国会通信 No.226
【NPOプロジェクトについて】
1995/11/13 (マンデーレポート第226回の要旨です)
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【先週の主な活動記録、参加した主な会議】
●7日 土地税制緩和と景気を考える会 建設省ヒアリング
●8日 首都機能移転シンポジウムに参加
●9日 衆議院本会議 災害対策特別法
●10日 与党NPOプロジェクトチーム緊急座長会議に出席
●10日 衆議院本会議 大和銀行問題
【NPOプロジェクトについて】
■ NPO(Nonprpfit Organization)とはなにか
1) 民間非営利団体と訳される。米国では民間非営利の法人組織を
さしている。政府との区別に力点を置いたNGOとほぼ重なっている。
2) このNPO部門についての法人格付与及び税制について現在与党三党
のプロジェクトチームで検討中。最後の大詰めに来ている。私もさきがけの担当者
の一人。
■ なぜ、NPOが重要か
1) 人間の対社会的な活動は、大きく3つの部門に分けられる。
第1セクターは広い意味の政府組織という公的な機構を通じてなされる
活動分野(政府セクター)、第2セクターは民間の営利部門(産業セクター)、
そして第3セクターは公的な機構ではなく民間の機構ではあるが利潤追求を
しない部門すなわち民間非営利部門であり、私はこれを「市民セクター」と呼ぶ。
2) わが国はこの市民セクターの層がまだまだ薄い。この部門を強化していく
ことこそ日本の民主主義の成熟した発展のために重要である。
3) 市民セクターは日本経済の未開拓の新分野である。この部門を強化することは
経済の新しいパイを開拓し新規雇用を創出することにつながる。
(アメリカでは、NPOの事業規模はGDPの約5.7%、有給雇用人口比が約5.8%
と言われている。)
■ 日本の公益法人制度の問題点
1) 民法33条は、法人は民法その他の法律に準拠しなければ成立出来ないと
規定、さらに34条は、公益かつ非営利目的の法人の設立を「主務官庁の許可」制
として規定した。そして商法は「営利法人」として株式会社を中心にした商業法人
を規定した。すなわち日本の法制における「法人制度」は「公益法人」「営利法人」
の2大体系に整理されたが、「公益」でもない「営利」でもない法人の位置づけを
宙に浮かせることになってしまった。
2) また「公益法人」も、「祭祀、宗教、慈善、学術、技芸」の狭いメニューに
限定され、さらにそれを主務官庁が判断することとされた結果、本来市民の自主性
に支えられるべきこの分野が、主務官庁の縦割り行政の中に埋没し、極端なケースでは
公益法人がお役所の天下り先になったり、特定の政治家に私物化されたり、「公益」の
本来的な意味からかけ離れてくることも起こるようになっている。
3) 役所が許可するため、事故が起こらないよう、許可の基準をどんどん高くする。
そのため公益法人になることは一般的な市民活動からすると至難の業になってしまっ
ている。
■ 経済企画庁との対立
1) 阪神大震災の直後ボランティアに対する世間の認識が急速に高まった。
当時の官房長官はボランティア法制の整備を経済企画庁に指示。
2) ボランティアに対する関心が深まったことは評価する。しかし、
ボランティアはNPOの一部であって全てではない。
特に無償性が強調されすぎるとかえってNPO部門の発展を阻害する結果にもなる。
また、災害ボランティアを基本に考えてしまうと得てしてNPOを行政補完的に
位置づけてしまうおそれがある。
3) 政府セクターとは異なるNPO部門を経済企画庁=政府が立法等で規定するのは
本末転倒である。
4) このような経緯から、与党NPOプロジェクトチームは、経済企画庁に対し
NPOについての法案は「議員立法」で行う旨申し入れ、経済企画庁もこれに
同意したはず。(10月初旬)
5) 今回、この申し入れの趣旨に反し突然ボランティア関係の「税制」について
同庁が要望することを認めてくれるよう各党に申し入れ。(8日午後6時ころ)
「法人格については追って議員立法でやればよいが、税制論議の指定席は先行して
確保しておきたい。税制論議の場所取りのためだけだから10日の与党商工
調整会議に経済企画庁として要望する事を了承して欲しい。」と言ってきた。
6) 私は、多いに反対した。
理由、約束違反。この件については議員立法でやることを了承したはず。
税制は本体の法人格付与法と密接不可分。切り放すことは出来ない。
また、税制説明の中にすでに与党三党で検討中の法人格の内容が先付けで
出てしまっている。すなわち従来の公益法人税制と同様の仕組みの税制である
以上「主務官庁」制度を当然前提とする。従ってその抜本的な改革は困難。
7) 結果として10日の商工調整会議で話題になったものの
正式な説明はされずにすんだ。
■ さきがけの法案の概要 ■ 自社との食い違い については次週に。