国会通信 No.482
【ペンクラブ・雑誌協会の危機感】
2001/4/9 (マンデーレポート第482回の要旨)
●4月4日(水)5:00PM 民主党の男女人権消費者部門会議・
プライバシー保護法WT合同勉強会は、精力的に「個人情報保護に
関する法律案」についてのヒアリングを続けていますが、
この日は日本ペンクラブを代表して作家の猪瀬直樹さん、
そして出版協会の代表の方々からヒアリングしました。
●作家の猪瀬さんは、かつてテレビでご一緒したことがあり
ましたが、まとまった時間でお話を聞くことは今回が初。
非常に的確かつ共感しました。
●彼曰く、憲法の表現の自由は、本来的には「プレスの自由」
すなわち「出版の自由」を意味するはず。しかし、今回、政府
が出してきた「個人情報保護法案」では、「出版」が除外され
「報道機関」の自由になって、非常に狭くされている。
●そもそも、日本の新聞ジャーナリズムは、政府提供の情報を
もとにした記者クラブ主義に毒されている。極端なたとえを
すると、かつてのソ連の「プラウダ」と大同小異の官製報道
に近い存在に堕落しようとしえている。
●田中金脈問題にしても、また今回のKSD問題にしても、
政府の疑惑を徹底追及する能力は、長期間の取材が可能で
かつまとまったスタッフを投入できる、週刊誌等の雑誌や
出版界のほうが、新聞・テレビよりも数段優れている。
●今回の個人情報保護法案は、データベースを扱う業界
すべてに対する政府の立ち入り調査を認めようとするもの
であるが、そのターゲットは週刊誌・写真週刊誌・出版
ジャーナリズムに絞られていると言って良い。
●以上が猪瀬さんの主張でした。
●3月15日には、日本ペンクラブは個人情報保護法案について
以下のような決定をしています。
「(前略)
法案では「個人情報取扱事業者」に対する強力な立ち入り
調査権について「放送機関、新聞社、通信社その他の報道
機関で報道の用に供する目的」の場合は民間事業者の義務
規定を適用しない、とされたが、
(1) 報道道機関はなお「取扱事業者」として、法の全般的
な適用を受ける対象であり、行政権である政府・地方公表
団体の広範な規制を受ける構造となっていること
(2) 報道機関に対する適用除外から雑誌、書籍等の出版
機関がはずされていること
(3) 報道機関に対する適用除外は「機関」のみであって、
言論表現者に従事する「個人」、すなわち、作家、評論家、
フリーランスライターが明記されていないことなどこの
ままでは言論表現活動に確実に支障が生じる問題点が残さ
れている。
日本ペンクラブは、個人情報の保護の目的に反し、言論表現の
自由を侵害する大きな懸念を有するこのような法案が、修正
されずに立法されるとに強く反対する。
●現在自民党は、数々のテレビや新聞に対する執拗なチエック
を行っています。しかし、目の敵の週刊誌や写真週刊誌には
手がかりがありませんでした。しかし、今回の個人情報保護
法案によって、相当なチエックを受けることになる、そんな
出版界と作家皆さんの危機感を大いに実感することができました。
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【犯罪被害者等給付金支給法の一部を改正する法律案が
参議院内閣委員会を通過しました。】
●4月5日(木)内閣委員会が開催。この日は犯罪被害者等給付金
支給法の一部を改正する法律案(長いので「犯給法」と略します)に
ついて、午前中参考人質疑。そして午後政府への質疑。そして採決
を行いました。採決は全会一致で可決。さらに付帯決議をつけました。
●犯給法の改正が浮かび上がったのは、サリン事件等のいわゆる
無差別殺人事件が多発するようになり、あるいは性犯罪の被害者の
心のケアが問題とされたり、さらにはいたましい交通事故の被害者
や遺族の心身の補償が現行法では不充分だったり、などの新たな
問題が生じてきたからです。
●参議院では、衆議院では行わなかった本会議での趣旨説明・質疑を
実現させ、さらには委員会レベルでも、参考人質疑を実現させました。
参考人として、交通事故で二人のお子さんを亡くされた井上さんも
ご出席いただき、率直なご意見も聞くことができました。
●ところで犯給法の具体的な内容は以下の通りです。
◆1 犯罪被害給付制度は、故意の犯罪行為により不慮の死亡又は
重障害という重大な被害を受けたにもかかわらず、何らの公的
救済も得られない被害者又はその遺族に対して、国が一定の給付
金を支給する制度です。
(故意犯ですから、交通事故等の過失犯には適用されないのです。
この点は、私たちも大いに問題にしてきました。
しかし、政府はこの点を崩そうとはしません。
しかし、もっと柔軟な対応をすべきではないのでしょうか。)
◆2 犯給法は、昭和56年1月1日に施行されて以来、これまでに
約4500名に対して約106億円の給付金が支給されました。
被害者及びその遺族の被害の軽減にそれなりの役割を果たし
てきました。
◆3 地下鉄サリン事件等の無差別殺傷事件の発生等を契機に、
犯罪被害給付制度の拡充を始めとして、被害者に対する多様な
支援を求める社会的な気運が急速な高まりを見せてきました。
この法律はこれらの要請にこたえるためのものです。
◆ 4 その主な内容は
1)犯罪被害給付制度の拡充に関する規定の整備です。
その一は「重傷病給付金」の新設であり、二つ目は
障害給付金の支給対象となる障害の範囲を拡大することです。
