国会通信 No.541

 【ダメな改正案】

2002/7/15 (マンデーレポート541の要旨)


●8日月曜日の午後3時から、倫理選挙特別委員会が開催され  与党側提出のあっせん利得処罰法改正案と野党側提出の改正案  をテーマにして3人の参考人に対する質疑が行なわれた。 ●参考人の顔ぶれは以下の通り。 1 土本武司  筑波大学名誉教授・元最高検検察庁検事 2 飯尾 潤 政策研究大学院大学教授  3 板倉 宏 日本大学法学部教授 ●参考人はいづれも与党側提出の改正案では不充分であるとする  点で一致した。比較的与党よりと思われていた、土本参考人までも  与党案を強く批判していたのが印象に残った。 ●土本参考人は、与党案のなかで、特に  「権限に基づく影響力の行使」という要件を、きわめて明快に批判。  この要件がある限り、政治家の口利き疑惑等についての  この法律の適用はかなり困難になると言明していた。 ●今回の与党提出の改正案は、政治家側のあっせん利得の主体について  公設秘書を私設秘書に拡大しただけ。  このような改正では、何の足しにもならないことを3人の参考人が  明らかにした。この際、与党は野党案を受け入れた大幅な修正をし、  政治家の口利き疑惑が2度と起こらないような制度改正をすべき  である。 ●野党の主張する改正点は8項目だが、これを全部飲んで  ほしいとは言わない。しかし、少なくとも土本参考人ですら  強く主張していた「権限に基づく影響力の行使」くらいは、  削除すべきである。 ●それは日本の政治の実情から見て、この要件を残すことは  癒着と不正の構造を維持することにほかならないからである。  すなわち、族議員の不正にはまったく無力の法律となるから  である。 ●族議員は、業界と癒着して不正を働く。しかし、「権限」  があることを犯罪成立の要件にすると、ほとんどの族議員が  逃げられる。なぜなら、族議員とは明瞭な権限もないのに、  事実上役所に対して影響力を行使できる者を言うからである。 ●来週はいよいよこの修正問題の大きな山場を迎えるが、  なんとかこの点だけでも修正を実現したいものだ。 ●参考人の陳述のポイントと与野党案の整理   (政治学的な発言が多かった飯尾参考人は除く) ○×は、与党案、野党案、土本、板倉の順です。(要=○ 不要=×) ■主体 1 私設秘書          ○  ○  ○  ○(元秘書も) 2 親族            ×  ○  ×  〇 ■要件 1「請託」 (請託が犯罪成立の要件か)  ○  ×  ○  × 2「特定の者に利益を得させる目的」 (この目的が必要か)     ○  ×  ×  × 3「契約・行政庁の処分」 (行為の目的が契約・行政庁の処分に限るか)○ × × × 4「権限に基く影響力の行使」 (権限に基づく影響力の行使が必要か)  ○ × × × 5「財産上の利益」(財産上の利益に限るか) ○ × ○ × 6 「要求・約束」(要求や約束だけでもよいか)× △ ○ ○ ■第三者供与(第3者に利益を供与させた場合を含むか)                        × ○ ○ ○ 【知財戦略略大綱のヒアリング結果】 ●11日(木)知財戦略PTを開き、政府から7月3日付で発表された  知財戦略大綱の内容を聴取しました。その際私は以下の発言を  行ないました。 1 戦略を実施する体制はどうなっているのか。  (答) 現在は10名 来年の国会に提出する予定の   知財基本法で強力な推進体制を確立したいと考えているが   その際の陣容はまだ未定。 2 初等教育から高等教育まで一貫した強力な知的創造   プロセスの構築が重要である。大綱は不充分ではないか。 3 日米の特許を共通にすることについての懸念。 例 アメリカでは認められ日本では認めていないるビジネスモデル特許  (答)アメリカとの協議の中で、個々的に調整していくことになっている。 4 危桟感がないのではないか。   メニューはそれなりにあるが、縦割りを横断的に調整し、   推進していく体制が考えられてはいない。誤解を恐れずに言えば、   かつての戦時下のような「知財のための国家総動員体制」を作る必要が   あるのではないか。 【先週の主な活動】 ■7月8日(月) 08:00 第540回マンデーレポート 15:00 倫理選挙特別委員会 あっせん利得法案 参考人・質疑 ★内容やコメントについては上記 17:30 三枝成彰、三度目の成人式(還暦のお祝い会) ■7月9日(火) 07:30 栃木県執行部と国会議員との朝食懇談会 ★県知事はじめ執行部と県政全般について議論。 12:00 常任役員会 14:00 中野寛成先生訪問 国会コーラスリサイタル収支報告 14:30 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 15:00 議運理事会 ■7月10日(水) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★石油公団関連法案、郵政関連法案の趣旨説明・質疑と道路運送法の採決。 12:50 経済産業委員会 ★ 石油公団廃止法案の趣旨説明。 18:30 国会コーラスリサイタル臨時総会 ★6月19日のチャリティーリサイタルの収支報告。  経費を差し引き、収益金の金額は152万年余になりました。  企業や団体の協力なし。みんなで売ったチケット代金が主な収入ですから  152万円の収益は立派な成果だったと自画自賛しています。  その収益金の全額を、国連高等難民弁務官の東京事務所代表に  寄付しました。 ★また、早速国会コーラスへの出演依頼が飛び込んできたことが  中野会長から報告。それは7月30日開催予定の、超党派のサッカー  議連主催、日本サッカー代表チームに対するドイツへ向けての  激励パーティー。  みんなにはかったところ全員一致で出演しようということに。 ■7月11日(木) 09:00 知的財産権戦略PT  ★内閣府が7月3日付で決定した知的財産権戦略大綱についてヒアリング。  内容全体の感想は、「危機感の欠如」です。   21世紀の日本経済の鍵は、知的創造力です。  知的創造力を高めない限り、この国の経済はジリ貧になる。  そんな危機的な切迫感が欠けた内容でした。 10:00 経済産業委員会 ★石油公団廃止法案についての質疑。 12:00 佐野市長や佐野市の上杉川チン冗談のみなさんと懇談。 12:30 議運理事会 16:30 衛藤征士郎先生訪問 ★7月30日開催予定の、日本サッカーチーム激励パーティーの  打ち合わせ。「翼を下さい」等を歌うことに決定しました。 18:00 正副議長と議運委員長・理事との懇談会 ■7月12日(金) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★人事案件2件。離島振興法案についての採決。 本会議散会後 倫理選挙特別委員会 ■7月13日(土) 11:00 故岡安ハツエ様 告別式で弔辞奉呈。 ★岡安さんは栃木県ディスクゴルフ協会の岡安事務局長の母上。  よくデイスクゴルフの大会に御夫妻揃って出ていただいた。  3年前に先立たれた御夫君を追うような旅立ち。御冥福を祈ります。 18:30 龍三会万燈神輿渡御 ★いよいよ夏祭りのシーズン到来。  龍三(タツミ)会の黒染めの粋なはっぴを着て参加。 ■7月14日(日) 11:15 故 笠間盛一郎様三回忌法要 14:30 NPOみんなのオペラ「魔笛」 ★声楽家岡村喬生さんが音楽監督の「みんなのオペラ」が  テイアラ江東で金曜日からスタート。このオペラをかかえながらも  岡村さんは毎週国会コーラスを指導していただいた。  事務局長としては行かないわけにはいかない。妻とともに駆けつける。