国会通信 No.364


 【野党案軸に合意成立】

1998/9/21 (マンデーレポート第364回の要旨)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 1 民主党の菅直人代表は18日、首相官邸で小渕総理と党首会談を行い、   今国会最大の焦点である金融再生法案について野党3会派提出の法案を軸に   共同修正し、成立させることで合意しました。   そしてそのうえで最後に残ったふたつの問題については   以下のように合意されました。   (1) 長銀問題については、実務者協議で合意した事項      (別記「概要」)に沿って、特別公的管理等で対処する。   (2) 金融再生委員会の設置に伴う財政と金融の完全分離       及び金融行政の一元化は、次期通常国会終了までに必要な法整備を行う。   (1) は 長銀救済のためには公的資金を投入せずに、   実務者レベルで合意した公的管理の方式で処理することを合意したものです。   また(2)は財政と金融の完全分離をはかる合意です。   小渕総理と自民党は、訪米を目前にしてじりじりと譲歩を重ね、大蔵省の最後の   抵抗を押し切り、金融と財政の分離はようやく完結することになりました。   護送船団の頂点に君臨し、金融の広い範囲を天下り先にしてきた大蔵省にとって、   金融と財政の分離は絶対阻止したかったのです。   この点をめぐっての「さきがけ」以来の五年越しの戦いがようやく決着がつき   ました。参議院選挙の結果、参議院で与野党逆転したことの大きな成果だと   思います。 2 それ以前の 衆院金融安定化特別委員会理事を中心とした   実務者協議では、17日までに「金融危機管理対策の概要」で長銀問題と金財分離   問題以外の点では合意が得られていました。   その内容は以下のとおりです。   【金融危機管理対策の概要】    T 野党3党提案の4法案を基礎に、以下の点及び、      これに関連する技術的部分について4法案の共同修正を行う。  ● 金融再生法案の修正について     1 金融機関の申し出によって、特別公的管理等の開始を行える旨の     規定を、雑則ではなく、本則中に規定する。    2 法案成立後速やかに金融再生委員会を設置する事とするが、      金融再生委員会設置までの間は、金融再生委員会の権限を、      総理大臣もしくは閣議決定が代行できる旨、経過措置を設ける。    3 綻認定等に関する裁判所の認可は削除する。    4 金融整理管財人が入った金融機関について、公的ブリッジバンクへ移行      できるスキームを加える。   ● 預金保険法改正案の修正について    1 住宅金融債権管理機構と整理回収銀行を一体とした      株式会社組織として、整理回収機構(日本版RTC)を創設する。      その際、住管機構が整理回収銀行を吸収合併する。      また整理回収機構に共同債権買取機構(CCPC)の追加合併を検討する。    2 整理回収機構は時価による不良債権の買い取り、      債権の回収・売却等を行い、存続期間中に投入される公的資金の      総額を結果として最小化する努力をしなければならない。      なお、整理回収機構による不良債権の買い取りは2001年3月末までに      限る。    3 公的管理に入った金融機関等から不良債権の買い取りと回収受託を可能と      する。    4 一般の金融機関からの不良債権の買い取りと回収受託を可能とする。   ● 預金者保護に関する17兆円のスキームは維持される。   U 金融機関の過小資本状態の解消等、金融システムの早期健全化     スキームを早急に検討する。