国会通信 No.249
【情報公開】
(マンデーレポート第249回の要旨)
(1996/4/22)
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【先週の出来事】
●16日 大蔵省改革プロ
講師:リチャード・クー氏(野村総研 主任研究員)
●17日 マルチメディア研究会 開催
●18日 大蔵省改革プロ
講師:斎藤精一郎氏(立教大学教授)
●18日 クリントン大統領 衆議院本会議場で演説
●18日 土地問題研究会 開催
講師:稲本洋之助氏(明海大学教授)
【大蔵省改革:二人の提案】
1 リチャード・クーの提案
● 国税局の分離
※ 日本の大蔵省は、「予算編成」と「税制立案」そして「税徴収」の3つが
集中している。これが大蔵省に支配の源泉。(文句を言うなら「マルサ」を入れるぞ)
少なくとも国税局は大蔵省から分離すべきである
● 守秘義務の徹底
※ 大蔵省に集中している情報を恣意的に流用したり、
リークしたりしながら、業界に対して強い影響力を発揮している。
● 銀行監視機能の強化
※ 銀行は証券と異なり、相対の世界。このため常にモラルハザードの危険。
従って完全な自己責任とはいかない。
また、ディスクロージャーだけでは不十分。現在の銀行業務は複雑、公開して
簡単に分かれるようなものではない。
現代の銀行業務をチエックできる専門家は、アメリカの8000人に対し
日本は400人(大蔵・日銀半分ずつ)。
早急に大蔵省の中に頻繁に人事異動するのではない
専門家を多数養成すべきである。
● 証券市場監視体制の独立
※ 証券と金融では観点が違う。証券市場は不特定多数を相手にする。
独立性を持ったアメリカのSEC(証券取引委員会)のような機関を
作るべきである。
● 日銀の独立性の強化。
2 斎藤精一郎の提案
● 大蔵省の金融支配の背景は3つあった。
1) 慢性的な資金不足 … 経済に対する計画的資金配分が重要だった。
2) 右肩上がりのトレンド … 失敗はすぐ帳消しに。それで助かっていた。
3) 冷戦下の閉鎖的経済環境
● 環境の激変に大蔵省は適応できなかった。住専の失敗はその象徴。
… 資金過剰の時代に、土地神話の崩壊、そして大競争の時代に。
これらの環境の激変に大蔵省は的確に適応できなかった。
● 金融システムの大転換を
…「業者規制型」システムから「市場規制型」システムへの転換。
※ 今までの大蔵省の感覚は「市場は間違う」に象徴される。
しかし、今や市場は巨大になり、これに対して主計局的な
「公的配分」主体の感覚では、対処できなくなっている。
行政は、市場のプレーヤーを主役と考えた上で、
市場のルールをチエックする立場に転換すべきである
● 市場規制のポイントは3点。
1) 市場に参加する要件の監視
2) 市場ルールを遵守しているかどうかの監視。
3) 経営に対する監視。
● 市場規制を行う機関は大蔵省から独立した金融行政委員会で。
● 預金保険機構の強化
※ 預金保険機構を強化、拡充し、金融機関に対し預金保険料率を
通じて監視する。
● 大蔵省に対する多重的チエック機能
※ 金融行政委員会・日銀・預金保険機構による大蔵省に対する監視が
望ましい。
3 二人の提案はまさに正鵠を射ている。
○ 予算編成権は、大蔵省から内閣に移管すべきである。
○ 予算作成、税制立案、徴税の3者は分離すべきである。
○ 銀行監視のためのプロの養成は緊急の課題である。
○ 証券監督機関は、大蔵省から独立すべきである。
○ 日銀の強化・独立。
等の観点にたった大蔵改革案をまとめるべきである。