国会通信 No.527

 【地域金融システムの構築】

2002/4/1 (マンデーレポート527の要旨)


◆いよいよ今日からペイオフが始まります。預け先の金融機関が  破綻すると、定期預金は1000万円までしか保証されなくなります。  金融機関の選別も自己責任。お金を預ける金融機関の実力について  今まで以上に目を光らせねばなりませんね。 ◆また来年の4月からは普通預金や当座預金についてもペイオフ  が行われるようになります。今年から始まる定期性預金についての  ペイオフが、来年からは普通預金等の流動性預金にも拡大される  ことになりますので、このこともご注意ください。 ◆ところで先々週の20日(水)の経済産業委員会で行われた  予算委員会の委嘱審査。私は、いわゆるBIS基準をすべての  金融機関に適用することは妥当ではないのではと質問。その  うえで地方の金融システムのあり方について通産大臣に質問  しました。以下は私の質問内容を整理したものです。 ◆いま金融庁はすべての金融機関を「自己資本比率」という  共通のめやすで評価しています。また不良債権の内容に応じて  金融機関に「引当」を要求。引当の金額を資本金や出資金から  差し引いて自己資本比率を出しています。大雑把に言うと、  このような計算で金融機関の体力を評価するやり方が  BIS基準です。 ◆しかしこのBIS基準は、国際的に資金を動かしている  金融機関の決済手続きのために作られたものであって、  グローバルマネーとは基本的に関係のない、信用金庫や  信用組合などの地域の金融機関の実力判定基準とするのは  ふさわしくないとの批判は、この基準の採用当初から  ありました。 ◆最近現役の信用保証協会の理事長さんとお話をしたときに  「今の景気は、むしろ金融庁の検査によって助長されている。  そういう意味では『金融庁不況』と言うべきだ」とのお話が  強烈に印象に残っています。 ◆金融庁の検査担当者の判断一つで、不良債権に対する引当率  が決まっていく。1000万円の貸し金があり延滞しているとする、  この債権の不良度をどう判断するかで引当率が決まる。  引当の金額は当然負債に計上されるから、ほかで利益をあげても  引き当てによって利益はふっとんでしまう。そういう意味では  金融機関の生殺与奪の権利は金融庁の検査官が持っているのです。 ◆先日 私の青年会議所時代の仲間の一人から以下のような悲痛な  メールが送られてきました。質問を始めるにあたって、私はその  全文を引用させていただきました。 「簗瀬さん頑張ってください。ところで、一昨日、関西の水産関係者が 一人自殺しました。多分もう一人釣られていくはずです。なぜなら、 昨日、本人が金策にやってきたのです。十五日の手形が落ちない、 そういうことで金策にやってきた。私には助けることができませんでした。 たかが四、五百万円で人が死ぬのです市内の水産関係者も一昨日、 金策に来ました。宇都宮市内の某銀行で融資が受けられなかったと いうことでした。担保は四千万円以上の根抵当で、融資残高二千万円。 根抵当を外せば別の銀行で融資が受けられるとのことでした。 その銀行に対する増資は一体何のためだったのか。当社の顧客も 宇都宮市内の信用金庫の返済をせがまれ、月内の再融資を条件に、 返済受皿信金の答えは、来月の十五日以降にならないと融資はでき ないとの答えだったそうです。そのため、支払を二か月待ってほしい との連絡がありました。 ダイエーなど大手の救済に使う金で何万人の自殺を止められるのか。 元総理が人の命は地球より重いと言ったことがありましたが、 今の総理はどう考えているのでしょうか。 構造改革のために血を流すのは結構ですが、そのために何人の血が 失われればよいのでしょうか。 金融庁の査察におびえる銀行のために何社が倒産し、 何人が死ねばよいのでしょうか。」 ◆小泉さんはよく「不良債権の解決なくして景気回復なし」と  言っていました。しかし不良債権の処理がどうして景気回復に  つながるのか納得のいく説明を彼から聞いたことはありません。 ◆確かに、不良債権の処理は、日本の金融機関に対する国際的な  格付の問題と密接に関連しています。しかし、外国が問題にして  いるのは、地方の小さな中小企業の不良債権ではない。大きな  巨大企業の不良債権問題なんですよ。  このほうはダイエーでも分かるように中途半端、巨大不良債権  については余り進まないで、微小不良債権だけどんどんどんどん  やっている。そしてその貸し手である地方の金融機関は、  どんどんつぶす、けれども大きな銀行はもう大体ここら辺で  打ち止めとなると、外圧に対するアリバイづくりをやっている  ようなものですよね。