2)警察本部長等は犯罪被害者に対し、情報の提供、警察職員の
派遣等の援助を行うように努めなければならないなど、いままで
よりも手厚い被害者援助の措置を定めました。
3)さらに、犯罪被害者等早期援助のためのNPOなどと
警察が協力するための指定措置や、情報提供措置を定めました。
◆5 質疑の中で、犯給法の性格は、いままで「犯罪被害者に対する
国家の恩恵措置」として位置付けられていたが、これを社会政策的な
措置やあるいは被害者の社会的な権利として積極的に位置付けるべき
だなどとの意見がでましたが、伊吹大臣は損害賠償は基本的には私法
の世界で位置付けるべきだから、被害者の国家への請求権とまで位置
付けることは無理だなどと、形式論議に終始した消極的な姿勢を変え
ようとはしませんでした。その点は、残念ですが、この論議の決着は
将来の課題とし、改正自体は評価すべきであるということから、
以下の付帯決議をつけた上で賛成することになりました。この
法律は今年の7月から施行される予定です。
●将来の課題として法案につけた付帯決議の主なものは以下の
通りです。
◆1 外国における邦人間の犯罪被害者等に係る犯罪被害給付制度の
適用については、今後引き続き注視していくこと。
◆2 親族間の犯罪に係る支給制限については、深刻化するDV
(ドメスティック・バイオレンス)等の現状及びこれに対する世論の
動向を踏まえつつ、今後その在り方について検討を行うこと。
◆3 精神的な障害、特にPTSD(心的外相後ストレス障害)に
ついては、その病状の重大さにかんがみ、他の災害補償制度との
均衡及び医療実務の動向に配慮しつつ、障害等級への適用を適切に
行うよう努めること。
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【先週の主な活動】
■4月2日(月)
マンデーレポート
11:10AM 国対役員会
11:30AM 議員総会
0:00PM 本会議
本散後 内閣委員会理事懇
3:00PM 県議との協議会
6:00PM 県連三役会議
7:00PM 県連幹事会
■4月3日(火)
9:20AM 国対役員会
9:50AM 内閣委員会理事会
10:00AM 内閣委員会
11:00AM 民主党政労連問題小委員会
0:00PM 常任役員会
1:30PM 警察庁 生活環境課吉田課長 風俗営業法改正案レク
2:00PM 宮内庁 折笠審議官 宮内庁法改正レク
6:30PM 予算委員反省会
■4月4日(水)
9:10AM 国対役員会
9:30AM 議員総会
10:00AM 本会議
0:00PM 国対理事合同会議
0:50PM 参議院憲法調査会〜3:00PM
4:00PM 国会コーラス愛好会臨時総会。
5:00PM 男女人権消費者部門会議・プライバシー保護法WT合同勉強会
個人情報保護に関する法律案について
◆日本ペンクラブを代表して作家の猪瀬直樹さん、
そして出版協会の代表の方々からヒアリングしました。
(上記)
6:30PM 21世紀臨調「佐々木毅先生東大総長ご就任を祝う会」
■4月5日(木)
8:00AM 情報通信部門会議
9:20AM 内閣委員会理事会
9:30AM 内閣委員会〜4:00PM
◆犯罪被害者等給付金支給法改正案について、午前中参考人質疑。
午後政府への質疑・採決。全会一致で可決。さら付帯決議をつけました。
(今週のテーマ参照)
4:00PM 内閣委員会理事懇
■4月6日(金)
9:10AM 国対役員会
9:30AM 議員総会
10:00AM 本会議
0:00AM 参議院議長主催全議員懇親会
3:30PM 裁判官訴追委員会
◆山下裁判官の問題について集中審議。最高裁判所の
分限裁判の結論は戒告相当ということでしたが、訴追
委員の多数から「身内に甘い」「検察からの情報漏洩
という国民の疑惑の核心に触れられていない」などの
批判の声が相次ぎました。訴追委員会は、裁判官の
弾劾事由の有無を判断します。そのための調査権限が
認められている以上、現地の検察、警察まで調査の
範囲を拡大すべきであるとの意見を述べました。
引き続き、調査をすることになりました。久々の
集中審議になりそうです。
■4月7日(土)
0:00PM 故長野ウメ様 告別式
3:30PM 国本地区・宝木地区やなせ進・水島広子合同国政報告会
◆参加者の一人から、鳩山代表についての厳しい批判がだされ、
反論に苦労しました。「元気がなさ過ぎる」とか「印象が暗い」
などの発言。鳩山代表は、とてもフランクな人だし、また
ユーモアにあふれた人でもある、さらに意外に頑固な一面も
あるなどと説明しましたが、どうも納得してもらえず、
残念でした。
■4月8日(日)
10:00AM あつみ幼稚園入園式でお祝いの挨拶。
11:00AM 阿部元治県議 告別式。
◆阿部さんは現職の県議そして県連幹事長でした。
小林代表が葬儀委員長を勤め、私は、民主党県連を代表して
弔辞を奉呈しました。朝4時に起床し弔辞を作成しました。
書いているうちに、96年の衆議院選挙に始まる、阿部さんとの
数々の思い出が去来し、涙が止まりませんでした。
62歳。いかにも早逝です。政治の激動の中で、たっ二年間、
定期検診を怠っている間のガンの急激な進行が原因でした。
体調不良を押しての、谷候補参議院候補者決定の記者会見など、
民主党発展のために生命を燃焼し尽くした阿部さんの志を
忘れてはならない、そう決断しました。