国会通信 No.418


 【アメリカの21世紀戦略1】

1999/12/6 (マンデーレポート第418回の要旨)


【先週の出来事】 ■ 30日(火)    8:00〜      栃木県の来年度予算についての陳情会。    9:00〜17:00 交通情報通信委員会の視察。               NTT DoCoMo R&Dセンター、メガフロート等。 ■1日(水)    8:00〜 9:00 超党派議員による「21世紀臨調の会」。    10:00〜11:45 本会議               人事案件及び原子力災害特別措置法案についての趣旨説明。               質疑   13:00〜15:00 本会議第2ラウンド。               財政演説に対する質疑。   16:30〜      年金法案強行採決                連合組織内議員の集会に参加。 ■2日(木)      8:00〜 9:00 知的財産権戦略PT。    9:00〜 9:45 雇用新産業育成PT。ナスダックジャパンからヒアリング。   15:00〜16:00 モバイルインターネット研究会。 ■3日(金)    8:00〜 9:00 日弁連と民主党法務関係議員との意見交換会   10:00〜11:00 無差別大量殺人行為を行った団体の季節に関す法律案。   16:00〜17:30 東電労組の支部長会議で講演。 ■4日(土)    9:30〜10:30 連合栃木の年金法改悪キャンペーンで、               東武駅前で街頭演説を行う。   13:00〜14:30 政治活動15周年記念のパーティー実施。               700名位出席。   15:00〜      栃木県の次期衆議院選挙対策の合同選対を開催。  ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【アメリカの21世紀戦略(1)】 ● 私は、超党派の議員と学識経験者で結成された21世紀臨時調査会(以下21世紀臨調と  略)の第1分科会(国家の基本的な制度)に所属しています。  月1回のペースで開催され、わが国の21世紀のビジョンを作る事が目標です。  この分科会には、内田健三東海大学教授や、島田晴雄慶応大学教授、そして野村総研の  主任研究員の野村総研の森本敏氏が参加しています。 ●第1回目の10月20日には、9月15日付で発表されたアメリカの「国家安全保障・  21世紀に関する合衆国委員会」報告書(NEW WORLD COMING)の  内容が紹介され、第2回目の12月1日には、引き続きこのレポートを中心に、  アメリカの21世紀戦略についての検討を行った。 ● この「21世紀委員会」には、ヤングレポートで著名なヤング氏、共和党の元下院議長  のニュートギングリッチ氏らそうそうたる人が入っているようだが、人脈の傾向は  共和党の色彩が強いのかなといった感じ。  来年の大統領選挙で共和党が勝利した際は、そうとう影響力を持つレポートとなるで  あろうであろう。 ●いわゆる「アメリカの戦略」はどう創られるのか。  私は、こんな質問を森本氏にしてみた。  彼いわく、アメリカのどんな戦略も、オープンにされている。  そして、たとえば共和党系のヘリテージ財団や、民主党系のブルッキングス研究所の  ようなシンクタンク、あるいは大学の研究室などから多様にして大量な提案が常に  行われている。  その提案の中から、新たな政権の基本戦略がくみ上げられている。  こんな答えであった。 ● シアトルのWTOの閣僚会議は決裂して終った。  そしてこれをもたらしたNGO等の反乱。  クリントン政権の見通しの甘さと、調整能力の欠如は、必ず来年の大統領選挙に大きな  影響を与えるであろう。  ゴア陣営に与えたダメージは計り知れないものがあろう。 ● 9月にワシントンに行った。  インターネットの活用状況を視察しながら、すでに大統領選挙の話題で一色になりつつ  あるワシントンで、ゴアやブラッドレーの民主党側、そしてブッシュの評判を集めた。 ●ゴア:退屈な男だ。  服装は、マフィアのようにくるくる変えているが、話の中身はいつも同じだ。  情報の本質を分かっていれば、盗聴法(アメリカ)の改正には反対するはずなのに、、、、。  等々、ゴアの話はあまり良いものは聞けなかった。  そう言えば、CNNなどは、服を次々に変えていき、同じスピーチを語って  いるゴアの映像を流していた。 ●ブッシュ:これからだ。       よくわからない。    等々ブッシュのほうは未知数の魅力で持っているようなもの。   ただ、共和党は8年間政権から遠ざかっている現在の状況を   脱却するために相当の準備を行っているとの気迫は伝わってきた。 ● 以上の観点から見て、今回の21世紀委員会のレポートは、ブッシュ政権実現の場合、  相当の影響を持つであろう。 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ 以下は「来るべき新世界」(Coming New World)の要約である。 1.前文   我々は新たな民主主義国家が誕生し、以前からの民主主義が強化されるのを目の   当たりにすることになる。   そこには今日の世界よりは紛争が少なくなるという期待が存在する。   このような可能性を実現するためには、米国およびその他の世界中の成熟した民主   主義国家の協調行動が必要とされる。    米国とその同胞たる政府は、紛争に対処するだけでなく、予防する努力を行わなけれ   ばならない。   (世界がより緊密化したことのプラスとマイナス) ● 世界規模での金融ネットワークの統合化の結果、時間および地域において限定されて  いた経済不況は、より全体的で世界広範にわたる害を及ぼす可能性がある。 ●隔離されていた伝染病か、世界的に波及するおそれもある。 ● 現在進行中の科学的発見(scientific discoveries)を利用すれば、近未来の人道に  対して奇跡的な利益をもたらす可能性が存在するものの、独裁者に誤用された場合には、  未曾有の虐殺の道具と化すかもしれない。 ● 来たる四半世紀の間に、生物技術の進歩によって生じる矛盾によって、いくつかの文化  圏では倫理構造の基底部を再検討する必要に迫られるであろう。 ● 社会が変化するにつれて、我々の国家安全保障概念は拡大し、我々の政治的価値は  検証されるであろう。  どの分野においても、我々の道徳的想像力(moral imaginations)は新しく鍛えられて  いく。  大国は変わらず存在し、それらの国益追求のための相互関係は変わらず重要である。  今日、そして我々が出現を目にしている世界において、米国のリーダーシップの重要性  は頂点を極めるであろう。  人間が作り上げたもの同様、世界史の中で米国の時代は永遠には続かない。  支配的な世界大国が領土も政治的帝国化も目指すことがないことは、歴史において希で  あり特殊な機会である。  この責任を賢明に果たすためには、あらゆる努力を惜しんではならない。  本研究が究極的に目指すのは、こうした目的である。 (2、将来の展望 3、2025年を展望する安全保障についての見方   4、米国の国家安全保障戦略の模索 については次回に)