国会通信 No.491
【改革の「スピード」よりも方向性】
2001/6/18 (マンデーレポート第491回の要旨)
【改革の「スピード」よりも「方向性」】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【先週の活動報告】
■6月11日(月)
8:00AM マンデーレポート第490回。
6:15PM 谷ひろゆき決起集会で激励挨拶。 南那須町。
■6月12日(火)
9:20AM 国対役員会
9:50AM 内閣委員会理事会
10:00AM 内閣委員会。
★道交法改正案・運転代行業適正化法案質疑。採決。
今回の道交法の改正で、視覚・聴覚障害等の身体的な
障害を欠格事由とすることを廃止した。しかし、実際の
適性試験では、従来の判定基準を変えてはいない。
これでは前進とはいえない。そこで衆議院ではなかった
付帯決議を2項目付け加えることに尽力し、各会派の
賛成をえてこれを付け加えました。
0:00PM 常任役員会
3:30PM 下野新聞柴田記者 取材。 参議院選挙について。
5:30PM にしこおり氏を支援する議員の打ち合わせ会議。
■6月13日(水)
8:00AM 第2回ニューリベラル懇話会
★寺島さんの話。第2回目。
「ブレア政権2期目の勝利。EUの主流は、英・独・仏とも
社会民主主義。ヨーロッパは、アメリカ的な優勝劣敗の社会を
目指しているのではない。要するに、民主党の目指す社会は
アメリカ型なのか、それとも欧州型なのか。そこを明確に
すべきである。」と提言。時間の関係で最後まで聞けなかった
のが残念である。
8:45AM 国対役員会
9:00AM 議員総会
10:00AM 本会議
2:00PM 近代文芸社 宝田様 来訪
2:30PM プライバシー保護法WT
★民主党の対案の骨格について議論しました。
(3:00PM 鳩山対小泉 第2回目の党首討論をテレビで応援。
鳩山さんもなかなかやるな、今回は優勢勝ちではないか、
などの印象。)
6:00PM 谷ひろゆき下都賀東地区決起集会
★小山市民ホールで1200名以上の参加者。盛況。
11:30pm ヤフー主催の鳩山チャット。代表に随行。
★日本の政治家が行うチャットはこれがはじめて。
1時間に7000名弱の参加。書き込み件数は1万7000件。
多くの書き込みのすべてに回答できなかったことが残念。
また、進行責任者の判断で、軽い質問が選ばれる傾向。
食い足りないと思った人も多かったのではないか。
ただし最初の試みとしては大成功。
■6月14日(木)
8:00AM 芸術文化基本法WT
9:20AM 国対役員会
9:50AM 内閣委員会理事会
10:00AM 内閣委員会
★祝日法改正案(「海の日」「敬老の日」を連休化する等)
について採決。平成15年度から施行されることに確定。
特殊法人改革基本法について趣旨説明。
★民主・共産・社民の共同提案の「戦時性的被害者賠償法案」
の審議入りについて与党側理事ともみ合っています。
11:30AM 民主党知的財産制度改革議員連盟 ヒアリング
★弁理士会の皆さんから昨年6月に発表した民主党の21世紀戦略
「はばたけ知的冒険者たち」を高く評価するとの発言があり、
座長の私としては面映く感じました。
6:30PM 今期引退予定議員と常任役員との懇談会
■6月15日(金)
9:10AM 国対役員会
9:30AM 議員総会
10:00AM 本会議
0:00PM 連合労働対策局中村様 来訪
0:30PM 政労連渡辺委員長 来訪
3:30PM 裁判官訴追委員会
★未成年者買春できそされている裁判官についての
今後の訴追委員会の対応について。現職裁判官の刑事手続きが
進行中に、訴追委員会が開かれる始めてのケース。
裁判官自身自らの罪責を認めている。しかし、刑事手続き進行中の
ため、少女の警察調書などの証拠収集ができない。立法権と
司法権の関係を規律する原則的な考え方から、刑事手続きの確定を
まって訴追手続きを進めるべきであるとの結論となった。
6:00PM 谷ひろゆき芳賀町決起集会
★ 100名をこえる皆さんが出席。成功。
■6月16日(土)
