国会通信 No.204 


【ゴラン高原のPKO派遣について】

1995/5/15 (マンデーレポート第204回の要旨)


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【ゴラン高原のPKO派遣について】


1 この問題についてさきがけ内部では意見が対立した。 
  私は「反対」を主張。

2 今回のPKO派遣の契機は、国連の要請によると言うより、
 外務省側の国連に対する働きかけの結果と言った色彩が濃厚。
 内閣は、新たなPKO活動参加についての一般的な指示を与えて
 いないにも関わらず、派遣の時期や規模等について勝手に決めて
 これでやって欲しいと言わんばかり。

 既成事実を積み重ねたうえで、結論だけ追認させようとする外務省のやり方は
 この際しっかりと改めるべきである。

3 この問題は最終的には外交意思決定過程の民主化あるいは
 官邸機能の強化の問題に関わってくる。
 これは行政改革の大きなテーマの一つである。


【官邸機能の強化】


1 細川総理特別補佐であった田中秀征の印象とは
 「総理大臣は行政の海に浮かぶ椰子の実のよう。」
 (ちなみに「特別補佐」制度は法制度上の裏付けのない
  独創的なものでしかなかった)

2 与党行革プロジェクトチームのヒアリング
 早稲田大学教授片岡氏の指摘
 →日本国憲法と内閣法の食い違い。
 「憲法」は内閣総理大臣の地位を強化しているが
 「内閣法」は総理と他の大臣を原則「同輩」と考えているようだ。

3 憲法では、
 総理大臣に内閣の首長としての地位を与え(66条)、
 また内閣を代表して行政各部を指揮監督する(72条)と規定。
 しかし、内閣法では、
 総理は「閣議にかけて決定した方針」に基づいて行政各部を指揮監督する(6条)、     
 としている。
 憲法には規定のない「閣議」のたがを指揮監督権にはめている。

4 この内閣法の規定を、「内閣の国会に対する連帯責任」(憲法66条3項)
 から導かれる憲法の要請と解する考え方もあろう。

 しかし私は憲法が明らかに
 「総理は内閣を代表して…行政各部を指揮監督する」と明言している以上
  内閣法の規定は必要以上に総理の権限を制約しているものと
  考えるべきだと思う。

5 総理の行政各部に対する最終的な指揮監督権を
 内閣法上も明らかにするよう法改正を考えるべきであろう。

6 官邸機能の議論は以上の他にもスタッフの強化、情報収集解析機能の強化等
 まだまだある。
 今回はその核心にある「行政各部の指揮監督権について」のみ論じた。