国会通信 No.209 

【内閣不信任案否決の感想】

1995/6/19 (第209回 マンデーレポートの要約)


【先週の出来事】		
1) 13日 内閣不信任案 否決
2) オウム対策弁護団事務局長から陳情
4) 15日 さきがけ臨時総務会(午前7時から外交、経済問題について激論)
5) 17日 予算委員会で「山口、中西」両氏に対する証人尋問
6) 17日 さきがけ栃木常任幹事会開催。「定住外国人に入党資格を付与する決定」
7) 17日ー18日 さきがけふるさとキャラバン実施。

【内閣不信任案否決の感想】

1 内閣不信任案は野党による与党攻撃の最大の武器のはず。
しかし、今回のような緊迫感の欠如した不信任案の提出劇は
近来まれである。野党の存在を単に示すだけの茶番劇でしか
なかった。むしろ出さないほうが良かったのではないか。

2 茶番劇としか思えないことの理由 

1) 提出はしたものの、新進党は実は及び越し。

2) 不信任案提出の直接の理由は「50年決議」であるが、
新進党が欠席したのは、出席しようにも議員の6分の1しか
国会周辺にいなかったからであり、修正案も執行部「一存の
案」でしかなかった。「50年決議」がああなった責任の半
分は実は新進党にもある。与党への攻撃としては明らかに
迫力不足。

【予算委員会の証人喚問】

1 真実発見に力を発揮できない証人喚問は徒労でしかない。
それどころか、国会の無力さと追求する議員の側の尋問技術の
まずさを国民に強く印象づけ、政治不信を助長している。

2 なんでそうなるのか?
1) 追求のネタ不足
 例えばどんなに優秀な検察官であっても、追求の材料が
そろっていなければ何もできない。国会議員には国政調査権があるが、
捜査権があるわけではない。そこで、とどのつまり追求のネタ元は
新聞や週刊誌しかないのが現状。これではどんなに優秀な法律家で
あっても証人を厳しく追及することなどできやしない。証人もその
辺を知り抜いているから図々しく居直ってしまう。各政党やあるい
は議員個人が高い調査能力を持つ事が望ましい。しかし、現実には
どの政党にも秘匿されている情報を発見し得るような専属の調査
機関や調査スタッフなど存在しない。
 かくて証人喚問は、マスコミの嘲笑と国民の失望の場と化していく。

2) 証人喚問の場所が良くない。
 多くの証人喚問は「予算委員会」で行われる。これは「予算」を
人質に取りながら政治的駆け引きをしてきた自社対決55年体制の
名残である。しかし、このため「予算」が本務の予算委員会にとって
証人喚問は従たる存在になってしまう。結果そんなに多くの時間を
割けない。かくて証人は質問の嵐を知らぬ忘れたでやり過ごし、
時間の経過を待っていればやがて解放されることとなってしまう。
 これに代わるものとして「政治倫理審査会」があるが、実は
これは議員が汚名をはらすための場であって、強い証人喚問は出来ようもない。
とにかく委員会の調査権能を高めるための国会法等の改正をする必要がある。

3 ただ難しい問題として「3権分立」原則とのからみが出てくる。
とくに「現在捜査中の事件」については司法権との密接な関連性から、
現時点では資料要求すらできない。確かに国政調査権が濫用され、
政敵を倒すために恣意的な政治的利用されることは避けねばならない。
この調整をどうするかが問題であり、諸外国の法制がどうなっているか
検討し、具体的な改正案を一刻も早く作るべきである。

4 テレビ報道の静止画像についても批判が強い。この問題も、委員会に
強い調査権を与えることと裏腹であり、バランスをとるためにも証人の
防御権について明らかにしておく必要がある。いずれにしても議院証言
についての抜本的な検討が急務である。

【定住外国人の入党資格付与決定】
1 さきがけ栃木の常任幹事会は、定住外国人の入党資格を認めること
を決定。要件の細部については代表に一任。来月16日の定例大会で
正式に決定する予定。
2 全国では「さきがけ島根」「さきがけ東京」に続いて3番目である