国会通信 No.523

 【ピントのずれたデフレ対策】

2002/3/4 (マンデーレポート523回の要旨)


◆先週の27日、政府のデフレ対策が発表されました。  結論から言えば「評価に値せず」。  インパクトもなく、たいした効果も期待できません。  小泉政権の危機感の欠如が明らかであり、  またデフレの根本原因についての考察があまりにも足りないなと  感じます。 ◆政府案の中味をザット紹介すると以下の通りです。    1不良債権処理の促進 (1)特別検査の厳正な実施等 (2)不良債権処理の一層の促進 (3)RCCによる積極的な不良債権買取り (4)企業再建ファンドの設立の推進 2金融システムの安定 (1)ペイオフ実施に向けた金融システムの安定確保 (2)金融危機の回避 3市場対策 (1)空売り規制等の強化 (2)銀行等保有株式取得機構の積極的活用 (3)ETF商品の拡大 4.貸し渋り対策等 (1)中小企業に対する資金供給の円滑化 (i)売掛債権担保融資保証制度の積極的活用 (ii)民間金融機関からの資金供給の円滑化 (iii)セーフティネット保証・貸付の着実な実施とその拡充 ◆いろいろ書いてありますが、新味のあるものは一つもありません。  これでは期待はずれです。 ◆また内容的にも問題です。 1 不良債権の処理をすればするほど、企業倒産は増大し、失業者は   さらに増えます。不良債権の処理を第一番目のデフレ対策と考える   のは間違っています。 2 金融政策だけではデフレ対策にならない。   今回のデフレ対策の冒頭に、以下のような文章が置かれています。   「先般(2月13日)、総理より『デフレには様々な背景が   あるが、その克服には当面金融的な問題を解決していくことが   不可欠である』との認識の下、早急に取り組むべきデフレ対応策   についての指示があった。」   この総理の指示から読み取れるのは、デフレ対策の最優先課題   として金融政策を考えているとの総理の認識です。   しかし、この認識は正しくありません。この認識のもと、いかに   日銀に圧力をかけ、金融緩和をしても日本経済の元気はでません。   それは超低金利であるのに、一向に資金需要がでてこない、ここ   10年の状況がそのことを雄弁に物語っているではありませんか。   金融政策のみでは、デフレ対策に有効な対策はでてこないと考えます。   いまの状況を打開するためには、金融政策と財政政策の両方を行う   必要があるということです。金融政策だけではダメです。 3 市場対策というのは結局株価操作です。市場は経済の状況を写す   鏡でしかありません。経済に対する直接的な対策なしで、株式市場   だけいじってもデフレ退治にはなりません。小泉さんは昨年は   株式市場に一喜一憂するのはおかしいといっていたはず。   デフレ対策の柱の一つとして市場対策を位置付けるのは変節です。   4 中小企業への貸し渋り対策を4つ目の柱に挙げていますがその内容は   あまりにも実情とかけ離れています。いまのような、不況のなか、   売掛金の担保価値は当然劣化しています。売掛金債権を担保にして   企業に金を貸すような金融機関がどれだけ現れるか疑問です。   また、金融検査の基本的な基準を変えない限り、貸し渋りを解消   することは出来ません。 ◆デフレ対策の本筋は需要喚起である。 1 デフレの本質的原因は、供給側(=会社の競争力)に問題があるのでは   ありません。需要喚起こそデフレ対策の本筋です。   政府案の中味の最後に以下の文章があります。 2 小泉さんの経済政策の後ろ盾である竹中大臣はかつて日本の問題点を   供給サイドの弱さにあると見ていました。今回のデフレ対策では「需要喚起」   に触れた部分が最後になって出てきました。これはある意味で経済政策の基本   姿勢を変更するものです。それ自体は評価します。 3 しかし具体的な需要喚起の方策としては規制改革ののみです。   これではあまりにも少なすぎる。財政出動による積極的な需要喚起こそ   今の危機的な日本には必要です。 4 さらに規制改革のスピードはあまりにも悠長です。   政権の危機感の欠如は以下の原文を読むだけでただちにご理解いただ   けるでしょう。 (以下原文) 規制改革について、総合規制改革会議の答申を踏まえ、 可能なものは所要の法案を提出するなど速やかに実行に移すとともに、 3月末を目途に規制改革推進3か年計画を改定する。税制の抜本的見直しの ため、経済財政諮問会議や政府税制調査会などにおいて、経済活性化の観点 も含めた総合的な検討を年初から進めており、6月頃を目途に基本的な方針 を示す。また、より幅広い経済の活性化方策について、同じく6月頃を目途 に基本的な方針をとりまとめる。 5 十年一日のごときこの文章を締めくくりにしている政府案。 そして「デフレ対策は時間がかかる。即効薬はない」と居直り答弁の 小泉首相、、、。これが小泉改革の正体です。 偽りの改革者は、さらに日本経済の死期を加速している、これが私の実感です。 【先週の活動記録】 ■2月25日(月) 8:00AM 522回マンデーレポート 9:30AM 故大嶋昴様ご自宅に弔問。 ■2月26日(火) 0:00PM 常任役員会 ★自由党との連携問題等を議論。  私は、まず足元の党内を固めるべきではと慎重論を主張しました。 6:00PM 国会コーラスリサイタル練習 ■2月27日(水) 0:00PM 国対・理事合同会議 0:30PM 議運委員部と打ち合わせ、国対委員長と打合せ 1:00PM 議運理事会 ★会派を代表し、ブッシュ大統領訪日報告及び質疑を要求。  その他議員の海外渡航等について。 3:00PM 連合栃木との協力会議 ★来春の統一地方選挙への県連の方針や、3月16日に開催予定の  県連定期大会について説明。意見交換。 ■2月28日(木) 11:00AM 故清水勝雄先生の葬儀・告別式に門下生の一人として参列。 ★先生は門下生代表のチエロ演奏に送られ、参列者の拍手と  ブラボーの声に包まれて旅立ちました。御冥福をお祈りします。 ■3月2日(土) 9:00AM 県連緊急会議 栃本氏離党の件 ★元県連幹事長栃本氏の離党届が出たことを受け、除籍の決定をいたしました。 10:00AM 連合栃木2002春季生活闘争・総決起大会 ★民主党を代表して挨拶。その後会場の堅調を出発し、JR宇都宮駅まで  デモ行進を行いました。 6:00PM 小林まもる新春の集い 今市。 ■3月3日(日) 10:00AM 大田原市長選挙 千保一夫候補出陣式で推薦演説。 12:30AM 第8回栃木県武術太極拳選手権大会で会長として挨拶。