国会通信 No.460


 【民主主義の退行現象】

2000/10/10 (マンデーレポート第460回の要旨)


【先週の活動】 ■2日(月) 8:00〜9:20 マンデーレポート第459回 実施。 12:00〜12:30 議員総会。 13:00〜14:00 与党、選挙制度特別委員会の設置を強行(*)。 (*)選挙特の設置に反対する共産党、社民党、自由党は、委員会   の名簿の提出を拒否。   これに対して議長が、アイウエオ順で委員を指名し、   この日野党欠席のまま、委員会の設置を強行しました。   野党の皆さんとともに激しく抗議しました。   これ以後、緊急事態。幹事長代理として、   国会対策室につめきりの状況になりました。 14:00〜15:00 民主党憲法調査会の役員会に出席。 17:00〜17:30 民主党 両院議員総会。 17:30〜17:45 参議院の議員総会。 ■3日(火)  9:25 国対役員会。 11:30〜11:50 連合の笹森事務局長ほかの皆さんと         国会状況について意見交換を行いました。 12:00〜13:00 常任役員会。 13:00〜13:30 議員総会。 ■4日(水) 9:25〜  国対役員会。 12:00〜13:00 国対理事合同会議。 13:00〜13:30 議員総会。 16:00〜17:00 税理士制度推進議員連盟に出席。 18:30〜19:30 新橋駅ゆりかもめ側で野党4党の         幹事長が合同で街頭演説。 ■5日(木) 9:25〜 国対役員会。この日も国対室につめきり。 (*)断続的に開かれた議員運営委員会理事会。   19:00近くになって、ついに議運委員長は明日6日   の午前10時に委員会を開催することを決めてきた。   重要法案については本会議で趣旨説明と質疑を行い、   そのうえで委員会に付託するというのが国会に   おける常識的な手順のはず。   しかし、野党の質問攻勢を避けるために、本会議での   質問の機会を奪うために、委員会に直接付託すると   いう非常識な手段にうったえることを決したようである。   いよいよ緊張感は高まった。 ■6日(金) 8:45〜9:00 国対役員会。 9:00〜9:45 議員総会。 9:50〜  議運理事会で本会議省略、委員会への直接  付託を決定。100名以上の衛視が動員されており、  理事会決定の直後、議運委員長を囲んだ衛視の一団は  廊下を突っ走り委員会室に委員長を運びこんだ。  このとき、抗議のために詰め掛けた野党の議員と、  衛視や与党議員がもみ合いになりけが人まで出る始末となった。  衛視はスクラムを組んで委員会室への野党議員の入室を  阻止するなど、その過剰な警備が混乱の大きな原因となった。  そして、野次と怒号の中で議運は委員会の直接付託を決定した。 12:30〜 午後2時から開催されようとしている選挙特の      第一委員室の傍聴席に、前もって他の野党議員と      ともに着席。しかし、我々よりも早く、自民党、      公明党、保守党の委員長・委員の大半が着席。      どうしても今日のうちに委員会での趣旨説明を      終えようとしている。 13:30〜 中国地方に震度6以上の大地震発生の報道が。      民主党、共産党の国対委員長が、「災害が発生して      いるのに国会混乱の状況を続けるのは、国民の皆さん      に対して申し訳ない、流会か開会時間を延期するべき      ではないか」と自民党の国対委員長に申し入れた。      しかし、自民党は拒否。 13:45〜 野党四党の国対委員長は、「大地震発生という      重大事態の発生を受けて、国会の混乱を一時避けるべき      である」と判断し、野党の傍聴議員に対して、      退室の指示をだした。      14:00から与党三党は、平然と選挙法の改正案の      趣旨説明を行った。 18:30〜19:10 野党四党の国対委員長がそろって街頭演説。         司会を務めた。新橋駅ゆりかもめ口。 ■7日(土) 8:30 第39回 栃木県身体障害者スポーツ大会で来賓としてあいさつ。 10:00〜10:30 清原地区ミュージックフェスティバルであいさつ。 11:00〜12:30 事務所でうちあわせ。 15:00〜16:30 渡辺文雄宇都宮後援会総決起大会に出席。 ■ 8日(日) 8:00〜 西原地区体育祭で激励のあいさつ。 