国会通信 No.416


 【NHKの課題】

1999/11/22 (マンデーレポート第416回の要旨)


【先週の出来事】  ■16日(火)  10:00〜17:30 交通情報通信委員会          郵政省・運輸省について一般質問開催。   ■17日(水)  8:00〜9:00 英国 海外開発省次官         サー・ジョン・ベルカー氏の朝食会に参加。 10:00〜11:55 本会議。        中小企業法改正案について趣旨説明及び質疑。 15:00〜16:00 裁判官訴追委員会。  ■18日(木) 9:30〜10:00 ボスニアヘルツェゴビナ駐日大使・鳩山代表         の会見に陪席。 13:00〜17:10 情報交通通信委員会          NHK平成九年度予算について質問。  ■19日(金) 7:30〜8:30 一区総支部幹事会 開催。         衆議院選挙の選対立ち上げ等について議論。 10:00〜10:30 本会議 11:00〜12:00 訪米報告会 開催          アメリカのインターネット戦略についてレポート 13:00〜16:10 国民生活に関する調査会。  ■20日(土) 10:00〜11:30 県連拡大三役会議          衆議院選挙について議論。 14:00〜15:00 交通運輸労組 定例大会に参加。 15:00〜17:00 水島広子さんの事務所(「親と子の心のネットワーク」)開き。 ■21日(日)  9:00〜9:30 栃木県ディスクゴルフ大会。         会長としてあいさつ。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆【NHKの課題】◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 18日の交通情報通信委員会で、平成9年度のNHK決算に関連して、 これからの公共放送NHKの課題を質問しました。以下はその要旨です。 1 「通信」概念と「放送」概念の統合について   通信は、「特定の者の間の情報の受信ないし発信」と  定義することが出来る。従来の電話に見られるような、  「一対一」の意思の伝達手段が通信の典型である。  一方放送は、放送法の第2条や電波法第5条4項にあるように  「公衆によって直接受信されることを目的とする無線通信の送信」と  定義されるように「不特定」の多数への「一方的」な  情報伝達がその本質とされてきた。  しかし、情報革命の進展、情報伝達手段の科学的な発展によって  両者の境界はかなり低くなってきている。  例えば、インターネットやパソコンは「通信」に分類されるが、  掲示板やフォーラムは明らかに不特定多数を相手にしている。  また、CATVやデジタル多チャンネルのテレビが、  契約者にのみ情報を提供すれば、もはや不特定に対する発信とは  言えないであろう。    このように考えると、「通信」と「放送」の二分法はだんだん  意味がなくなってくるのではないか。  そして、その双方を統合的に扱う法制を検討するときに  来ていると思うのだが、郵政大臣の見解をお聞きしたい。 2 1の結果、受信料の法的根拠はかなり薄弱となるのでは?   新たな論理の構築が必要ではないか。 1)放送法32条は受信料の根拠規定であるが、その文言を見ると   「協会の放送を受信できる受信設備を設置した者は、協会と   その放送についての契約をしなければならない」とあるが、   この規定はまさに放送が不特定多数のものに対する単方向的な   情報伝達であることを前提にしていると思われる。   しかし、前述のようなCATVやデジタル化による   「個別的な放送」の出現によって、見ても見なくても受信料を   取られる事に対する理解のされ方に、影響が出てくるのではないか。   このことが受信料不払いの増加につながってくるとの懸念が生まれる。   また、「受信料」についての新たな法的な論理構成が必要になる   と思われるが、これについての郵政大臣および   NHK会長の考えを聞かせていただきたい。 2) 通信料金の定額制原則について   このことは、また「通信」料金についても影響を与える。   「通信」も、インターネットのウェブサイトのように、   情報を一定の時間不特定多数に見られるように掲示しておく   告知機能を持つことによって、「一対一」の関係から不特定多数に   対する放送的な機能を持つことになり、使用時間によって料金を課す   「従量制」から、「定額制」が普通に感じられ   るようになるのではないか。   日本の通信料金、特に近隣のインターネットやパソコンネットの   アクセスポイントに長時間つないでいられるよう、   市内料金の定額制に早急に取り組むべきである。 3 受信料以外の副次収入の拡大策(省略) 4 デジタル化と双方向性 1)いよいよ2000年の末から衛星放送がデジタル化する。   さらに地上波も2003年末までに東京阪神名古屋地区で本放送が始まる。   NHKの今年8月に出されたパンフレットでは、   「高品質化」「多チャンネル化」「高機能化」「マルチメディア化」の   4つをデジタル放送の特徴として揚げているが、   このなかでもっとも重要なポイントは、   「マルチメディア化」すなわちコンピューターとの連携性   あるいは統合性であると思う。   アナログ情報ではかなわなかったコンピューターとの連携が、   「0(ゼロ)」「1(イチ)」情報であるデジタルではじめて可能になる。   この本質を上手に利用できたものこそ、デジタル時代の勝者になれる可能性   を持つ、このようにしっかりと認識すべきである。   そしてこの認識に立ってのNHKの基本戦略を新たに構築すべきである。 2) テレビとインターネットの融合〜〜「地球法廷」から     NHK衛星テレビ(BS1)が、1997年にオープンした   「地球法廷」というウェブサイトがある。   ここでは、「人類共通の深刻で未解決の問題に、   市民の英知と希望を見出したいという願い」のもと、   テレビとインターネットの連携の実験が行われている。     すでに、「原爆投下」「核抑止論」「核兵器の未来」、   「生命操作を問う」、「遺伝子操作を問う」というテーマで、   ネットワーカーに対しての意見募集及び討論が行われ、   一定期間ののちにその内容を集約したテレビ番組が作られてきた。   現在は「教育を問う」といったテーマでの議論が行われている。   ところで、情報化時代と言われるが、Eコマース等の経済分野が   先導している感があるが、経済から離れて、一般的な意思疎通や   合意形成のルールや可能性についての模索は意外に遅れている。   「地球法廷」の経験を踏まえ、さらに一歩進めてコンセス造りの   可能性をさぐる実験をすべきだと思うがどうか。 3)新たな国際貢献の可能性   「地球法廷」においては、わが国の人のみならず、   海外の人も参加できるようになっている。   現に、数は少ないが海外の人の書き込みも存在している。   もちろん書きこみは日本語になっているが、例えば仮に   ウェブサイト上に日本語と各国語への自動翻訳システムが付加できるなら、   一足飛びに「国際会議」、しかもVIPではないごく普通の国境を   越えた地球市民の「国際会議」が可能になる。   まさに、デジタル化し、通信機能も併せ持ったNHKは、   国境を越えた地球市民のコミュニケーションの共通インフラを   NHKは提供しうるのではないか。     日本国民の受信料によって支えられているNHKは、   まさに情報の公共財である。   そしてその性格にもっともふさわしい国際的な活動は、   国境を超えたコミュニケーションのインフラを提供する事に   あるのではないか。   そしてこれこそNHKにふさわしい「国際貢献」であると考える。