国会通信 No.347
【菅代表 訪米記】
1998/5/6 (マンデーレポート第347回の要旨)
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■ 連休中は 訪問と遊説の選挙準備にあけくれました。
そんなわけで マンデーレポートの十分な準備ができませんでした。
けっこう からだのほうもへばってきています。
そんな状況なので、今日は以下のような民主党ホームページに
おすがりした内容になりました。お許し下さい。
■ 新生 民主党の代表 菅直人は 連休中訪米し
そのレポートはリアルタイムで 同行した島さとし衆議院議員(広報副委員長)
から送信され 民主党ホームページに掲載されています。
■ さきがけ時代に 私は 海外視察中の議員みずからが
現地レポートを 電子ネットワークを利用して発信する手法を発案しました。
そして、1995年9月のタヒチの核実験反対運動、そしてそれに続く
10月のパリでの反対要請行動の際 それぞれ現地レポートをリアルタイム
で発信してきました。自ら持参したノートタイプパソコンでテキストを発信、
また持参の電子カメラで映像も発信したのです。電子情報時代に対応した
政治の姿を追求するささやかな挑戦でありました。
電脳政治「事始め」に記録されても良い出来事だったと自負しています。
■ この手法は 民主党にも引き継がれてきました。
昨年の地球温暖化帽子のためのボン準備会議の際も参加議員自ら
現地レポートを送ってきました。
今回 新民主党になってもこの手法は引き継がれ、
現地からの生々しい また興味深いレポートが送られています。
本日はその一部を転載します。
■ 「民主党訪米団がゆく・1」
文 民主党広報副委員長 衆議院議員 島 さとし
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●5月2日 ニューヨーク、JFK空港へ
成田空港にて、海江田万里国際局長と、報道陣に見送られて、菅直人代表、岩国
哲人議員、安住淳議員、原口一博議員、そして私、島さとしをメンバーとする民主
党訪米団は、一路、ニューヨークJFK空港へと向かった。
結団式での菅代表の挨拶は「実り多きものに」というのと「若い人は自由闊達に」
というものだった。イギリスのブレアは43歳、クリントンも40代で大統領に
なった。これに対して、日本の政界は、若い人の台頭が少ないという印象だろう。
民主党は1回生議員、2回生議員だけで48%を占める若い政党である。私も4月
25日に40になったばかり、安住議員、原口議員は30代である。民主党は、若
い議員が頑張っている政党であることをアメリカでアピールしたい。
ということで、若い議員が多いので、食欲も旺盛である、機内食だけでは足らな
いので、スチュワーデスに「うどんでスカイ」(カップうどん)とおにぎりをもら
って食べた。ふとみると、原口議員も食べていた。さらに、菅代表も食べている。
このバイタリティなら、民主党の前途は明るい。
●5月2日 夜 小和田国連大使と会食懇談
ホテルにチエックイン。目の前が国連本部である。うちあわせをした、ホテル
のレストランは「アンバサダーグリル」(大使のグリル)という。夜は、小和田国
連大使(雅子皇太子妃のお父様)主催の会食懇談会に招かれた。大使公邸には、ど
こにも天皇皇后両陛下のお写真が飾ってあるが、皇太子、皇太子妃のお写真がある
のが印象的であった。
食事の前に飲み物をいただくのだが、その席から議論は活発だった。まずは、国
連問題。「常任理事国に関係する国連改革はどうなっているのか」「常任理事国を
現在の5カ国から増やすというものですがなかなか難しい。イタリアがドイツが入
るなら、私も入る資格があるといっている。日本、ドイツ、イタリアが同じ敗戦国
だからだ。アジアでも、インドがはいるならパキスタンが反対するとかなかなかむ
ずかしい」「このパズルを解くのは難しいのではないですか」「一挙にやってしま
わないと難しいができると思います」
促されて、食堂へ。和食をいただく。大使館にいろいろのお客さんを招くので、
日本から料理人をつれてゆくのだが、今はなかなかいい人が来にくいと言う。ただ
し、ここの料理人は腕がいいのか、おいしかった。
訪米団全員が議論した。
「日米安保が機軸なのは当然だが、日本の外交が対米追随のように見えるのだが」
「そう見えるかも知れないが、日本がアメリカを説得して、そのように持っていっ
ていることもある。国連の投票行動を見ても、アメリカと異なることがある」「ア
メリカは、特殊の決議をすることもあるから。」冷戦後の、日本の外交についても
議論した。ヨーロッパはNATOの東方拡大など、大きく変化しているのに、アジ
アはその兆しが見えないと言う認識からだ。 経済についても「財政構造改革法は
