しかし、今日本のユーザーの数はニフティの会員が83万、
PC−VANの会員が85万など250万人を越えたと言われる。
アメリカは1000万人を越えたと言われており、
まだ情報後進国だが、新しい世界、国境を越えた世界ができつつある事を実感した。
4 政治の世界への影響
@ 今までの政治の世界における情報経路は主にタテ方向であった。
しかしPC通信の普及により飛躍的にヨコ方向の情報量が拡大する。
政治の世界の対応が遅れれば遅れるほど、
政府からの情報不足を原因にした政治不信が拡大するのではないか。
政治の世界は、発信情報量の多様化と多量化そして迅速化に努めるべきである。
A ただ、現在の一般的な利用規約は政治の世界に
とってはかなり窮屈である。
「選挙運動につながる内容発信してはならない」とすると、
厳密に言えば政治家は何の発言もできなくなる。
もっとも、悪いのは実はホスト会社のほうではなく、
やたら制約の多い選挙法のせい。
政治資金や法定選挙費用の厳守には厳格にしつつ、
真面目な政治活動については市民の良識を信じて活動の
範囲を広げるべきである。
B 間接代表型の政治は、飛躍的に直接代表型の政治に変わっていく。
間接代表的民主主義は、選挙で代表を選び、
その代表を「全国民の代表」として政治をやっていくスタイルだが、
なぜそうなったかは物理的な原因によることが多い。
多くの有権者の意見や意向を瞬時に大量にくみ取ることができる
情報革命は、政治の世界にもっと直接民主主義的な指向を高める。
C 国や地方自治体とは無縁の市民社会を形成する原動力になる。
場合によっては世界市民としての連帯も可能にする。
ボランティアの本質が基本的にPC通信の世界と共通性
を持つ理由はここにある。
D なかには、個人主義の弊害が出るのではと心配する人がいる。
確かにPC通信は、地域のコミュニティーや会社組織等
今までの一般的な生活空間を簡単に乗り越えてしまう。
そのため個人的エゴが相当強くなる言った否定的な印象を持つ人もいる。
確かに、PC通信の世界と現実の世界のギャップはある。
しかし、個人の自主性を高めると言ったプラスの方がずっと重要だと考える。