国会通信 No.394
【盗聴法強行採決に抗議する】
1999/5/31
(マンデーレポート第394回の要旨)
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【先週の主な出来事】
【24日(月)】
●参議院本会議開催
労働者派遣事業法について趣旨説明質疑。
ガイドライン関連3法について採決。
【25日(火)】
●地方行政・郵政・商工の合同部会
「不正アクセス行為の禁止に関する法律」について議論。
【26日(水)】
● 商工部会 開催。
主なテーマは政府提出の「中央省庁等の改革関連法案」の通産省・経企庁・公取関連
について議論。
私は以下の各点を指摘した。
1 予算編成について大蔵省中心の現在の制度をその程度乗り越えられたか。
経済諮問会議の実効性。
@編成の流れは本当に変わったのか。
A経済財政諮問会議のメンバーはどう決まるのか。
B諮問会議の支持が励行されたかのチエック。
2 外交情報と経済情報の一元化・一体化のための機構改革
3 グローバルスタンダードの形成。
4 情報通信政策の強力な推進体制の構築。
● タイ国上院議会「経済危機突破委員会」のメンバーと意見交換。
※ タイが見ているのは日本ではなくやっぱり「アメリカ」なのか。
為替管理の宮沢提案への積極的な賛意はしめされなかった
【27日(木)】
● 経済産業委員会開催。
「核原料物質、核燃料物質および原子炉の規制に関する法律」について質問。
6時間
【28日(金)】
●高度情報社会PT コンピューターによる意思形成について
東京電機大学教授 若松征男氏
クリエイティブ フューチャリスツ ノウド代表 鏑木孝昭氏から
スェーデンの「コンセンサス会議」や世界各国のネットワークを利用した
意思形成の試みについてヒアリングしました。
●衆議院法務委員会において 自民党・自由党・公明党の3党が
「盗聴法」を強行採決しました。
【29日(土)】
● 「科学技術への市民参加」研究会主催の「高度情報社会―特にインターネットを考える
市民の会議」 に参加しました。
コンピューターを利用した意思形成をする際に想定される多くの問題点を、
19人の市民代表と専門家との対話を行いながら、
最後には市民パネラーの討議によって、整理していこうという意欲的な試みを、
傍聴してきました。
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【自自公の暴挙 盗聴法の強行採決に断固反対する。】
●捜査に通信傍受(盗聴)を取り入れる
「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案」など組織犯罪対策3法案を
審議している衆議院法務委員会は、
28日夜、民主党、共産党、社民党の反対を無視して委員会を強行開催、
そして3党欠席のなか、自民・自由両党と公明党・改革クラブの賛成多数で
修正の上可決された。
民主党として6月1日に修正案を提出したい旨の申し入れをしている
にもかかわらず、自自公3党はこれを無視、理事会を打ち切って委員会を
強行開催し、民主・共産・社民が欠席したままで質疑が行われ、間をおかず
採決したのである。
電話超大国のわが国において、捜査機関による盗聴が認められるように
なろうとしている。
国民の理解なしにプライバシー侵害のシステムが今作られようとしている。
このような流れは断固阻止すべきである。
●委員会の運営は理事会の全党一致の合意を原則とし、定例日を尊重しながら、
議事日程を決めていくのがルールである。この基本を完全無視して、数の力で
審議を強行していくのは、菅代表が指摘するまでもなく「大政翼賛会」の再来
である。
統一地方選挙を終えてから、さらに与党よりの姿勢を鮮明にしてきた公明党の
豹変は 自民党をますます増長させている。
● 公明党など三会派の修正内容は
1 麻薬等の薬物、銃器、集団密航、組織的殺人の四種類に限定している。
2 第三者による立ち会いを義務付けている。
3 傍受令状請求者・発付者の制限など手続きの一層の厳格化を図った。
もので、一般市民の通信が傍受されるという懸念は払しょくされた内容とな
っている。
と説明している。
(冬柴幹事長の談話:5月29日付公明新聞)
●しかし、「通信の傍受」を認めるという大前提がクリアされると、
「通信」という親密な行為態様に権力の溶解を認めることになることから
さまざまな派生行為まで容認することになる。
結果的には「歯止めなき盗聴社会」につながることになる。
例えば
1 捜査員の「試し聴き」などの「事前の盗聴」や「予備的な盗聴」も
容認せざるを得ない。
2 令状主義といっても、「大量の音声情報」を逐一聞きながら
「犯罪との関連性」を判断するような、時間的な余裕は裁判所にない。
したがって令状主義は形骸化するのみである。
3 結果的に犯罪と無関係となっても、傍受されたかどうかの事実を
確認する手続きがないし、傍受された大量の記録の消去を確認する
手続きが考慮されていない。
●自自公3党の修正案にしても
立会人は「通信事業者とか地方公務員」の立会いであって、司法的な公正な
立場が担保されてはいない。
犯罪を特定したと言っても、「事前盗聴」「予備盗聴」を認めるのであるから
歯止めにはなりようがない、など不充分極まりない内容である。
●確かに誘拐犯などの凶悪な犯罪には、厳しい用件をつけて盗聴を認める必要も
否定はしない。
しかし、犯罪の重大性や緊急性などの要件をどう決めるのかは慎重なしっかりとした
論議が必要である。
広く公聴会を全国各所で行うなど、国民的な議論を経るべきである。
●民主党の3法についての考えは以下のとおりである。
1 「通信傍受法」には反対である。
反対理由は、
(1)憲法の「通信の秘密」や「令状主義」に抵触しており、
一般国民の基本的人権を侵害する危険が極めて濃厚である。
(2)国会審議が不十分なため、世論の不安が増大している
(3)諸外国から通信傍受を導入すべきとする要請はない−−など。
2 刑事訴訟法については、通信傍受の根拠規定を削除する。
3 組織犯罪対策法案では、政府案での「団体」の定義が犯罪を目的とした団体に
限定されておらず、市民団体、労働組合、政党、宗教団体、一般企業まで
含まれることが委員会質疑で 明らかになったため、
(1)対象とする団体を暴力団など犯罪目的組織に限定する。
(2)対象犯罪の行為者を団体構成員に限定する。
等の修正を求める予定である。