国会通信 No.362
【金融安定化を問う】
1998/9/7 (マンデーレポート第362回の要旨)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回のマンデーレポートは9月7日(月)地元下野新聞に記載されました
記事をご紹介致します。
記者 金融機関の破たん前の処理策で、政府・自民党は公的資金の投入を
認めていますが。
簗瀬 自民党が3月につくった金融安定化二法は破たんしているか、していないかの
二本立て。その間のグレーゾーンに対応できない部分がある。
粉飾をしなければ対処できないような欠陥法は廃止すべきだ。
記者 民主党はどうすると。
簗瀬 (野党三会派で)谷間に焦点を当てた別の特別法をつくったらどうか、
と話し合っている。
われわれの法案は、坂道を転げ落ちドツボにはまりそうな直前の段階ぐらい
までカバーできる。
記者 菅直人民主党代表は「破たん前処理」について柔軟な発言をしていますが。
簗瀬 ある程度公的管理をしながら破たん問題に対処していくべき、と言っている。
政府は長銀について「債務超過ではない」と言い続けている。
金融安定化二法に従って資本を注入し、合併をしてソフトランディングさせて
いくというやり方だ。
そういうルールもなく、お金をジャブジャブつぎ込んでというやり方はまずい、
と言っている。
記者 野党三会派の法案は判断に時間がかかりませんか。
簗瀬 そんなことはない。破たんしているかどうか、司法機関によるチェックの中で
実質的にどうか、という一点に絞って判断するから、最初から実質論議で
処理できる。
司法判断の中で金融再生委員会がすぐ手続きに入り、生き残るか駄目かを
すぐ判断できる。(自民党側が憲法上無理があるとしている)
破たん銀行株の強制取得については、主権は公共の福祉に従う部分があり、
株の権利の制限はある程度やむを得ないのではないか。
記者 政府・自民党の破たん処理方法をどうみますか。
簗瀬 ブリッジバンク法案は、金融管財人を派遣した上で一週間ぐらいで調査を
終えてブリッジバンクにつないでいくという形になり、
海外からは一種の法的な倒産状態に陥ったといわれるだろう。
そうすると、いろいろな問題が瞬間的に起こってくる。法案自体、大きな金融
機関にはふさわしくない。
記者 日銀の速見優総裁は「大手銀行は巨額のデリィバティブ(金融派生商品)取引
をやっておりつぶせない」と債務不履行になった場合の金融システムの
大混乱を懸念しています。
簗瀬 デリィバティブで実際の決裁に掛かるお金は百分の一ぐらい。
市場も(ストップされる事態を)想定しており、混乱は政府が言っているほど
ではないのではないか。
問題は、能力もあり懸命に経済活動をやってきた善良な借り手をどうするかだ。
われわれの考えの根本は情報開示。責任追及、処理費用の最少化原則などが
重要だ。金融と財政を分離し、大蔵省の影を徹底して排除しないと信頼は
回復できない。
だから金融再生委の委員長には大臣になってもらい、大臣の下で大蔵関係者は
(金融から)はなれてもらう。