国会通信 No.543

 【強行採決は自殺行為】

2002/7/29 (マンデーレポート543の要旨)


●25日の厚生労働委員会で健保2法の強行採決が行なわれた。  そして26日の参議院本会議で野党欠席のまま採決された。 ●国民の医療に重大な関係を持つ法案であり、国民各界各層の  意見を集約すべきであるのに、公聴会も行なわなかった。  十分な論議なく衆参両院ともに強行採決で法案通過を強行した  与党の暴挙は許しがたい。 ●これによって10月から、70歳以上の高齢者にも新に1割の  医療費の負担が課されるようになる。また来年4月からは  サラリーマンの保険負担は2割から3割にアップする。不況下の  国民経済をさらに強烈に締め上げることになるだろう。 ●しかし、このような暴挙に対するマスコミの取り上げ方は、  どうも理解できない。某局のコメンテーターなどは  「大仁田さんも、やっと活躍の場を見つけましたね」などと  お気楽な発言。同時期に行なわれた田中真紀子議員の衆議院  政倫審のほうがウエートが高駆ったようである。国民生活への  影響では、秘書疑惑のほうよりも健保問題のほうがはるかに上  であることは明らか。民主主義の崩壊につながる暴挙すら日常化  されてしまっている。この国の未来が、本当に薄ら寒く感じられ  てくる。 ●強行採決をした与党の議員に申し上げたいこと、それは  皆さんの行為は自分で自分の首をしめることにほかならない  ということである。重要法案であるにもかかわらず、野党との  歩み寄りの努力もしない。一定の時期がくれば、質疑打ち切り。  そして強行採決。これでは参議院の存在意義はゼロに等しい。 ●今回の強行採決によって、とうとう参議院は衆議院の下請け  機関になってしまったということである。強行採決に手を貸した  与党参議院議員のすべては、参議院の自殺行為のスタートボタンを  押したのである。 ●民主党の対応は、本会議に出席し、総理大臣問責決議案、  議長不信任案、厚生労働委員長不信任案等を連発したうえで、  合法的なギリギリの抵抗をするという「出席案」か、  そもそも委員会での採決自体を無効と考えれば本会議自体  欠席すべきであるとの「欠席案」の双方を検討しながら、  最終的には本会議欠席の対応に決定した。 ●個人的な意見はあるが、今回の法案の強行採決の不当性を  もっとも強く訴えるための判断であった。 ●通常、本会議の設定は、議運の理事会での合意が前提である。  しかし、今回はそんな合意は成立するはずもない。したがって  与党側は、議運の委員会の席上、法案採決の動議を提出すると  いう例外的な方法をとらざるを得なかった。  この動議については、直前、私個人の判断で、反対の意見  陳述を行なうように申しいれをした。以下は私の咄嗟のノー原稿  の意見陳述の速記録(未定稿)である。 ●議長が押すべきだったのは、開会のベルではない。  民主主義のリセットボタンを押すべきだった。  残念である。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ○簗瀬進君 ただいま日程第一、第二、健康保険法等の一部を 改正する法律案、健康増進法案を採決をするための本会議を立てる という動議が提出をされたところでございます。 しかし、民主党・新緑風会としては、この提案は断固として認められない、 このように考えております。  まず、この法案の採決自体が数々の暴挙を積み重ねられた極めて 瑕疵の多い採決でありまして、その採決自体、私どもは無効というよりも 不存在であると、このように断ぜざるを得ません。 したがいまして、議運の理事会にあっては、この採決の無効を 確認をした上で差戻しをして委員会での審議を再開するように 強く求めてきたところでありますが、それを認められずに今回 こうして本会議を立てるというふうな動議が出された、極めて 遺憾であると、このように思う次第でございます。   そもそも、今回のこの二法というようなものは、国民生活に大変重大な 関係を持っている法案でございまして、公聴会等多くの皆さんの意見を 聴きながら決定をすべき存在でございます。 また、参議院としてもあらん限りの知恵を絞りながら、与野党の総意の中 で可能な修正をするものであるならば修正をした上で通していく、 それが参議院の独自性を発揮する大きな方法であったのではないのかなと 思うわけであります。  しかし、それを全く考慮せずに 単なるスケジュール闘争と言わんばかりに、もう時間が来たらこれで 審議は打ち切りだと、 しかも、その審議の打ち切りの動議をする午前中には、理事会にあって しっかりとした議論をする、そういう取決めも理事会でなされてきた ところであります。