国会通信 No.522
【大統領演説と参考人】
2002/2/25 (マンデーレポート522回の要旨)
◆19日(火) 参議院本会議場でブッシュ大統領が演説をしました。
それを聞いての感想をまとめてみました。
1 単純な善悪二元論では、21世紀の平和は創造できない。
大統領は演説の冒頭でこんな話をしました。
「自由は勝利する。文明とテロは共存できないのです。
テロを打ち破ることによって、われわれは世界の平和を
守るのです。」
確かにテロは悪です。しかし、生まれついてのテロリストは
いません。テロが発生する原因や背景をしっかり分析し、
根っこを断つ対策を立てない限り、テロを根絶することは
できません。
例えば、文明の衝突の中からテロが発生することだって、
ありうるのです。
テロと文明を対立させ、テロ=悪、文明=善と考え、また
アメリカ=文明=善と位置付ける考え方では、問題の解決は
困難だと思います。
2 ブッシュ大統領は、かつての「冷戦」発想から抜け出ていない。
アメリカを文明の頂点に置き、テロとの戦いの正義の体現者と
位置づける大統領の発想は、ソビエトを「悪の帝国」と決め付けた
レーガン大統領の発想と同じです。そしてイラク・イラン・北朝鮮
を「悪の帝国」に代わる「悪の枢軸」と位置づけただけでは、
多様な21世紀の世界の安全保障のグランドデザインとしては
まったく機能しないと思います。
3 過剰な小泉ヨイショが鼻につきました。
イチローにたとえたり、彼の眼を見れば分かるといったり、
とにかく日本の総理をここまで率直というかあけすけに持ち上げた
大統領は初めてではないでしょうか。
なぜここまで?と考えたときに、ブッシュ大統領の「不安」の影が
想像できます。アフガン対応では足並みが揃った諸国も、「悪の枢軸」
発言以来、腰がひけてきました。イギリスのブレア首相まで冷静な
反応。ブッシュ大統領は再び大統領就任当時のアメリカ一国主義的な
イメージに逆戻りしてきたようです。
そんなかで明快な支持を率直に表明してくれる小泉さんは、きわめて
ありがたい存在なのでしょう。
しかし、逆から言えば、小泉さんはさらに後戻りできないアメリカの
もっとも従順な同盟者になってしまった。
4 似ている二人
演舌を聞いて感じたのは、小泉さんと大統領の共通点です。特に
緻密な論理よりも感情論で押し切る語り口はそっくりです。
安全保障論でも、経済政策論議でも、論理より感覚・感情です。
政治家としての共通な資質を持つ二人は、個人的にもきわめて親密
なのでしょう。だからこそ、私は警戒しています。
5 避けた具体的注文
今回の大統領訪日にあたって、内閣は慌てふためきながらデフレ対策を
まとめようとしました。しかし演説の中では日本に対する経済政策分野で
特定の注文はまったくありませんでした。「減税と規制緩和」というアメリカの
1980年代以後の経済政策についての言及がめだった程度でした。
不用意な注文をすることはかえって小泉さんを窮地に追い込みかねない、
こんな判断で厳しい注文は表に出さなかったのかもしれません。
しかし、いま本当に議論しなければならなかったのは日本の経済政策や
小泉構造改革の緻密な論議でなければなりません。この点が隠れて
しまったのは残念でした。
6 日米の政治ショーが終った。
田中更迭後支持率が激減した小泉さんにとって、今回のブッシュ訪日で、
支持率反転のきっかけにしたかったのでしょう。訪日はそれなりに効果を
あげたと思います。誤算だったのは、その直後の予算委員会。
田中前外相の爆弾発言でブッシュ効果は見事に相殺あるいは粉砕
されてしまいましたね。
◆衆議院予算委員会での参考人招致
1 真紀子・宗男参考人質疑は大きな波紋を広げました。
その詳細についてはマスコミが大きく取り上げているので詳論は避けますが、
「(改革を進めようとする外相の)スカートの裾を踏んだのは首相だった」
「更迭の判断は間違っている」
「首相自身が抵抗勢力」
等々、前外相が明瞭かつ強烈に首相を批判したのが強く印象に残りました。
また国民の関心の高いODAの問題で、資金還流の流れが暴露されました。
鈴木議員の証人喚問の実現性も急速に高まっています。
2 国民の関心が高まっています。疑惑の解明なしでは改革は実現できません。
しかし、先週も書きましたが、追及の対象は「小泉改革」自体であること、
改革の妥当性こそが追及のポイントであることをはずしてはならないと思います。
【先週の活動記録】
■2月18日(月)
8:00AM マンデーレポート
9:30AM 法律相談を受けました。
11:00AM 故松井愛様告別式。
6:00PM 国会コーラスリサイタル練習
■2月19日(火)
9:30AM 財務省関税局 関税関係法案レク
9:45AM 議員課長、庶務部長 二五年表彰問題等懸案となっている
国会改革関係について説明を受ける。14年度JRパス他レク。
10:35AM ブッシュ大統領 国会演説
★元首クラスの海外要人が国会で演説する場合には、衆参の
本会議場を交互に使いのが慣例。前回のイラン大統領ハタミ氏
は衆議院で行ったので今回は参議院本会議場を使って演説が行われました。
私は設営担当の議院運営委員会の理事。参議院本会議場は両院の議員で
満席に。遅れてきた大臣は座れないような状況。議運理事は、総理外相の
すぐ後ろに指定席があり、間近で演説を聞くことが出来ました。
演説についての私の感想は前述。
11:00AM 個人情報保護法 打合せ会
0:00PM 常任役員会
■2月20日(水)
10:00AM 知的財産権PT打合せ会
★事務局長の古川衆議院議員と打ち合わせ。自民党も遅まきながら
知的財産権についての政策的な重要性を認識し始めたようだ。
しかし与党の強みで、エンジンがかかると物になるのが早い。
民主党は、2年前にすでに総合的な政策プランをまとめているが、
ぼやぼやしていると、せっかくの取り組みが無駄になりかねない。
がんばらねば。
0:00PM 国対・理事合同会議
0:30PM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ
1:00PM 議運理事会
2:00PM 訪日トゥムルオチル・モンゴル国国家大会議議長一行の国会訪問
■2月22日(金)
3:00PM 国土交通省国土計画局・金沢審議官 法案レク
3:15PM 内閣官房 道路公団民営化推進委員会についてレク
岡村喬生様来訪
4:00PM 直嶋議員訪問
6:30PM 国土交通省都市地域整備局・澤井局長との懇談会
■2月23日(土)
8:30AM 清水勝男先生弔問
★私のチエロの先生、清水先生がお亡くなりになりました。
清水先生は天皇陛下を皇太子時代から教えました。25年間、
250回指導したそうです。訃報を聞き両陛下はチエロとピアノの
演奏をしながら先生を偲ばれたとの報道がありました。
最後の演奏会は昨年12月、
末期ガンの激痛に耐えながら、築地のガンセンターで行われました。
死の直前までベッドの中でも後進にチエロの指導を続けられたそうです。
チェリストとして、またチエロの指導者として生涯を貫かれた先生、
「清水勝雄」というご自身の名を最後に言い残して旅立たれた先生、
心から御冥福をお祈りします。
9:30AM あつみ幼稚園音楽会
1:00PM 連合栃木宇河地協第8回定期総会
7:00PM 志宝会(工藤正志市議後援会)
■2月24日(日)
1:00PM 栃木県ハイタク労働組合第3回大会
1:30PM 故松本好司様 告別式
3:00PM 県連 今市地区地域ミーティング
6:30PM さとう信を囲む新春の集い