国会通信 No.433


 【少子・高齢化の衝撃】

2000/3/21 (マンデーレポート第433回の要旨)


【先週の出来事】 ■14日(火)  10:00 交通情報通信委員会 平成12年度予算案についての質疑 ■15日(水)  10:00 交通情報通信委員会 予算委員会からの委嘱審査    10:00 知的財産権戦略PT「イネゲノムの研究状況」について        農水省 生物資源研究所 桂所長からヒアリング。 ■16日(木)     8:00 日弁連 会長ほか幹部の皆さんとの懇談会  10:00 交通情報通信委員会 地下鉄日比谷線の事故について集中審議。  14:00 広報委員長と打ち合わせ。「在外邦人に対する選挙戦略」について。        ※現時点での海外法人の選挙登録者数は5万人弱。 ■17日(金)   9:40 宇都宮市立西小学校の卒業式で来賓祝辞。        17年前、私が卒業したときは卒業生はたしか300名以上いた。        いまやその5分の1にも満たない2クラス56名。        少子化の実態を痛感する。  18:50 参議院本会議 平成12年度予算。        賛成142  反対102。 ■11日(土)   9:30 住吉保育園 卒園式 来賓あいさつ。  10:00 あつみ幼稚園 卒園式   〃  。 【少子・高齢化の衝撃】               ■ 卒業式のシーズンである。  先週は、保育園、幼稚園、小学校の各卒業式に参加した。  そして否応もなく、少子化の傾向がますます顕著になっていることを実感した。 ■ 私は参議院の国民生活調査会に所属しているが、同調査会の現在のテーマは少子高齢化  社会への対応であり、昨年以来、各界の有識者の話を聞いている。  今日は、その中での議論の一端をレポートする。  第1 少子社会のさまざまな影響      結局のところ、少子社会の到来を肯定的に評価するか     それとも否定的に見るかである。     少子化の傾向を放置すれば、さまざまなマイナスが日本を襲う事は目に見えて     いる。     教育過程での競争の低下は、知的生産力、創造力の弱体化をもたらすだろう。     さらに技術革新の停滞を招き、貯蓄率の低下をもたらし、日本経済のパイは、     尻すぼみになっていくだろう。     各論的に見てみると、     ■労働市場への影響      少子化社会は、当然「生産年齢人口」の激減をもたらす。      人口問題研究所の推計によると、      2000年から2015年にかけて、30歳未満の若年労働力は、      1600万人から1100万人へと、500万人も減少。      また、30歳から59歳の労働力は、150万人減少。      日本全体としては、250万人の減少と予測する。      良質の若年労働力の減少が大きな問題として、経済の発展に暗い影を落とす      だろう。      これに対する対策は、もちろん新しい労働力の補充を図る事である。      そして、そのための対策としてはまず出生率を高めるための総合的な      対策を考える事である。        また、場合によってはシステムの外から調達を考慮すべきであり、外国人への      労働市場の開放が考えられねばならない。      さらに、国内の潜在的労働力を労働市場へ誘導することも考えねばならない      だろう。      具体的に言えば、定年制の見なおし等、中高年労働力の雇用促進に務めるべき      である。      そのうえ、経済システムそのもののダウンサイジンクまでも検討の対象に      いれねばならないのである。     ■企業・経済構造への影響      従来の日本型経営については大きく変化が迫られよう。新しい経営哲学も      必要となる。      さらに日本的な雇用慣行についても根本的な変化が要求されよう。      たとえば 終身雇用の慣行、年功序列の賃金体系、同一時期一括採用主義の改革      など大きな変化が予想される。     ■社会福祉体制への影響      医療・保健・福祉サービスヘの需要は当然増大する。      公的年金制度・医療保険制度の財政基盤の弱体化。       日本型福祉社会=家族介護の限界。→介護の社会化。      受益と負担の関係の再構築。      福祉体制の基本的な要素      @マンパワー A施設 B技術・福祉工学      C財源 D思想・哲学      E自己責任意識     ■家・家族・イ工制度への影響      長男・長女社会による家族概念の変容      家機能の変容      事実婚・生涯未婚率の上昇      家族介護の困難化→介護の社会化      →男女共同参画社会の実現:家事・育児・介護・労働・      地域社会活動の男女共同参加:男女間連帯の必要     ■地域社会への影響      地域社会活動担い手の減少と地域間バラツキの拡大      地域間経済・社会資本格差の拡大      新しい地域社会活動スタイルの形成の必要:地域間連帯の      必要:例:ボランティア      世代間連帯を促進する必要   第2 出生率を高める抜本的な政策      ●生みたいのに生めない状態の克服→生むことへの不安を解消・縮小する      →育児の不安=育児についての経済的コストの不安+育児についての精神的な       負担の除去      →経済的不安の解消(児童手当・育児休暇制度・住宅補助)と男性の育児参加       (時短)      →日本的雇用慣行の改善      :所得保障の少ない出産・育児休暇      :2度日・3度自の出産育児・休暇を気安く取れる職場ムード      :男性か出産・育児休暇を気楽に取れる職場ムード     ●生んだ方が得と思える制度を充実する      :児童手当充実・出産育児休暇の充実(80%の所得保障)      養子縁組の簡素化      各種手当の適用      (出産育児休業・児童看護休暇制度、育児手当・住宅手当etc)