8:30AM 谷ひろゆき企画戦略会議
10:00AM 山田みやこ選対結成発足会
■6月17日(日)
10:00AM 山田みやこ事務所開所式。
1:00PM 石井万吉市議10周年の集い。
6:00PM 谷ひろゆき上三川地区決起集会。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【改革の「スピード」よりも「方向性」】
●依然として高い支持率の小泉政権。都議選、参議院選を
目前にして、民主党が自民党との差別化に苦しんでいる。
●鳩山代表は、党首討論や都議選の出陣式での挨拶などで、
「小泉さんの改革を一番抵抗しているのは自民党である。
民主党は改革のスピードを自民党と競いたい。」と発言。
改革の本家は民主党であり、改革の「スピード」で自民党と
差別化したい等の発言を行ってきた。
●しかし、私はむしろ競うべきは「スピード」ではなく、
改革の「理念」あるいは「方向性」ではないかと考える。
差別化の第1番目のポイントはそこに置くべきであると
考えている。
●確かに、「スピード」を強調することは、小泉さんの
背後に控える自民党内の族議員に目を向けさせることになる。
また当然小泉さんであっても自民党を離党しているわけでは
ないのだから、改革にも「自民党」という大きな制約がある
ことを気づかせることにも結びつく。けっして間違った戦術
ではない。
●しかし、この戦術の選択は、もっとも肝心な点をぼか
してしまうことになる。すなわち、改革の「目標」は、民主も
自民も同じなのか、というもっとも肝心なポイントである。
●改革の結果作ろうとする社会・経済の目標像が、自民も
民主も同じなら、「スピード」を競うことは意味があろう。
しかし、ほんとうに決断すれば、野党よりも与党のほうが
改革実現のための現実的な実行力をより強く持っているのは
当然である。
したがって「スピード」で競って、民主が自民に勝つためには
ひとつの前提が必要。それは、与党内の抵抗勢力が、
改革阻止のために精一杯がんばってくれることである。
●しかし、それを期待するのは甘い。なぜなら、
自民党の抵抗勢力だってしたたかである。選挙を控えて人気の
高い小泉さんの足を引っ張るなどの愚かな行為に出るはずもない。
森政権を党内的にケチをつけ墓穴を掘ったことを、彼らは
確実に学習している。だから参議院選挙の前に、足を
引っ張るなどの馬鹿をするはずはないのである。
それどころか、本音をさらりと隠し、小泉人気に便乗する
「にわか改革者」になって選挙に勝とうとするのである。
●したがって「スピード」競争を選挙戦の主眼にするのは
あまり賢明な選択ではない。
●私は、改革の「方向性」こそ選挙戦の争点にすべきであると
考える。私は、民主党の基本的な政策の方向性を
「安心できる公正な競争社会」の実現に置くべきであると主張してきた。
●「安心できる公正な競争社会」のポイントは以下の3点である。
1 競争は避けられない。競争の結果の平等まで政治が保障する
ことは困難である。
2 しかし競争は公正に行われなければならない。
公正な競争を実現するのは政治の責任である。
このため、競争のスタートラインは公平にすべきである。
3 競争のルールは、公平であり公開されていなければならない。
●民主党が不良債権の処理策を決定する際に
雇用保険の拡充と再チャレンジのための支援策を同時並行的に行うべし
と提案するのも「安心できる公正な競争社会」の実現のためである。
●小泉さんは、経済政策にしろ、外交政策にしろ、中曽根元首相の後継者
である。民営化路線、靖国公式参拝など、21世紀の中曽根路線とも
言うべきであり、むしろ民主党としては、いままでの自民党政権よりも
差別化しやすいと言えよう。
●問題は、民主党のほうにあるのかもしれない。
2大政党制を、日本でどのように構成したらよいのかという、
全体的な見通しをもたずに、目先の対応に終始している議員が
多すぎるのではないだろうか。都議選、参議院選を目前にして
厳しい党内論議に明け暮れる余裕はない。しかし、選挙後、
まっさきに深刻な党内論議を行うべきである。