国会通信 No.382
【予算の組換え要求】
1999/2/15 (マンデーレポート第382回の要旨)
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【先週の主な出来事】
●10日〈水〉 米国の未臨界核実験に抗議
米国は2月10日(米国時間9日)に6回目の未臨界核実験を実施しました。
未臨界実験は、現実の爆発は行いませんが、核爆弾の制度を向上するために
不可欠の実験です。
したがってそれは当然に核兵器開発につながるものです。
また包括的核実験禁止条約(CTBT)の基本精神に反する行為でもあります。
また、米国が核兵器の開発に積極的な意思を持っていることを明らかにする
行為でもあります。
したがって今回の米国の行動は、核を持たざる国に対し、新たな核兵器の保有や
核実験を正当化することにつながります。
● 10日<水> 参院本会議 平成9年度決算報告
●10日<水> 民主党は 平成11年度予算案の組み替えを要求しました。
● 12日<金> 鳩山邦夫副代表が都知事選立候補を正式表明しました。
昨日のテレビで柿沢衆議院議員も立候補表明。自民党は、宇都宮のみならず
各地の首長選挙で分裂傾向を際立たせています。
私には、自民党の地方政治における自壊作用が進んでいるように見受けられます。
●12日<金> 広報委員会開催。私はインターネット担当に。
● 14日<日> やなせ進後援会定期大会 開催。
全県レベルでの後援会を行ったのは今回がはじめてでした。
650名の参加者。
石海市長候補はじめ、統一地方選挙に出馬予定のみなさんを推薦し、
激励しました。
妻の手作りのコサージュが立候補予定のみなさんの胸元に飾られました。
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【予算の組換え要求】
<1> 平成11年度予算案の評価
●平成11年の予算案は、歳入予算81兆円のうち国債によるものが
31兆円。比率にして38%。まさに借金依存の放漫予算・バラマキ型です。
その中味を見ても、大きな構想力なしの、哲学・理念を欠いた欠陥予算です。
これでは景気回復や国民生活建て直しにもつながりませんし、また行政改革や経
済構造改革もかえって後退しています。経済企画庁長官は来年度の実質0.5%
の経済成長を見込んでいますが、こんな予算では到底その実現は無理だと思いま
す。結果として来年度もマイナス成長になる可能性が高いのではないでしょうか。
●公共事業費は上積みされてはいます。しかし、大胆な配分見直しにはまった
く手がついていません。すなわち旧来型の事業が大半となっています。
●年金保険料引上げの凍結だけは決めていますが、給付と負担の将来像を明確
にする年金制度改革は棚上げです。
●個人所得税、法人諸税等の約9兆4000億円の減税の実施は決めました。
しかし、タイミングが悪すぎます。また、所得税減税の大半が定率減税であり、
消費の大層を占める中間所得層への減税の恩典は少ないのです。そして恒久減税
等の抜本改革を見送ってしまいました。
これでは国民の「消費刺激」も「不安解消」も実現できません。
●さらに、国債発行高は当初予算では最高で31兆円を上回り、国債依存度は3
7・9%。国と地方の債務残高を合計すると、来年度末で、GDPの1.2倍に
あたる600兆円にのぼる見通しです。日本はいまや、先進諸国でも最悪の借金
大国になろうとしています。
さらに、国債増発に伴って長期金利が上昇に向かい、景気対策の効果を減殺しています。
●そのうえ政府は日銀の国債引受を検討するなど、もはや財政当局者としての
最低の倫理すら失おうとしています。
結論から言えば、政府予算を原案のまま成立させることは絶対に容認できません。
以下のような観点に基づいた、予算の抜本的な組み替えを求めます。
〈2〉 組み替え要求のポイント
1 所得税率の2割引き下げ (平年度約4兆円)
政府案は、最高税率の引き下げと定率減税を組み合わせた所得税・個人住民税に
よる減税方式をとっている。
これでは高額所得者に減税の恩典が偏りすぎます。