8:45〜 緑地区体育祭で  〃     。 11:00〜16:30 参議院選挙制度の改悪阻止         のための街頭演説。(宇都宮〜大田原〜鹿沼) ■9日(月) 10:30〜11:15 栃木県明るい社会づくり協議会の         解散総会で顧問としてあいさつ。 12:45〜16:15 参議院選挙制度の改悪阻止のための         街頭演説。2日目(小山〜佐野〜足利) 18:30〜20:30 一区総支部 役員会。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【民主主義の退行現象】    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ●選挙制度の改正で強行採決は絶対許されない。 ●与党が強行しようとしている参議院選挙の改正は  間違いなく「大改悪」である。 ●その理由 1 金権選挙の復活。   今回の改正のポイントは、比例の拘束式名簿制度を   非拘束式にすること。言葉自体は難しいが、要するにこれは、   全国を選挙区として候補者の名前を書かせようとする   選挙制度にほかならないのである。   誰が考えても分かる事だが、全国に個人名を書かせる   には莫大な費用がかかる。そのためにこれと同様の   「全国区」という選挙制度は20年前に廃止されている。   当時は「五当・四落」と言われた。   すなわち五億円以上かければ当選、四億円以下では落選、、、。   こんな制度を復活させるのを許してはならない。 2 支持率低下を、有名人の名前でごまかそうとする制度である。   自民党は、今度の衆議院選挙でもその支持率を低下させた。   このままでは来年の参議院選挙で勝てないかもしれない、、。   そんな恐怖感にせきたてられて急に決めたのがこの制度である。   すなわち、20年前の全国区よりもさらにひどいのは、   個人名投票=政党名投票との「読み替え」をする点である。   著名人を公認候補とすれば、その人の知名度を利用して   政党の支持率低下を補う事ができるのである。 3 久世隠しのために提案された点も許せない。   前金融再生委員長の久世参議院議員、、、。   自民党での比例名簿の順位をあげるために一億円の党費立替を   ある企業に依存した。   このことが発覚して久世氏は委員長を辞任。   この自民党内部のスキャンダル隠しのために急きょ   持ち出されたのが今度の制度改革。 4 与党の合意破りも許せない。   今年2月25日、参議院議長の諮問機関である選挙制度改革に   ついての各党協議会は「次期参議院選挙では、定数削減は行う。   しかし、選挙制度自体の検討は、参議院のあり方論を踏まえて   行うこととし、次回の制度は今まで同様の制度で行う」   と合意していた。   この合意を一方的に破棄するのはおかしい。 5 選挙制度の改革は、強行採決で行うべきではない。   なぜなら、それを認めれば、多数が無限に勢力拡大できるように   なるからである。   与野党が逆転しそうになったら、与党に有利なように選挙制度を   いじりさえすれば良い。   そうすることで永久に多数を握りつづける事ができるのである。   だから、選挙制度の改革は、常に選挙制度審議会等の有識者の   中立的な意見を尊重してきたのである。   単独政権時代の自民党は、この民主主義の常識を謙虚に守っていた。   しかし、連立だよりでしか政権の座に付けなくなった自民党は   いつしか破廉恥になった。   なりふりかまわない。しかし、これを許せば、民主主義の公平な   選挙は行われなくなる。   民主主義の破壊に間違いなくつながるのである。 6 あきらかに日本の民主主義は退行期に入ったのではないか。   今回の自民党の暴挙、そしてそれに対する一部マスコミの   無批判な対応を見るにつけ、日本の民主主義はもはや   退行現象では、、、などと悲観的になってしまう。   かつて選挙制度を変えるために、2回の国民投票を実施した   ニュージーランドの例を紹介した事があった。   第一回目、変えるべきかどうかの投票。   第2回目、「変える」が多数になった後に行われた   四つの選挙制度のどれを選ぶかの投票。   こんな知恵がどうしてわが国の政治で発揮されないのだろう。   毎度毎度の党利党略・改正論議。   いつになったらこの国の政治は大人になるのだろうか。