国会通信 No.424

 

 【言霊(ことだま)信仰をのりこえよう】

2000/1/17 (マンデーレポート第424回の要旨)


【先週の出来事】 ■12〜14日  交通・情報通信委員会視察。  長崎県  長崎空港、長崎中央郵便局(集配施設)、長崎ケーブルテレビ等       ハウステンボス内の観光情報センター、    福岡県  博多港の港湾施設、福岡航空管制センター、航空流管理センター、        山陽新幹線 福岡トンネル剥落現場  ■15、16日  民主党の全国大会開催。 神戸市。          2000年の活動方針が決定。          国際交流委員長として取り組むべき今年の同委員会の事業は          以下のように決まりました。  【積極的政党外交と国際交流の推進】   1)地球規模の信頼と協力     インターネットの活用による友好交流と情報交換の促進     情報による平和と信頼の創造をテーマにした国際シンポジウムの開催      民主党の海外支部設立の準備     2)各国への交流団派遣     議員同士の相互交流を目的にしたワークショツプの設置     米国との継続的意見交換の場の設営     英国労働党 独社民党との密接交流の実現     社会主義者インター加盟の検討   3)アジアにおける交流促進     アジア太平洋諸国に代表団の派遣     韓国の政府、議会、有識者との対話促進     日朝国交正常化のための代表団派遣     4)NGOとの協力強化 促進    【言霊(ことだま)信仰をのりこえよう】   ●日本には言霊信仰というものがあるようだ。     「忌みや、穢れは、口に出すもんではない。    口に出すと、現実のものになってしまうから、、、。」    これが私の言おうとしている言霊信仰のこと。      ●事故や災害の現場を視察すればするほど、   このコトダマ信仰こそ、   わが国の危機管理体制をひ弱なものにしている元凶   なのではないかと考えてしまう。  ●今回のトンネル剥落事故の視察でも、   不吉を想像してはならないという金縛りが、   事故の遠因となっているような気がした。      ●このコトダマ信仰を超越した   たくましい知性を身につけることが   日本人にとっての大きな課題である。      ●福岡トンネルは、新幹線の運行が休止中の   深夜(AM1:00〜AM3:00)に保線用の特殊車両に乗って視察。   ハンマーで打音検査の仕方を体験。     ●鉄のハンマーでトンネル壁を打つ。    金属的な「キン」という音がすれば「清」。   「ボク」と言う濁った音がすると「濁(ダク)」「ジャンカ」等。   トンネル内にたくさんつけられた白いチョークの跡を   確認するようにハンマーをたたいてみた。    ●当初、関係者は、トンネルの壁の剥落などまったく想定していなかった。   建設の際に、やがて壊れるだろうなどと口にする事はできない。   もし口にして、それが現実のものとなったらどうする。   完全なものを作る自信がないのかと邪推されてはたまらない。   したがって、やがて壊れるとの想定もしなければ、   それを前提にした検査スケジュールや検査方法を考える事も   しなかったのである。    ●たとえば、トンネル内のヒビのチエックは、   今回の事故が起きるまでは携帯用の懐中電気でやっていた。   その弱い光線では、ヒビの変化を詳細にチエックする事など不可能である。   まずヒビの変化を見、そしてそれに打音検査を実施する、   これがチエックの手順であるとするなら保線担当者の、細々とした懐中電灯では、   微細なヒビまではとてもチエックしきれなかったろう。   一連のトンネル剥落事故が人身事故に発展しなかったことこそ   最大の幸運というべきである。  ●建設の際に、建設の瑕疵を語ってはならない、   事業を計画する際に、失敗を想定してはならない、   考えたり、口に出したりすると、   それが現実のものとなりかねない、、、、、等々     忌み穢れを口にしてはならないと考える日本的発想   しかし、これはひ弱な知性の現われでもある。   危機管理に弱い原因がそこにある。   昨年のJOC原子力事故も、新幹線トンネル剥落事故も、   どうやら同じ問題点を持っていると言えよう。     ●完璧を期す事と、失敗を想定する事は矛盾しない。   それどころか、失敗の可能性を幾重にも考えて   それに対応する準備をしておくことこそ、もっと深い完璧さに   つながって行くはずである。    ●人間は必ずミスをする、   かたちあるものは、必ず壊れる。   このような現実を直視していく、たくましい知性を身につけるべきである。