国会通信 No.550

  【民主党の課題】

2002/10/7 (マンデーレポート550の要旨)


●先週の木曜日。両院総会終了後の議員懇談会が開かれ、若手の 国会議員を中心にして、今回の代表選挙、またその後の人事問題 等についての議論が行われた。そのうち政党の「派閥」問題 について取り上げたい。古くて新しいこの問題は、かなり 厄介である。 ●私自身も自民党の派閥連合体的な体質の打破をかつて叫んだ。 そして離党した経験を持つ。離党後仲間と結成したのが 新党さきがけだった。その創立メンバーはたった10人。 したがって派閥が出来ようもなかった。 ●少数政党は気分が良い。なにしろたった10人だから、 お互いの気心は知れている。メンバーの関心や拘りがすぐ分かる。 したがって、余計な時間をかけず、顔をあわせたその瞬間に 調整はできている。私は、今もって「さきがけ」時代の清清しい 雰囲気が忘れられない。 ●しかし、少数政党には力がない。連立を組めば、大政党に 必ず「良いとこどり」される。まさに、生き血を吸われるような 経験をさせられる。自らの政策実現をめざせば、必然的に 党勢拡大をせざるを得ない。 ●ちょうど「同好会」と「運動部」の関係のようである。 同好会は、気分が良いが試合には勝てない。運動部として 大きくなると試合には勝てるようになる。しかし一軍、 二軍の激しい争いのなかで、上昇するためには様々な くくりを設けてグループ形成が始まる。 ●議院内閣制のもとにおける政党の永遠の課題は 「理念的な透明性と所属議員数の相克」をいかにして のりこえるかではないだろうか。 ●人間集団には必ずグループが存在する。 グループの存在を、あえて無視して政党を運営しようとすれば 必ず反発がでて、政党自体の突進力は鈍ってくる。 ●別の見方をすると、グループが合理的に成立し、そして有効に 意思形成のプロセスに参加できていれば、政党はスムーズに かつ強力に動くようになる。 ●しかし、グループの形成や運営に合理性を欠いてくると グループの存在は有害になる。 ●派閥の問題は、このように考えるべきであろう。政党の なかに一定の持続するグループが存在してもただちに それが悪いことにはならない。問題は、そのグループの、 活動目的、活動資源、運営方法等に、その政党にとっての 合目的性が備わっているかどうかだと思う。 ●それでは「派閥」と「グループ」を区分けするポイントは なんだろうか。 ●広辞苑で「閥」をひくと 1 家門の意味。いえがら。 2 出身を共にする者が団結して結成する集まり。 とある。すなわち、「家」とか「出身」とかの公私で 言えば私的な理由で集まっているのが派閥である。 ●国会議員は憲法上、「全国民の代表」でなければならない。 「いえがら」とか「出身」とかという、といった私的な 集団が集団の利益実現のために行動するのは、憲法の 趣旨にも反する ●グループの存在が、一定の政治的な理想や理念、あるいは 一定の政策を実現するために存在しているならそれは 「派閥」ではない。しかし、かつての自民党が派閥の 隠れみのとして「政策集団」という仮面をかぶったので 分かるように、双方の区分けは簡単ではない。 ●比較的分かりやすいメルクマールは、「金」すなわち 派閥維持のための政治資金の問題だと思う。 ●1990年の衆議院選挙で私は自民党公認候補として出馬した。 そのときの党本部からの公認料は3000万円。そしてこれと 同額の派閥からの資金援助があった。さらに、当選可能性に 応じて追加的な援助も受けた。これが当時の常識であった。 ●まさに、政治は力、力は数、そして数は「金」であった。 リーダーとして認知されるためには、新人、現職ともどもに 巨額の資金手当てをし、選挙に勝たせ、子分を増やし、 そしてやがて総理総裁をめざす。これが自民党の組織文化 である。小選挙区制度になり、公的助成制度が出来、 同時に不景気にはなって資金規模は多少減りはしたものの この組織文化の基本は変わらない。 ●外務省予算を食い物にした鈴木宗男事件、かれが執拗に 資金を集めたのは、グループ議員への資金配りのためであった ことは明らかである。金を配れなければリーダーにはなれない。 この自民党の組織文化は今も脈々と続いているのだ。 ●民主党にはこのような組織文化は存在しない。また 集団の維持と拡大のために資金集めをする「派閥」も 存在しないことは明らかである。 【先週の主な活動】 ■9月30日(月) 08:00 第549回マンデーレポート 10:00 鳩山政権を実現する会の報告会 14:00 訪日サルディバル・チリ共和国上院議長一行参議院議長訪問 ★今週はチリ(月)とベトナム(木)の両国の関係者が参議院を訪問、 議運の理事として議長サロンで行なわれる議長表敬 に陪席しました。 ■10月1日(火) 14:00 両院議員総会 ★以下の主要な党内人事について代表が提案。相当の混乱を予想 していましたが、予想外に発言するものはなく30分弱で終了。 内部混乱をこれ以上続けることのダメージを考えそれぞれが自制 また常任委員長ポスト、ネクストキャビネットのメンバー等に ついては翌々日に発表することとなっているため、議論はこの ときにしようと考えた向きもあるのでしょうか。 ■10月3日(木) 14:00 両院議員総会 ★この日は常任委員長予定者と政策部門の各責任者 (ネクストキャビネット NC大臣)が発表され了承 されました。 ★各派の均衡をとった人事との評価もあります。 しかし、厳しい代表選挙の結果を受けてのことですから 均衡と融和の配慮は当然だと思います。 ★栃木県関係者では、小林守衆議院議員が環境政策の責任者に なりました。誰もが認める環境問題のオーソリティー。 良い人事だと思います。小林さんの持論、「経済と環境の統合」 という大きな課題を掲げて、歴史に残る政策立案を期待して います。 ★局長人事では、今までの代表室と幹事長室を統廃合し、 役員室を新設したのが注目されます。代表を支えて数々の 困難な課題をこなさねばならない。大変だと思います。 室長となった大畠さんの健闘奮起を祈っています。 ★これらの人事の後、懇談会に切り替えて今度の代表選挙や その後の幹事長人事をめぐる混乱などについての自由な意見 交換をしようとの提案があり、5分間の休憩をはさんで直ちに 質疑応答になりました。 ★様々な意見が出ました。大雑把にまとめると主なものは 以下の通りです。 1 サポーター投票についての評価 2 サポーター登録料の組織的な立替払いの真相 3 党内における派閥問題について 4 参議院比例選挙の候補者を地域代表的にできないか 5 労働組合と民主党の関係について ★それぞれ民主党の抱える様々な課題が率直に指摘されました。 いづれも重要・広汎・深甚な内容をもっています。 今度の代表選挙の総括としてしっかりと論議すべきです。 また、ものによっては、じっくりとした議論・研究・意見 交換をするをする場を作って党外の有識者の意見も聞きながら 一定の方向性を出すべきです。 ★「派閥」についての私見は上記の通りです。 15:10 下野新聞 日朝交渉について取材 16:10 訪日ヴェトナム社会主義共和国共産党書記長ほか一行の 参議院議長訪問。 ■10月4日(金) 10:30 電機連合栃木地協第36回定期大会 17:20 JAM栃木中根製作所労組第30回定期大会 ★リストラと合理化の嵐が吹いている。電機連合の組合員数も 最盛期から言えば40%減。雇用破壊との戦いである。 中根製作所労組は、今年の4月、賃下げか工場閉鎖かの 二者択一を会社側から迫られ、血のにじむような決断をした。 執行部の皆さんの心中、そしてそれを最終的に承認した組合員の 皆さんの苦衷、察するに余りあり。 そして、小泉内閣はさらに不良債権の処理を加速し、 会社倒産の巨大なうねりを起こそうとする。 許せない。 ■10月5日(土) 08:00 第44回西原地区体育祭 12:00 清原地区第20回ミュージックフェスティバル ■10月6日(日) 08:30 第31回緑が丘地区体育祭 09:30 坂善労組本部第41回定期大会