国会通信 No.258


 【内閣法改正】

1996/7/1 (マンデーレポート第258回の要旨)


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【先週の出来事】
●19日 総務会(地雷問題についてのさきがけ提案決定)
 :対人地雷についての製造、使用等禁止。
●19日 本会議 通常国会閉幕。
 :通年化していた会期延長なし。
  選挙対応の長く暑い夏が始まった。
●21日 さきがけ拡大、防衛部会
 :基地関係法案について議論

【内閣法改正】
● 今国会で成立した内閣法改正は、さきがけが問題提起した
「総理官邸の機能強化」に資するものである。

● 日本の政治はよく顔が見えない、と言われる。すなわち
政治のリーダーシップが発揮できない、官僚主導と酷評される。
その原因はなにか。総理官邸の機能が弱いのはなぜか。

● 官邸機能が弱い原因は以下の通りである。
1) まず、一番大きな原因は、予算編成権が総理大臣の手許ではなく、
 大蔵省にあることである。予算編成権を大蔵省から奪取し、内閣の中心に
 予算局を作るべきである。

2) 官邸の政治スタッフが少ない。総理官邸のなかに位置づけられている
 政治的ポストは、内閣総理大臣、官房長官、官房副長官の3人のみである。
 スケヂュール管理から、国会答弁の案の作成、判断材料の情報収集まで、
 大半が官僚の手に委ねられている。「行政の海に漂う椰子の実」のような
 存在が総理大臣の実態だとはよく言ったもので、正直な実感である。
 どうしても、マインドコントロールにかかってしまう。

3) 情報収集が各省庁経由。
 阪神大震災の時の反省点の一つが、官邸に独自の情報収集力がなかったことが
 上げられる。勢い、各省庁経由の縦割りかつ省利省益のバイアスがかった情報
 にゆがめられてしまう。災害情報については官邸が緊急情報として直接情報収集
 できるように改正された。

4) 省益の代表者としての秘書官たち。
 総理大臣秘書官は3人いるが、いづれも大蔵省等出身省庁から派遣されている、
 探題と言ったおもむき。総理大臣よりも古巣の官庁に高いロイヤリティ−を感じている。

5) 省庁の調整に時間がかかる。(閣議決定)
: 内閣は、閣議によって職務を行う事とされ(法4条)、閣議は全会一致の建て前
  で現在に至っている。従って、複数省庁にまたがっているテーマの処理に時間が
  かかる。 
 
※ 今回の内閣法改正は、特に総理大臣を直接補佐することを目標にした政治側の
 人材を厚くするための措置である。

● 具体的内容
1 内閣総理大臣補佐官制度の創設
2 内閣官房副長官の権限強化

● 総理大臣補佐官制度(14条の2)
1 内閣官房に、3名以内の総理大臣補佐官を置くことができる。
2 補佐官の職務
 :内閣の重要政策に関し、内閣総理大臣に進言し、
  及び内閣総理大臣の命を受けて、総理大臣に意見を具申する。 
3 常勤が原則だが、非常勤とすることができる。

4 補佐官は、特別職の国家公務員とする。

5 補佐官は、官房副長官と同様、国会議員との兼職を認める。

● 内閣官房副長官の権限強化
1 職務面の権限強化
 :旧法(官房長官の職務の補佐)
  →「命を受けて内閣官房の事務を司る」
  →「官房長官不在時の職務代行」
2 待遇面
 :旧法(政務次官並)→(法制局長官と同格に上げる)