、あまりに硬直的すぎたのではないか」「円の今後は厳しいのではないか」など、
議論は白熱した。
気がつけば、10時30分。みんな、時差ボケでふらふらしているのに、菅代表
は、10時すぎてからますます、議論がさえてきた。このねばりごしがあれば、大
丈夫と変に納得する。私も眠くなってきた。
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■ 「民主党訪米団がゆく・2」
文 民主党広報副委員長 衆議院議員 島 さとし
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5月4日
○FROM 官 TO 菅
早朝8時から、ウォールストリートジャーナル、ニューヨークタイムスの敏腕ジ
ャーナリストとの懇談。「民主党が政権をとるというが、40年間自民党は政権を
とりつづけている。橋本総理が政策的に失敗しているのはわかっているが、本当に
日本国民は、そのような変化を求めているのか」というのがインタビューの骨子で
ある。
「自民党に対する本質的な国民の支持は高くありません。小選挙区制度は政権選
択の選挙です。政権交代には二つの意味があります。一つは自民党から民主党への
交代。もう一つは、官僚が支配する政治から、国民が選んだ政治家によって行われ
る政治、つまりは主権者である国民によって行われる政治への政権交代です。さら
には、直接総理を選ぶ選挙です。これらが理解されれば、次の総選挙が勝負である
と私は思います」
「総選挙の時期はいつか」
「早ければ7月。そうでなければ1年先でしょう」。
鋭い質問が飛ぶ中、岩国議員が答える。
「一言で言えば、FROM 官 TO 菅ということです。最初の官は官僚支配、
次のは菅直人です」
○ランチもとらずにコロンビア大学で講演
ランチタイムの12時15分から、2時までコロンビア大学で講演。スケジュー
ルが詰まっており、昼食もとらずにミネラルウォーターのペットボトルをもって会
場へ。
講演の方は、立ち見が多く出るほど盛況。菅人気はすごい。菅代表が最初の挨拶
だけ英語でした後「ここまでは英語で、後は日本語で」というだけでどっと沸く。
20分ほど講演して、後はフリーディスカッション。
菅代表が言うには「民主党は、一方的に自分の意見を主張するのではなく、いか
に多くの人の意見を聞くかを重視すべきだ。だから、このスタイルが望ましい」と
私に語った。「地方分権をどう考えているのか」「基本政策を読んだが、日米関係
をどう考えているのか」多様な意見が出され、あっというまに時間が過ぎた。
15分で、サンドイッチをほおばり次の予定へと進む。ダイエットができそうだ
と思ったら「ホテルの体重計に乗ったら10キロもやせていたよ」と菅代表。
「大丈夫、体重計が壊れているんです。私は5キロ太ってました」
○ジャパンソサイエティで講演
ジャパンソサイエティで「官僚主導政治の改革と政権交代」と題して講演。安住
議員が、人が少ないかも知れないと心配して、ワシントンの知人を呼んでいた。い
わゆる動員である。ところが、まったくの取り越し苦労で270席、完売。安住議
員が呼んだ人は、席がなく困っているという状態となった。「いっきょに、ダフ屋
になってしまった」と、安住議員はこぼしていた。
ここでも1時間講演の後、ディスカッションを行う。
「私が厚生大臣の時、閣議にでました。閣議は当時の梶山官房長官の司会で始ま
ります。閣議が始まったと思ったら、30件から40件のサインが求められる。時
間がないから内容もあまり読めない。せっせとサインして、15分。やっと終わっ
て、さあこれからと顔を上げたら、これで閣議は終わりますとなる。なんでこんな
ことが可能かと言ったら、前日の各省庁の事務次官が集まって2時間会議して、こ
こで全会一致のものしかあげていないからです。この事務次官会議が実質的な意志
決定機関です。これが官僚主導政治の実体です」
「細川政権や村山政権で、自民党以外の総理となり、政権交代ができたと思われ
た方も多いかも知れませんが、この事務次官会議はそのままでした。ここを改革す
べきです」。
講演が終わり、ディスカッションの時間になる。勢いよく手が上がる。
「私は、日本の大学を出た後、こちらの大学院で生命科学の研究をしています。
今の日本では知的分野で活躍できる場が少ない。菅さんが総理になって改革してく
れたら、日本に帰ります」などという意見をはじめとして、永田町ではあまり聞け
ない、多様な意見交換ができた。
レセプションを9時過ぎに終え、10時30分発の飛行機でワシントンへ。この
最終便はなんと29人乗りの小型機。途中で稲光があったりして、スリルは満点で
あった。11時45分に空港到着。ホテルチエックインは0時30分過ぎ。本当に
、いい1日であった。