それを無視した一方的なこの質疑の打ち切りの結果、 採決をされた、これは極めて認められないところでございます。  また、議運の理事会にあっても休憩をされましたが、 その休憩の理由となっているのが、委員会で公聴会の日程が決まるかもしれない、 それを待つために議運は休憩をするんだと、こういうふうな 与党側の申し出がありました。 しかし、待っておったら公聴会の日程が決まるどころか、質疑の打ち切りと いう全く逆な結果でございました。これも議運としての信頼関係を著しく損なう 暴挙が議院運営委員会においても行われたわけでございます。  さらに、昨日九時過ぎに、議運委員長と議長が御協議の上、本日こうして 公報掲載の上、本会議を設定をすると、そういう最終決断をなさったわけで ございますが、私は、ここにおいて議長あるいは議運の委員長も、 参議院の自殺行為のスタートボタンを押したと、私はこのように断ぜざるを 得ません。 むしろ、お二人が押すべきは、審議をもう一回やり直すという、 スタートボタンじゃなくてリセットボタンでなければならない。 にもかかわらず、正に自殺行為のスタートボタンを押され、 そして、本日こうして本会議が動議の中で決定をされるというようなことは 極めて遺憾でございます  このままでいけば、参議院は衆議院の下請機関になってしまう じゃありませんか。また、参議院はこのままでいけば、衆議院の法案を 通す通過儀礼の府でしかなくなってしまいます。 正に参議院の存在を失わせるような今回の暴挙を許すわけにはいきません。  したがいまして、本会議の設定は断じて認められないと申し上げまして、 意見の開陳といたします。(拍手) 【先週の主な活動】 ■7月22日(月) 08:00 第542回マンデーレポート 09:30 法律相談 10:00 法律相談 11:00 県連統一地方自治体選挙対策本部 会議 13:00 倫理選挙特別委員会 ★「五増五減」を内容とする公職選挙法改正案について質疑採決。 ■7月23日(火) 10:30 議運委員部と打合せ 11:00 経済産業委員会 ★入札談合防止法案についての質疑と採決。 12:00 常任役員会 13:00 議運理事会 ■7月24日(水) 09:00 議運委員部と春日井様と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★アジア・太平洋郵便連合憲章、入札談合防止法案、公選法改正案  について採決。 10:20 参議院管理部長レク 12:00 参議院AIPO対話推進議連設立総会(発起人) 18:00 国会コーラス練習会 ■7月25日(木) 12:30 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 13:00 議運理事会 ★外務大臣の29日からのASEAN拡大外相会議ついて論議。  内閣不信任案が上程されるかもしれない、そんな重要な時期に  外遊するとは。しかもそれを承知の衆議院議運でたいした論議  もなく野党もそれを了承したとの事。緊張感がなさすぎるのでは  ないか。 16:50 議員総会 17:30 議運理事会 20:00  〃 21:00  〃 21:30  〃 ★午後2時45分。厚生労働委員会で自民党の質問が終了した後  質疑打ち切りの動議を与党提出。午前の理事会で了承した公明党、  共産党、国会改革連絡会、社民党の質問の機会を一方的に奪った後、  混乱の中で健保2法が強行採決された。  これ以後、与野党の折衝の主舞台は議運に移った。  議運理事会は断続的に開会され、会派を代表して、採決無効、  審議差し戻しを協力に主張した。  しかし、21:00の理事会で、議運委院長は、  これ以上論議を続けても平行線、このうえは議長に報告し今後の  対応を協議したいと宣告。そして再開後、一方的に明日の  本会議開催の公報掲載をする旨宣言。 ■7月26日(金) 09:30 議運理事会  11:00 議運理事会 12:30 議運理事会 14:40 議運委員会 ★自民党理事が建保2法の採決についての動議提出。  私は反対の意見を陳述(上記)。 14:00 民主党知的財産権戦略PT ■7月27日(土) 16:00 電気栃木「政・労・使合同会議」 17:00 JR東労組宇都宮支部「結成15周年記念レセプション」 19:30 飯塚守宏さんの通夜式 ■7月28日(日) 09:30 平出雷電神社夏大祭 11:00 弔辞奉呈。 ★音楽の大好きだった飯塚さん。アコーデオンの名手だった飯塚さん。  心から御冥福を祈ります。 11:30 全逓宇都宮貯金局支部解散会