国会通信 No.223
【パリ訪問報告2】
1995/10/23 (第223回 マンデーレポートの要約)
● 先週の主な活動記録、参加した主な会議
1) 16日 与党政策調整会議
2) 18日 さきがけ核問題特別調査会 第3回ヒアリング
3) 同日 NetDミドセッション
4) 19日 建設常任委員会(「建築物の耐震改修の促進に関する法律」可決)
5) 同日 衆議院本会議(上記法案ほか内閣提出法案の採決)
6) 20日 さきがけ規制緩和委員会(経団連規制緩和委員会ヒアリング)
7) 同日 衆議院本会議(「災害対策基本法案」について趣旨説明、質疑)
● 18日に行われたNETDのミッドセッションの内容はすでに
掲載されていますので省略します。私自身、ネットワークの経験の
ある複数の議員(自民2、社会2、共産1、新進1、無所属1)に
直接面談し、参加協力のお願いを続けていますが、成果を上げてい
ないのが残念です。
自民党総裁に新しくなった橋本さん(噂では通産省の省内ランで
直接役人にメールを送っているとのこと)にも、ネットDの話を
しに行きますよと申し入れてあるのですが、忙しそうでなかなか
お会いする機会が得られません。
NetDへの国会議員の参加が少ない理由について勝手に想像すると
大体以下の通りだと思います。
1) そもそもネットワークに関心がない。
2) 関心はあるが、機械を扱ったことがない等の技術的理由。
3) パソコン等は使えるのだが、殺到する?RESに対して
十分に対応できる時間的、スタッフ的な余裕がない。
4) コンピューターに向かっていても票にならない。
時間があるなら選挙区を歩いたほうがずっと票になる。
5) 最初からさきがけが目立ちすぎている。(^^)
しかし、政治家サイドのネットワークへの関心は確実に高くなっている
と思うし、また有権者からの政治に対するアクセスの圧力もどんどん
高くなっているはずです。今後もねばり強く議員へのリクルートを
していきたいと思っています。
● 今週のマンデーレポート第223回は先週話しきれなかった
パリ報告の第2回目を行う予定です。
内容は重複しますが、前回アップしたものの後半部分を再掲します。
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● 成果はあった。
1 人の面で「成果」を見ればシラクさんに会えなかったのだから
決して満足できる成果はあげられなかった。しかし、それに代わる
多くの人々と会い、率直な議論を展開することが出来た。
特に大統領府の外交政策を実質的に決定していると言われる
レビッド大統領外交顧問やゴドフラン対外協力大臣との会談は
多いに意味があったと考える。
2 実験中止という正面の成果は困難かもしれない。
しかし、側面の成果は間違いなくあった。
1) 回数を8回から7回に減らす可能性を明言。(外交顧問)
2) 潜水艦用の核及び、シミュレーションのためのデータが
集まり次第止めることを示唆。 (同上)
3) ジュネーブで行われているCTBT(包括的核実験禁止条約)交渉
の早期締結に積極的に協力することを明言。 (同上)
4) CTBT交渉の大きな論点であった
小規模核実験や工業的核実験除外論にたいし、
フランスが例外なしのゼロオプションにたち米英がそれに
追随したこと。 (同上)
5) CTBTにおいてゼロオプションの採用を未だ決定していない
中国とロシアについても早期締結のために働きかけることを
示唆。 (同上)
* 特にCTBT交渉におけるフランスの姿勢を3)4)5)のように
より先鋭化させつつあるのは、核実験反対の圧力があるためである。
正面の成果は少なくとも、間違いなく側面の成果を上げつつある。
● フランスのたそがれ
1 ドゴールにあった「第3世界のリーダー」としてのフランスといった
ビジョンや世界観が語られなかったのにはがっかりした。
米ソ冷戦が終わった後、壮大な核廃絶のプログラムを自ら提案し
世界の尊敬を集め新たな平和のリーダーになれるチャンスを、
フランスは自ら潰してしまった。
2 フランス側の核実験再開の理由は
結局の所「東と南からの核の脅威」に対抗するためでしかない。
すなわち「フランスのための核」、「自国の安全のための核」でしかない。
3 この理論は、フランスがごく普通の国に成り下がったことを如実に
物語る理論である。そのうえ核開発の潜在的な願望を有する一部の
途上国は、まさに自国を守るためというフランスの論理を振りかざ
しながら核武装をしかねない。まさにフランスの核実験強行の
理由は、核拡散を誘発するのである。まさに「落日のフランス」、
「たそがれのフランス」を感じて帰ってきた。
● 「核の傘の下にいる日本」論に対する反論
1 核保有国が非保有国に対する非難としてはもっとも低劣で
自分勝手な論理である。
なぜなら、核を保有する国が存在しなければ他国の傘の下に
身を寄せる必要もないからである。保有国の存在こそ全ての
問題の発端であることを忘れている。
2 さらに、核を持つ能力が潜在的にありながら自ら不保持の決断を
している国に対する敬意を欠いている。この非難の行き着く果ては、
傘の下にいる国が自前の傘を持つことを認める論理に発展しかねない。
こうなればNPT体制は全く有名無実となるであろう。
● 気になるフランスの「安保理常任理事国」支持発言。
1 今回会ったフランス側要人の多くは、話の最後に決まり文句のように
「日仏の友好関係や経済関係に悪影響が出ないことを期待し、日本が
国連の安全保障常任理事国になることを支持する」と結んだ。
2 繰り返し安保理のことを言われると、だんだん邪推したくなる。
フランスは暗に「安保理入りしたいなら核の問題であまり余計な
ことを言いなさんなよ」また「安保理になる前提は核の抑止力
を承認することなんだよ」と言っているのではないか。
3 あたかも、日本外交に対する「殺し文句」が安保理入り支持と
勘違いしているかのようだ。日本あるいは外務省に対しては、
このことをちらつかせておけば簡単にコントロールできると
でも思っているのだろうか。あるいは大使館はそれほど熱心
にこの「外務省の悲願」をアピールしているのだろうか。
4 核実験を反対する日本に対して、ことさらにささやかれる安保理入り
支持発言は、安保理 =「核保有国クラブ」であると言う実態をよけい
際だたせるような気がしてくる。
だからこそ私は安保理入りについては慎重にならざるをえないのである。