国会通信 No.350


 【情報は核を越える】

1998/5/25 (マンデーレポート第350回の要旨)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ■日程を懸命にこなしているうちに1週間があっと言う間にすぎていきます。 ■23日には、ちょっと変わった日程を入れました。  アナログ「原人クラブ」とデジタル「原人クラブ」の発足式を宇都宮市内の  「やなせ進インターネットサロン」で行いました。  デジタルの原人クラブは電脳空間でのやなせファンの集いでメーリングリストで  軽い井戸端会議を始めています。  そのメンバーが集まっていわゆるオフラインの発足式を行ったのです。  東京方面から2名地元から6名参加し お互いの自己紹介をしていくうちに  いつしか電脳政治の未来をテーマにしたディスカッションになりました。 ■ アナログ原人クラブのほうは、いままでの政治家の後援会の「かたいイメージ」を  なんとか乗り越えようとして作ったファンクラブです。  29才の若い雑誌編集者に自由に作ってもらった  「UPA」(ウーパ)という入会申込書にその意図が込められています。  型破りのこの入会申込書は結構好評です。  近日中に 原人クラブのホームページにこの申込書を掲載することができるかも  しれません。お待ち下さい。 ■ところで 5月15日以来インドネシアに駐在している大学時代の同級生、  湯浅君からさかんにメールが来ました。  緊迫するインドネシア情勢を報告してきたものです。  彼の送ってくるメールは大変的確であり  インドネシアの情勢がマスコミよりも早く正確に理解することができました。  発信者の湯浅君による的確な情報整理と発信があってこそですが,  危機管理や迅速的確な政策決定において情報がとても重要であることを  教えてくれます。  しかもそれが個人の所有する小さなパソコンによっても行うことができる  ということが重要です。  彼が不安な状況で いかにインターネットのhpがもたらす情報を期待していたか、  よく分かります。  まさに「平和のための情報基盤の整備」  「人類をパニックから救う情報基盤の整備」が重要であるかよく教えてくれます。  「情報は核を超える」  情報基盤の整備による世界平和の実現、  これこそ、21世紀に向かうわが国の国家的目標にすべきであると、  私は提唱しています。  この考え方が誤っていないことを確信させてくれたのが  湯浅君とのメールのやりとりでした。  以下では彼のメールの一端をご紹介させていただきます。 ■  ○  98/05/15 00:12   題名:FW: Jakarta 情報980514 > 湯浅です。 > これは、自宅のコンピューターからです。 > 1.会社の状況 > (1)避難状況 30キロ離れていることもあり、身近に危険を感じない工業団地にはいっているこ > ともあり、業務を早目に切り上げることを決定したのは、1時30分です。 送迎用の車を手配する関係上、各人に帰宅の意志(工場に残っていた方が安全との 判断もあり)を聞いて、概ね全員が工場を出たのが午後3時です。(1勤は16時 > で終了) 午後9時30分現在、帰宅済みの確認ができていない者2名、途中で交通渋滞にあ ってレストラン等で休憩中の者3名です。(ジャカルタ郊外の地点まで来ているので すが、そこからジャカルタ市内への道が閉鎖されており、高速道路があくまで待つ しかないという状況になっています。 (以下略) テレビ等で見る限り、ロイターなどが報じている夜間外出禁止令はでていません。 著名なスーパーマーケットが焼き討ちにあっており、そうでないところもそれを恐 れて、閉店しています。 > Bank central Asia(サリムグループ)があちこちで焼かれています。 > 伝聞ですが、 ・乗っている人間を降ろし、車を焼くという無意味な腹いせ行為が頻発しています ・乗っている人間が中国人とわかると金品を奪う ・地区(Pondok indah)によっては、停電中 ・銀行は当分閉店のまま (この種の情報は、「よろずインドネシア」http://www.rad.net.id/yorozu/にアク > セスして下さい。 > 3.個人情報 > 単身赴任で家族がいない分気楽ですが、明日から3日間は自宅待機です。 > 食糧(米1.5ヶ月分、インスタントラーメン24食、飲料水3週間分、その他保存 > 食糧たくさん)は、問題なし。 > トイレ、風呂等は井戸水 > 電気は、アパートに自家発あり。 > 電話・ファックス ××−××−×××−××× > 携帯電話     ××−××−×××−×××× > E-Mail ------@---.net.id > ルピア現金があまりないのが気になりますが、ドルはそれなりにありますので、問 > 題なし。 > > 東京の自宅にも連絡済みです。 > > ただ、パスポートのREENTRY PERMITがちょうど切れてしまい、今手続き中です。 > したがって、急な出国は(自衛隊機による以外できません)・・・その気はありま > せんが > 以上 ○ 98/05/16 00:32  題名:自衛隊機派遣 湯浅です。 今回、図らずも渦中の身となって、日本での自衛隊機問題が明瞭に見えました。 山崎拓:自衛待機の派遣も視野に入れる 土井たか子:自衛隊機の派遣は慎重に 羽田孜:自衛待機の派遣は当然 私の意見は、前にも申し上げたように、自衛隊機の派遣は当然。 ただ、問題は、そんなことよりも、 救援機(アメリカ、オーストラリア、マレーシア、シンガポールは既に決定) このうち、アメリカは、明確に料金後払いで結構、としたうえで、16日に2機飛 ばします。 既に、大使館のホームページに出ています。 マレーシアも政府専用機決定。 オーストラリア・シンガポールは増便 日本は、17日以降、臨時便が出るそうです。 このアメリカの対応の素早さ、簡便さ。これが、日本にかけているものです。 まず、これが先にあって、その後状況が悪化し、自衛隊機の必要が出て来た時には 、疑問なく救援を実施すればいいのです。極論すれば、ジャカルタ市内の集合場所 から、自衛隊の護衛付きで空港まで移動しても構わないのです。自国民の保護であ り、侵略ではないのだから。 こうした、実質的な救援活動に大きな差があるままで、すぐ自衛隊派遣の議論にな るところが、日本における政治的議論の未熟さを浮き彫りにしていると思います。 なお、私自身は、今日の時点で、家族はともかく、駐在員本人が脱出しなければな らないほど、危険な状況だとは思っていません。 ○ 98/05/18 13:49  題名:ヒルトンホテル RAPINDO 湯浅です。 現下の情勢を踏まえて、基本的には、本日で今週の仕事を終えます。 その後、Jakarta Hilaton に念のため移ります。 ××−××−×××−××××  RM ××× 23日(土)にチェックアウトの予定。 情勢次第ですが。 メイルOK. 携帯電話番号  ××−××−×××−×××× 以上 ○ 98/05/19 20:28  題名:お願い 湯浅です。 お願いがあります。 緊急脱出中の日本人が、出国時に、出国審査係官から、 違法な金を要求されるケースが相次いでいます。(ジャカルタのスカルノハッタ空港) 元外務大臣の羽田さんにでも頼んで、インドネシアの当局(日本で言えば法務省か? )に厳重に抗議し、そのようなことをした人間を厳罰にしてでも、そうした犯罪行 為を止めさせてほしいのです。 まさに脱出のピークです。 大至急お願いします。 自衛隊機もいいけれど、こうしたことも結構大きい問題なのです。 (根拠はないけど、きっと中国系インドネシア人はもっと嫌がらせされていることと 思います) 橋龍が、ハビビギやナンジャールにいい格好するのはご自由ですが、現場を知らな いってことは、かわいそうですね。なめられているのに気がつかないってことです からねえ。 もともとインドネシアの場合には、よくあることと言われています。 ちょっとしたことに難癖をつけて、金をとるのです。 金を払わないとスタンプを押さないので始末が悪い。 