国会通信 No.365
【大蔵省との戦い】
1998/9/28 (マンデーレポート第365回の要旨)
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【先週の出来事】
●22日 (AM10:00) 参議院の金融経済特別委員会が長銀に対して
要求する資料の内容を精査しました。
同特別委員会の理事である江田五月さんの部屋に、自民党の理事岩国臣さんや
長銀の総合企画部長川上さんなどが集まり、長銀に追加要求する資料の内容を
決めました。
●24日(AM8:00から10:00) 新総合政策研究会の発会式に参加。
そしてウォルフレン氏の記念講演を聞きました。
実態とずれてしまった憲法をこのままにしておくのは、
日本の民主主義の成長にとって良いことではない。
日本人が自立するために、といった観点からの憲法改正論議が必要
であるとの主張に強く共鳴しました。
●24日 (AM10:00)「長銀等不良債権に関する調査小委員会」の
初会合を行い、小委員長としての挨拶をしました。
小渕総理の訪米中の発言によっても、先週合意されたはずの内容がさらに不明確に
なっています。
小委員会としての特色を生かした迅速的確な実態調査を行いたいと考えます。
●24日(PM2:00〜5:15)「経済産業委員会」に出席。
中小企業信用保険法の改正案(※)が衆議院で可決され、
この日参議院に送付されてきました。まずは通産大臣がこの法案の趣旨説明を行い
ました。これについての質疑は多分29日に行われる予定です。
その後、通産大臣に対する「一般質疑」を行いました。
(※)主な内容は中小企業に対する金融機関の貸し渋りを
解消するために信用保証協会の保証限度額を引き上げる
ことであり以下の2点からなる。
1 無担保・無保証の場合の保証限度額を現行750万円を1000万円に
2 人的保証あり・無担保の場合の引き上げを、現行3000万円を5000万円に
する。
質疑終了後、理事会を開催し、上記改正案についての質問時間に
ついて打ち合わせ。私は野党側の筆頭理事として議論に参加。
さらに衆議院から送付される予定の対人地雷禁止条約等に関する
法案の趣旨説明をいつ行うかについて議論しました。
●24日(PM6:00) 民主党緊急金融問題対策本部に遅れて出席。
小渕総理の衆議院本会議での答弁ぶりに、民主党は強く反発。
少なくとも、18日の党首会談の合意の線まで戻さなければならない。
●25日(AM10:00から12:00) 参議院本会議。
小渕総理の訪米報告を受けた後、質疑。その後3つの法案
(労働基準法改正案ほか)について採決。
● 〃(AM12:10から12:30)経済産業委員会の理事会に出席。
中小企業信用保険法についての質問時間の割り振り等に
ついて打ち合わせ。対人地雷禁止法について自民党は審理を焦っている様子。
9月内に採決すれば批准の第1グループに入れるとのこと。
そうならもっと早く審議日程を組むべきなのに。明らかな戦略ミス。
● 〃(AM1:00〜5:00) 参議院の予算委員会で、総理に対する一般質疑。
焦点は、もちろんクリントン小渕会談。菅代表との合意をお土産に訪米
したはずなのに合意文書を全く無視するかのような発言。
長銀には公的資金を注入しない、金融と財政は完全分離するとの
最大の合意内容も無視するかのような発言。民主党の峰崎議員の質問に対し、
総理はシドロモドロになっていく。自らがリーダーシップをとったはずの合意も、
その内容すら理解していないことが明白になっていった。
憔悴し肩を落とした総理の姿には申し訳ないが哀れをもよおした。
● 〃(PM5:00から6:30。10:00から深夜)
民主党本部で緊急金融経済対策本部 役員会。
夕刻近く、野中官房長官が長銀の債権放棄策を批判。強腕の官房長官が、
いよいよ地ならしを始めたなとの印象。
自民党の内部分裂
(石原、塩崎等の実務者グループ=大蔵批判派 対 池田政調会長などの親大蔵派)
によって一転二転しながらも詰めの交渉に入っていく。
破綻金融機関の国有化を内容とする特別公的管理方式(=野党提案)を
軸に修正協議は大詰めに入ってきた。
もっとも大きなポイントの金融と財政の分離が最大の山である。
党首会談での合意内容にあった「金融再生委員会」を
行革スキームの「金融庁」におとしこもうとする大蔵の反転攻勢を
どうしのぐかが最大の問題である。
27日(午前6時) 党本部10階でとおとお夜明かし。
2時過ぎに中野幹事長代行が、3時過ぎには羽田幹事長が、
4時過ぎには石井国対委員長がそれぞれ院内に入る。
部屋には、岡田克也衆議院と私だけに。
6時近くなり、地元日程のために宇都宮にもどることに。
午前2時過ぎに、自民党からの提案。その内容は、心配したとおり、
金融再生委員会の所掌事項を「破綻関係」に限定しようとする内容である。
18日の党首会談の合意内容は
「 金融再生委員会の設置に伴う財政と金融の完全分離及び金融行政の一元化は、
次期通常国会終了までに必要な法整備を行う。」である。
金融再生委員会の所掌事務にはなんの限定もついていない。
そのことから言えば所掌を「破綻」関係に限ろうとするのは明かな後退である。
私は、懸念を感じた。
しかし、情報によると「公明」は、この自民党提案を受け入れるとのこと。
そしてこの公明の動きをけん制するために、
中野代表代行、羽田幹事長、石井国対委員長が院内に入ったはずなのに、
それぞれ帰ってくる気配がない。
相当難しい局面になっているのだろうと想像する。
ときおり菅代表や鳩山幹事長代理も顔を見せるが、
実務者の交渉経過を見守るしかない状況であった。
大蔵省の金融と財政分離を少しでも阻止しようとするすさまじい執念を感じた。
負けてはならない。