そのアリバイづくりの犠牲に中小の金融  機関をつぶしているようなもの。 ◆不良債権の問題というようなものがなぜ構造改革なのか。  不良債権の問題が、バブルの処理は大体九六、七年ぐらいまでには  終わわっている。今の不良債権の問題というのは、景気全体が  停滞している、そういう状況の中での不良債権ですから、  不良債権の処理は別の不良債権を生む。不良債権の連鎖反応を  生み出す。不良債権の処理を、特に地域、中小にそれを強制  するという形では、地域経済の混乱を加速するだけであって  景気回復にはつながってこないのではないでしょうか。 ◆また信金、信組についてBIS基準を適用するのも問題です。  信金、信組というのは協同組合法という根拠法でできている。  ところが、BIS基準というのは、国際的なグローバルマネーを  動かしているところの決済銀行の基準。  だから、基本的な相互扶助の理念からできている信金、信組と、  この自己資本比率によって、言うならば「資本の論理」の中で   外部的なチェックに頼るような、そういう基準として作られている  BIS基準、これは理念が全然違う。 ◆例えば某信金の例だと、担保評価の仕方について金融検査官から  チエックされた。今までは不動産担保の鑑定の仕方について、  三つの土地の取引事例を平均値として出してそれによって担保評価の  基準にしていた。しかし金融検査の結果、この担保評価のやり方が  おかしいと判断される。その判断一つで途端になん10億円もの  引当、すなわち欠損金が一挙に出現する。検査官の判断一つで  なん十億円ものの赤字がぼんと出る。だから、そういう状況の中で、  八%、四%、二%という自己資本比率のキザミを設けて地域に配慮   したつもりでも、そんなのは一挙に飛んでしまう。配慮したことには  とてもならないのです。 ◆さらに、自己資本比率というようなものを作った結果、経営を  続行しようと必至でがんばっているところは、ギリギリのところで  一生懸命みんなから資本金を集めることになる。結果としてたとえば  半年後に破綻ということになったりすると、傷口を自己資本比率という  基準によって、余計に広げるという実態になっている。 ◆地域の金融機関については、別の基準で地域の金融機関見ないと、  日本の地域経済全体が死ん出しまいかねないと思います。  今、テレビのコマーシャルを見ると、一番目立つコマーシャルは、  貸金業、サラ金さんですよね。このままいくと、地域はもう大銀行と  サラ金しかないと、という形になってしまうんではないのか。 ◆金融機関というのはいろんな要素を持っています。大きく分けると、  預金を預かって、それを貸出しして、ある意味で企業を育成するという、  そういう本来の意味の金融業務。もう一つは、金をグローバルマネー  として動かして、投機によって利益を上げている資金運用業務。  BIS基準というのは後者の、世界でグローバルマネーを動かして  投機を中心にして金もうけしているという、そういう金融機関のための  基準。だから、こればっかりを日本の金融機関に持ち込んで、その他の  基準を用いないのは適当ではないのではないか。  だから、是非ともやらねばならないのは、地域の金融モデルの構築であり、  それにふさわしい地域基準 リージョナルスタンダードの策定を  行うべきであると考えます。 【先週の活動記録】 ■3月25日(月) 8:00AM マンデーレポート 9:15AM 山崎様、玉生様来訪 11:00AM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 11:30AM 議運理事会 11:40AM 議運委員会 0:00PM 本会議 本会議散会後 議運理事会 本日11時30分、1時30分より、参議院議運理事会が開会されました。次回の参議院本会議は未定 ですが、明後日27日、水曜日に開会される可能性があります。なお、本日の議運理事会で、恩給 (総務・予算関連・日切れ扱い)、裁判所職員定員(法務・予算関連・日切れ)、戦傷病者遺族 援護、平成14年度国民年金(厚生労働・予算関連・日切れ扱い)、自転車競技小型自動車競技 (経済産業・準日切れ)、豪雪地帯対策特別(災害・委員長提案・日切れ扱い)の各法案を当該 委員会に附託いたしました。今週の本会議定例日は本会議が開会される可能性があります。次回 の議運理事会は明日26日火曜日の13時より開会いたします。 ■3月26日(火) 10:00AM 経済産業委員会 10:30AM 金融庁 法案レク 10:50AM 国会図書館レク 0:00PM 常任役員会 0:30PM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 1:00PM 議運理事会 2:00PM 米国連邦議会議員訪日代表団表敬訪問 6:00PM 国会コーラスリサイタル練習 本日13時より、参議院議運理事会が開会されました。次回の参議院本会議は明日27日水曜日の 午後2時30分(実際の開会時間は予算委員会散会後20分後、現在の状況では2時50分頃)より 開会し、平成14年度本予算の討論、採決と地方税、地方交付税の採決を行い、所用時間は1時間 15分程度です。本予算での本会議討論は藤原正司議員が行い、採決は記名採決ですので、必ず 出席してください。なお、明日の議員総会は午後2時15分より開会いたします。今週は29日の 金曜日も午後(本会議の開会は各委員会での質疑・採決後で午後2時30分頃を想定してください) に本会議を開会します。次回の議運理事会は明日27日水曜日の14時より開会いたします。 ■3月27日(水) 8:00AM 全議員政策懇談会 緊急事態法制について、夫婦別姓制度について 10:00AM 知的財産権戦略PT       「知的財産制度のあるべき姿」東京大学法学部 中山信弘教授 0:00PM 国対・理事合同会議 1:00PM 塩井様、牧野様来訪 1:30PM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 2:00PM 議運理事会     議運委員会     本会議 5:00PM インド大使館「桜を見る会」 本日14時より、参議院議運理事会が開会されました。次回の参議院本会議は明後日29日金曜日の 午後3時頃(本会議の開会時間は各委員会での質疑・採決後です)より開会し、恩給、放送法第 37条第二項規定、裁判所職員定員、国際博覧会設置、在外公館、公債発行特例、租税特別措置、 関税定率、戦傷病者戦没遺族援護、平成14年国民年金改定、自転車競技及び小型自動車競争、 都市再開発、都市再生、国会議員歳費・旅費・手当改正、国立国会図書館、豪雪地帯、沖縄振興 特別措置、参議院事務局職員定員の各法案・承認案連の採決を行い、所用時間は45分程度です。 (採決法案は現段階での採決予想想定案件を含みます。)なお、本日の議運理事会で放送法第37条 第二項規定(総務・日切れ)、国際博覧会設置、在外公館(外交防衛・予算関連・日切れ扱い、 国立学校設置(文教科学・予算関連)自然公園(環境・参議院先議・準日切れ)の各法案・承認 案件を当該委員会に附託いたしました。次回の議員総会は明後日29日の金曜日午後に開会いたし ます(開会時間は明日連絡いたします)。次回の議運理事会が明日28日木曜日の12時40分より 開会いたします。来週月曜日は本会議はありません。 ■3月28日(木) 8:00AM 電機連合四顧問・改革フォーラム協力議員会議 10:00AM 経済産業委員会 0:00PM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 0:30PM 議運図書小委員会 0:40PM 議運理事会 2:00PM 全建総連請願受付 本日12時40分より、参議院議運理事会が開会されました。次回の参議院本会議は明日29日金曜日の 午後2時30分(本会議の開会時間は各委員会での質疑・採決後で、2時30分は広報上の時間です) より開会し、恩給、放送法第37条第二項規定、裁判所職員定員、国際博覧会設置、在外公館、 公債発行特例、租税特別措置、関税定率、戦傷病者戦没遺族援護、平成14年国民年金改定、 自転車競技及び小型自動車競争、都市再開発、都市再生、国会議員歳費・旅費・手当改正、 国立国会図書館、豪雪地帯、沖縄振興特別措置、参議院事務局職員定員の各法案・承認案連の採決 を行い、所用時間は40分程度です。(採決法案は現段階での採決予想想定案件を含みます。) 次回の議員総会は明日29日の金曜日午後2時15分に開会いたします。次回の議運理事会は明日29日 金曜日の13時50分より開会いたします。来週月曜日は本会議はありませんが、4月3日の水曜日と、 5日の金曜日は定刻(午前10時)で本会議が開会される見込みです。 ■3月29日(金) 8:00AM 経済産業、知財PT、知財議連合同会議     弁理士法の一部改正案について 1:20PM 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 1:50PM 議運理事会 2:00PM 議運委員会 2:30PM 本会議 ■3月30日(土) ■3月31日(日) 1:00PM 故金興仙様 本葬 5:00PM BSU練習