国会通信 No.452


 【民主党版ヤングレポート3】

2000/8/7 (マンデーレポート第452回の要旨)


【先週の活動報告】 ■31日(月)   ●8:00〜9:30 マンデーレポート第451回。 ●18:00〜20:00 県連常任幹事会。 ■1日(火)  10:00〜17:00 参議院 本会議。         総理の所信に対する質疑。      ■2日(水) 8:00〜9:00 行政書士 議員連盟 総会に出席。 9:00〜10:00 商工部会 通産、経済企画、公取からヒアリング。 13:00〜14:00 IT革命推進本部。政府の取り組み状況についてヒアリング。  ※危惧していたとおり、IT革命についての明確なビジョンがないことが   はっきりした。今話題になっているテーマの羅列のみ。   何の期待もできないどころか、かえって方向性をあやまる危険すら感じた。 19:00〜21:00 東大オーケストラのサマ―コンサート宇都宮公演を聞く。  ※縁あってチケット販売を少しお手伝いした。   弦が良くまとまっているのに関心した。 ■3日(木) 19:00〜19:30 雀宮地区 盆踊り大会で来賓としてあいさつ。 ■ 4日(金) ● 8:00〜9:00 弁理士会の役員と懇談。 ● 10:00〜10:15 ロシア大使館訪問。 ● 10:30〜10:45 中国大使館訪問。 ● 11:00〜11:45 議員総会。新議員会長に久保亘氏、幹事長に北沢氏が決定。 ● 13:00〜14:00 交通バリアフリーPT。 ● 18:00〜18:45 笠間盛一郎氏通夜。 ● 19:00〜20:00 瑞寿苑 盆踊りであいさつ。 ● 20:30〜22:00 記者取材。 ■ 5日(土) ● 10:30〜12:00 第一電子労組 定期大会であいさつ。 ● 13:30〜15:00 笠間家葬儀で弔辞をあげる。 ● 17:00〜17:30 宮祭りのオープニングでテープカット。パレード。 ● 18:00〜18:30 高砂荘の盆踊りで来賓祝辞。 ● 19:00〜19:30 雷雨の中、「市場」(中央卸売り市場)のおみこしを担ぐ。 ■ 6日(日) ● 13:00〜14:30 水島広子 秘書公募の会であいさつ。       ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆  今週のテーマ                      【知的財産権の総合戦略 その3】   ※ このままでは日本はアメリカの下請け国家になる?       ※ 長期の経済停滞の遅れを総括すると? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 7月17日付のマンデーレポート第449回では、21世紀の産業 の重要なポイントを三つあげ(システムLSI、ゲノム、金融ビジネス) そのいずれにおいても米国優位の状況がますます顕著に なっていることを指摘した。 また7月24日付のマンデーレポート第450回では、 知的財産権戦略の法的側面について提案した。 ●今回は、このまま知的財産権についての戦略を立てず  に推移すればわが国の産業が完全にアメリカの下請けになる  であろうとの予測と、現在にいたるまでの長期に及  ぶわが国産業の遅れの原因を総括してみたい。 ■21世紀の日本は、偉大な下請国家になりさがる? ●わが国の科学技術振興戦略はずいぶんと遅れている。  その遅れを象徴するのが、昨年成立した産業再活性化法である。  同法は、政府委託研究の成果を大学に付与しうる道筋をつけたが、  これはアメリカのバイドール法に遅れること、なんと19年である。  バイドール法とは、バイ氏、ドール氏という二人の上院  議員によって提案された法律であるためこのような名前  になっているが、今から20年前のこの立法によって、  政府が大学に委託くした研究であっても、  研究者や大学自身が研究成果を自らのものにする余地  (=自分の特許にする事ができる)を認めたのである 。    この法律によって研究者は色めき立った。  なにしろ研究の成果を自分のものにする事ができるのだから、  研究者が張りきるのは当たり前である。  そしてこのアメリカに遅れること19年、ようやく昨年夏  成立した産業活性化法により、ようやく日本の大学にも  政府委託研究の成果を特許取得できるようになったのであるが、  この20年の差は実に重大である。 ●さらに、21世紀をになう重要な知的財産権の各分野で、  日本はかなりアメリカに水をあけられつつある。 ●まず、グローバルネットワーク時代の劇的な変化を  もたらしたツールは、コンピューターである。  そして、コンピューターの心臓部は、コンピューターの頭脳である  高度集積回路(LSI)である。  このLSIの重要な特許は、7月17日付けの  マンデーレポートで述べたようにアメリカが圧倒的に日本を凌駕している。 ●また、コンピューターがもたらす電子商取引にしても、  新たな金融システムにしても、その基本的な特許はほとんど  アメリカに押さえられている。  このままでは、日本の預金者は、知らず知らずのうちに  膨大なロイヤリティー(特許使用料)をアメリカに  払わされることになるだろう。 ●さらに、新たな産業として期待されるバイオにしても、  その遺伝子解明の基本的な技術は、  これまたかなりアメリカに押さえられている。 ●このままでは日本は世界第2の経済大国と言われながら、  知らず知らずアメリカの書いた設計図を忠実に作るだけの、  下請け国家になってしまうのではないかと心配になる。 ●その兆候はすでに現れている。  すでに述べたようにシステムLSIの4つの要素技術に  ついての日米パテント比較を見てみると、  その懸念が浮き彫りに成ってくる。 ●4つの要素技術のうち、日本がやや検討しているのは  プロセス加工技術であるが、それは見方を変えると、  考えるための演算機能や、膨大な情報処理と検証といった  コンピューターの肝心なコンセプトについてはアメリカが  がっちり押さえており、加工レベルの技術で日本独自の  パテントが多少目立つということにほかならない。  肝心なコンセプトはアメリカが押さえ、プロセス加工の分野は、  少し日本に花を持たせてやろうか、  程度のことをアメリカはとっくの昔に考えていたのではなかろうか。  参考    システムLSIの要素技術における日米パテント比較 @ マイクロプロセッサー関連技術   (米:日=73:18) A 膨大な情報処理を可能にするCAD技術(〃 =71:21) B 廉価で信頼性の高い検証技術   ( 〃 =54:21) C 微細なプロセス加工技術      ( 〃 =42:26) 以上の、状況を座視していては、日本は偉大な下請国家に転落することは必至である。 ■遅れの原因  それでは、なぜこのような遅れを生じたのか。いくつかの原因をあげてみると @ 80年代までの成功のおごり A 社会全体の知的活力の停滞 B IT革命の本質の理解不足 C 特許概念の硬直性 D 統合的な国家戦略の欠落 E セクショナリズム F 司法機能の弱体 G 大学の機能不全  などがあげられる。  そして、今、これらの課題に対処しうる知的財産権の総合戦略が必要である。  今なら、まだ間に合う。  しかし、少しの遅れがあっても命取りになる。  そんな危機感のもとに、知的財産権についての21世紀の総合戦略を確立し、  全力をあげて取り組むべきである。