国会通信 No.432
【21世紀は脱国家の時代?】
2000/3/13 (マンデーレポート第432回の要旨)
【先週の出来事】
■ 6日(月)
15:00 国民生活経済に関する調査会 厚生省ほか関係省庁のヒアリング実施。
16:00 民主党 憲法調査会 佐々木毅教授からヒアリング。
17:00 国会コーラス愛好会。初練習。
岡村喬生先生が毎回指導してくれる事になった。
この日の参加者 中野寛成 林芳正 岡崎トミ子 そして私の4名。
会員増強が必要。
■7日(火)
8:00 日米欧 総合安全保障協議会 勉強会。
OSCE(欧州安全保障協力機構)の現状についてヒアリング
10:00 常任幹事会
12:00 交通情報通信委員会 理事懇談会
13:00 運輸部会 今国会の運輸省提出法案について同省からヒアリング。
18:30 やなせ進城山地区後援会の役員会 開催。水島広子さん同席。
■8日(水)
10:30 商工部会 日本商工会議所や中小企業中央会などから
中小企業政策についての意見交換。
12:00 国対・理事合同会議
16:00 北関東ブロック選対会議
■9日(木)
9:00 運輸部会 火曜日に引き続き運輸省をヒアリング。
10:00 高度情報化社会PT プロジェクトチーム。取りまとめについての協議。
11:00 在日朝鮮総連中央委員会の第1副議長徐萬述氏、鳩山代表を表敬。
できるだけ早いうちの訪朝を合意。
地方参政権の付与については、北朝鮮側は反対。
反対論の理由の説明をされた。
12:00 交通情報委員会。
二階運輸大臣、八代郵政大臣の所信表明及び今年度予算についての説明を
聴取。
14:00 交通情報通信委員会の所属委員の連絡会を開く。
■10日(金)
10:00 本会議。物故議員への弔詞。
議員の出産休暇についての議員運営規則改正案の採決。賛成。
人事案件。
11:00 記者のインタビュー。首相公選についての私の考え方。
18:30 水島広子さんの西原宮原地区後援会の設立準備会。
■11日(土)
14:30 栃木5区 福富けんいち 候補予定者の応援。
栃木市内を中心に街頭遊説を行った。
■12日(日)
10:00 「日光の社寺」世界遺産登録記念式典
12:00 第6回 栃木県武術太極拳選手権大会。会長としてあいさつ。
15:00 やなせ進上三川地区後援会 役員会。 水島広子 同席。
18:00 那須町やなせ進を育てる会 新年会。
【21世紀は脱国家の時代か?】
■憲法論議が衆参で始まっている。私も参議院の憲法調査会に所属し毎回発言をしている。
自民党はさかんに憲法と現実のずれを強調し、短兵急な改正をしようとしている。
しかしそのような性急な改正については反対である。
21世紀の時代の行方をしっかりと洞察し、またわが国のおかれている歴史的・地理的・
資源的な所与の条件をみきわめ、わが国にふさわしい憲法は何かといった、骨太の論議
をすべきである。
■衆参の調査会は、その出発にあたって、憲法改正の発議をすることを目的とするもの
ではない事を、各党で合意している。
だからこそ、奥深い論議をすべきであると考える。
■民主党にあっては、党内での論議の場所として「憲法調査会」を発足させ、識者の話を
聞いている。
1月25日には東大の名誉教授坂本義和先生の話を聞いた。
先生の主張する「脱国家の時代」の考え方はまったく同感である。
■私は情報革命の行きつく果て、経済においても、社会においても人々の発想の仕方自体
までも、急速に国境の壁が低くなっていくことを痛感しまた実感している。
坂本先生の脱国家論は、情報革命の当然の結論であるのだ。
そして、これからの世界や日本を構想する際に、まずその基本におくべき事が
このことである。
■言うまでもないが、憲法の論議は、まさにすぐれて未来の構想力を問われる問題である。
■それでは以下に、坂本義和先生の「脱国家」論のエッセンスを紹介したい。
1 地球時代の展開と矛盾
1)歴史的展開
1945「核時代」、
1961「宇宙開発時代」
1972「地球環境時代」
1983「核の冬」、
1986「チェルノブイリ」
2)「地球問題・地球意識」の形成と「地球時代の担い手」の逆転
2 近代主権国家の特質
1)世界のタテワリ化
@ 国政、国権、国法、国軍、国警
A 国民(民権)、国籍
B 国民経済、固定通貨、国税
C 民族(国民)文化、国語
D 国境、内政・外交の区分、内政不干渉
2)世界のアナーキー化
3 ポスト冷戦の世界変動
1)脱国家の原動力とその対立
市民経済・科学技術の世界化→経済格差、環境破壊、兵器拡散
(大量殺戮の民営化)(国家が管理できない状況の発生)
民主主義・市民社会の普遍化→人権確立、自然との共生、国際人道法強化
(情報公開と住民投票 地球市民としての意識、たとえ戦争であっても人権の
侵害には限度があるという考え。世紀末における歴史の反省、謝罪矛盾)
※1990年にいたり、米ソの冷戦はソ連邦の敗北によって終了した。
しかし、このことを、単純に、西側の市場主義と民主主義の勝利だ、
などと理解していてよいのだろうか。
たとえば市場主義は、人間を商品化.機械で判断する.
このことは経済的には(+)だが人間性の尊重の観点ではマイナスである。
他方、民主主義は人間の尊厳を当然要求する。
したがって、市場主義と民主主義は相克の関係である。
民主主義の勝利、などと単純には喜べない。
EX.WTOにNPOを中心に10万人も集まったことはそれを象徴している.
2)国家の脱力化と再構築 (これこそ21世紀の課題である)
国家から「地域」へ =EUがひとつのモデルとなろう。
※国家を外に向かって開き、地域として再構築
そのためのビジョンを持つことが大切(ex.東欧ヨーロッパモデル)
そのこと自体和解を促進する
国家と市民社会(NGO、NPO)の分業と協力 − 「市民国家」の形成
※国家を内に向かって開くこと.市民社会の重要性を認識しはじまった
4 日本の生き方と地域(東アジア)・世界
1)多層的地域協力(東アジア)・世界
2)他民族国家・多文化社会 − 差異と平等、市民権
※−市民権と国籍の分化・これがあってはじめて地域は強くなる
3)国境を越える価値としての人権
@歴史への責任、「戦後保障」
※このことを、むしろアジアの民主化が進んでいく積極的な指標と
とらえるべきである。
国家を超えた地域としてのまとまりを作りやすいやすい条件がでてきた、
ととらえるべきである。
A人類への責任、「人道的援助・介入」
B未来への責任、「地球環境保全と軍縮」
4)市民の民主的規制と「安全ネット」 − 「第三の道」の追求・試行錯誤
5)市民社会的「公共」の構築 − 自立と連帯
※自立と連帯の基準を国家に置く時代は終りつつある。
小林よしのりは、一種のアジテーター。
利益の追求のみでよいのかという指摘は当たっている。
しかしその後、奉仕すべき「公」=国家としてしまうのが短絡。
◆21世紀は「市民・市民国家・市民国家連合の時代」?
◎市民の三つの条件
@国民国家への修練ではない多層的
A自発性に基づくボランタリー
B固定していない.常に自己変革.人間を大切にしながら自分を変えていける
<対米自立の方途>
A 国家主権を強化する方向
→日本の孤立化→破綻
B 多層的地域的協力こそ唯一の方途
A.R.F 東アジアの地域協力の軸は日本と韓国
大国を軸にした地域組織にならないための考慮が重要。
米.中はそれ自体他民族国家
事態は意外に早く進む