これを以下のようにすべきです。
すなわち、所得税の税率を一律2割引き下げる。
そして政府原案の「10%〜50%」の税率を「8%〜40%」の税率に改める。そし
て最低税率のブラケット上限を330万円から400万円まで拡大すべきです。
2 子育て支援手当創設・扶養控除の整理 (歳出増と歳入増の差額 平年度約1.5兆円)
児童手当に代えて西欧水準並の「子育て支援手当」を創設し、
18歳未満(学生等23歳未満)の第1・2子に対して月額1万円、第3子以降に
対して2万円を支給する。
また、(障害者及び70歳以上の老親等を除いて)所得税の扶養控除を廃止する。
3 基礎年金への国庫負担率引き上げ・年金保険料引下げ(平年度約2.2兆円)
基礎年金国庫負担率を1/3から1/2へ引上げる。また、国民年金で年間3万
6,000円ひき下げ、厚生年金で本人負担分年間2万1,600円をひき下げる。
4 消費税の基礎年金目的税化
消費税収のうち、地方交付税特別会計繰入れ分を除く収入を国民年金特別会計
基礎年金勘定に繰り入れることとして、消費税の基礎年金目的税化を図る制度を
早期に創設すること。
5 無駄な公共事業の大胆な削減、都市型・生活関連公共事業への重点配分等
●まず、公共事業予備費として5000億円が計上されているが、財政逼迫の折から
これは削除しても良いのではないでしょうか。
●また、平成11年度を「公共事業改革中期計画」の元年と位置づけて、
ダム、臨海開発、ハコモノのをチエックし必要でないものを大胆に削減すべきです。
●そして、公共事業については、コスト削減に努めつつ、省庁別・事業別配分を
根本から見直すべきです。
● また、公共事業の対象を、住宅、都市公園、福祉、情報通信、ダイオキシン対策、
都市生活関連、新エネルギーなど国民生活向上や新事業創造に特化すべきです。
●さらに、都道府県、市町村に補助金を一括交付し、自治体が自由に地域密着型
の社会資本整備に取り組める制度を確立すべきです。
● 自民党の提出した中途半端なPFI法案を実効あるものにつくり直し、
都市中心部の国有地利用・PFI化による職住接近の街づくりに資する
「緊急事業」、日本版RTCへ塩漬けの不良債権担保土地を集約して利用する
「総合事業」を推進すべきです。
6 再訓練・再教育に重点を置いた雇用対策
●全国延長給付(=失業給付の対象者に一律90日の給付延長をする制度)の実施基準
は、現行制度では、「失業基本給付の受給者数」が「被保険者と受給資格者数」
合計の4%を超えた場合に実施するとなっています。
これを3.5%に緩和すべきです。
● 教育訓練給付制度(=雇用保険の被保険者が職業訓練・教育を受講した者に
対し20万円を限度に費用の助成を行う制度)の受給要件は、
現行は雇用機関が5年以上であることとなっています。
これを「6ケ月以上」と大幅に引き下げるべきです。
また、昨年11月の『緊急経済対策』で政府が公約した「100万人雇用創出」
の具体策を早急に盛り込むべきです。
7 育児・介護対策の充実
仕事と家庭生活の両立を支援するために、育児・介護休業制給付の所得保障を
現行の25%(介護休業手当は今年4月より支給開始)から60%に引き上げるべきです。
8 ODA(政府開発援助)の厳正化等
ODA(政府開発援助)の目的を「被援助国の自立を支援すること」と明瞭に
すべきです。
そしてその視点に立って、援助の内容・方法・使途の詳細をさらに
明示させるべきです。
また民生向上、環境との調和、民主化促進、市場経済化促進等に資する援助に
重点を置くべきです。
そのうえで、軍事転用に対する監視をもっと強化すべきです。
9 行財政改革の断行
今後5年間程度の経済成長見通しと財政展望を明確にし、財革法凍結期間に
これまでの硬直的かつ固定的な手法に変わる新しい財政規律、財政再建策、
完全な財金分離策等をとりまとめること。
無駄な公共事業の削減をはじめ不用不急経費の節約に努め、国債発行を極力抑制する
こと。住民税減税など地方財政に負担をもたらす施策はとりやめ、
地方の行財政改革を支援する措置を講じること。