国会通信 No.279
【マイク納め】
1996/12/25 (マンデーレポート第279回の要旨)
23日の月曜日が天皇誕生日、そして24日午前中に東京で民主党の
政策懇談会に参加。そのためマンデーレポートは2日繰り延べになり
本日実施しました。そんなわけでアップが遅れたことをおわびします。
【マイクおさめ】
1年間、大変お世話になりました。
今年は本日でマイク納めとします。
来年度は、1月6日(月)から開始します。
またよろしくお願いします。
【がんばれ青木大使、そして人質のみなさん】
○ペルー在日大使の青木さんとは、3年ほど前に共通の友人の紹介で歓談
したことがありました。
○栃木県の那須に、明治の外相青木周蔵別邸があり、
さきごろ県の重要文化財に指定されましたが、青木大使は
周蔵の確か孫にあたリます。そんなわけで親近感もありました。
○青木さんは、近ごろの外交官に似合わず、骨太で「ぼー洋」とした
気取りのない青木さんの人柄に魅了され、大変楽しい懇談であったことを
いまでも覚えています。
○その青木さんが、今、大変厳しい状況のなかで、
極左ゲリラMRTAと闘っています。
○まずは非人道的な占拠と監禁を続けるMRTAのテロに
断固抗議するとともに、140有余名の人質全員の開放を
心から祈ってやみません。
○テロに屈してはならない。
しかしながら、一人の生命は地球よりも重い。
この相克のなかで解決に向けての、
ペルー政府も日本政府も、ぎりぎりの努力を続けてほしいと切望します。
○池田外相の帰還については、論議を呼んでいます。
MRTA側が外相を人質に要求する動きが見えたから、
それを避けるために外相を帰還させたのではないかとの憶測が
一部で報道されています。
しかし、MRTAからそんな動きが出てくるのは、派遣の前に当然
予測しておくべきことでしょう。それをせずに、鉄砲玉のように外相を
送り出したとするなら、内閣の見通しの甘さは非難されてしかるべきだと
思います。
○今回も、日本外交の様々な弱点が露呈されました。
1 日本が持つ、危機に対処するオプションの狭さ
2 情報収集能力の低さ
3 情報解析能力の低さ
4 金属探知機が常備されていない等の危機予防装備の低さ
5 外務大臣の派遣そして急遽帰還等、危機管理の方法が
いつになっても、無原則であり確立されていない。
等など。
○日本人は、一般に危機の想像力が欠如しているのではないでしょうか。
特に外国で起こった危機や、外国から来る危機、そして外国で遭遇する危機等、
海外がらみの危機についての想像力は極めて乏しいのではないでしょうか。
均質的な、島国的な風土の特性かも知れませんが、
これは外交のプロと言われる外務省にとっても例外ではありません。
○そもそも外務省には危機に際しての、精密なシミュレーション用の
大型コンピューターを駆使した現代的なシステムは存在していません。
外交の本質はまず、すぐれて情報戦争であるということです。
そのため当然に大量の情報を収集し、整理し、分析し、
そのうえで、危機に対処する多様なオプションを瞬時に想定し、
具体的な方策を何通りか割り出すようなシステムが大国の外交には
必ず必要とされます。しかし、日本の外務省はこの点お寒いかぎりです。
○したがって危機管理も、いきおい経験知の支配する世界になってしまう。
そして、結局のところ、経験知主義は慣例主義でしかないのでは?
だから新しい突発的な事態が発生すると、
経験がないとの理由で、いつも右往左往することになってしまう。
想像力の欠如は同時に創造力の欠如でもあります。
○それではどうしたら良いか。
まず情報(収集、伝達、整理、解析等のすべて)についてもっと
予算をつける必要があります。
また、自衛隊の海外での行動が困難等物理的な攻撃能力が劣る以上、
攻撃を未然に防ぐような予防設備や監視装置にも
相当な予算をつける必要があります。
いずれをとってもまだ不十分です。
常任理事国入りなどの議論をする以前の段階です。
【よいお年を】
今年は、本当にいろんなことがありました。
民主党の結成、そして総選挙に落選。
ペルーが外交の問題点=外務省改革とすれば
今年は、大蔵省、通産省、厚生省、そして暮れの外務省と
官僚行政の問題点が集約して現れた年でもあります。
これから改革の本当の戦いが始まろうとするときに、
戦列に加われないのは大変残念です。
かくなるうえは捲土重来、
I SHALL RETURN ! の決意で
がんばります。
来年もどうぞよろしくお願いします。