別の考え方をすれば、多少の不備があっても金で済むのですから、柔軟な対応と言 えばそのとおり。便利なことがあるのも事実です。 ただ、今回は訳が違います。 日本の領事館はよくやってくれています。 例えば、私の場合、現在再入国ビザがありません。(再入国ビザがないと出国できま せん) なぜ、ないかというと、もうすぐワーキングビザが切れるので、それを更新してか ら再入国ビザをとる予定にしていました。 そこで、日本領事館は、関係当局と交渉し、「再入国ビザがなくても出国させてく れ」という手紙を用意し、発行してくれています。(私も既に入手済み・手続きも簡 単でした) ところが、こういう臨時の手続きは、本来の有るべき姿との比較で難癖の対象にな り易いのです。 今は、会社の活動も止めていますから、そうした手続き(ワーキングビザ取得)も なかなかできません。担当の総務の人間も会社に来られなかったり、第一、従業員 の給料を(銀行が閉まったりしている中で確保するのあ精一杯。そんな自分の手続き は順位の低い仕事です) その意味で、まあまあ日本領事館はよくやってくれています。 こういうパターンについてばかりではありませんが、こうした難癖のために、今ま でに100ドルまたは50万ルピア(約7000円?)程度払ってやっと出国したケ ースを聞いています。 難癖をつけられて、そこにいる日本領事館の担当官に訴え、一緒に戻ると態度が豹 変します。(犯罪だということは認識しているのです) 問題は、日本領事館の担当官が四六時中駐在しているわけにはいかないということ です。 それと、日本領事館の人はパトロールカーに乗った警官みたいなもので、絶対に意 地悪をされませんから、あまりご存知ないのかもしれません。 大部分の日本人は、インドネシアでの仕事を愛し、インドネシア人と友達になり、 本来ならば脱出等しないで残っていたいのに、止むを得ず出国するわけです。 そういう日本人の足下を見て、違法な金を要求するインドネシア公務員はまことに けしからんと思います。大部分のインドネシア人は真面目に働いているのに、こう いうふざけた奴等・腐った奴等が、外国人からのインドネシア及びその国民につい ての評価を下げているのです。 私自身は、これ以上事態が悪化しない限りここにとどまります。 (ジャカルタヒルトンに会社の仲間と一緒にいます) 今のところ、安全・健康問題なし。 でも、ひょっとしたら、日本領事館からもらった手紙を使うことになるかもしれま せん。 ペルーの大使館の人質になった人の千倍くらい楽な生活をしていますので、ご心配 なく。 取りあえず、お言葉に甘えて、お願いすることにいたしました。 よろしく     以上 ● 98/05/19(火) 23:13   SUB:鳩山さんに頼みました "湯浅文伯" さん、こんにちは。 先刻 帰ってきて 貴殿のメールを読みました。 早速 鳩山由紀夫氏の自宅に電話し  奥さんの「みゆきさん」に事情を話し  貴殿の18日発と19日20:38発の2通をファックスで送り 善処方を依頼しました。 鳩山さんと羽田さんとは直前まで一緒だったそうで まだ両氏とも帰宅していないそうです。 必ず貴殿のメールを帰宅後直ちに見せてほしい旨 再度電話して頼んでおきました。 がんばって下さい。 やなせ進でした。 ○ 98/05/23 01:43  題名:RE: RE:米国等 遅い時間まで付き合ってくれてどうもありがとう。 危機管理の分野で、日本が今の米国並みになるのには、10年くらいかかるのでし ょうか? 今回の事件も、独裁者が退くまで(完全に退いたとは思えないが)数多くの人の命が 失われたという、歴史の繰り返しだったような気がします。 それと、インターネットのありがたさ。(インターネットに内在するその他問題はさ ておき) また、連絡します。 選挙が近い。 ご健闘をいのりつつ。 湯浅 ○ 98/05/23 01:09  題名:アパートに戻りました。 湯浅です。 スハルトのおっさんの辞任で、いろいろ問題あるでしょうけど、一安心。 取りあえず、アパートに戻りました。 ご心配をおかけしました。