国会通信 No.556

  【デフレストップ勉強会】

2002/11/18 (マンデーレポート556の要旨)


(主な内容)  1デフレストップ勉強会に参加したいきさつ  2当日の野口教授の講演のレジュメ  3参議院本会議で行なった知財基本法についての質問要旨  4先週の主な出来事 【デフレストップ勉強会】 ●自民、民主両党の有志議員による「デフレ・ストップを実 現する会」の初の勉強会を13日午後、国会内で行なった。 ●この会の呼びかけ人は民主党の小沢鋭仁氏と自民党の舛添氏。 私も、今の日本の経済状況、特に地域経済の目を覆う不況を 何とかしなければならないと思ってきたので、デフレと戦う ための多様な方策を懸命に模索している。小沢氏から発起人 の一人になってほしいと呼びかけられ参加することにした。 ●先週その準備会が行なわれた(国会通信555号記載)が、 その席上少し注文をつけた。というのも現時点では舛添氏が、 マスコミ等で主張しているいわゆるインフレターゲット論には、 異論があるからだ。この研究会に参加するからといって、 舛添氏の考えにただちに賛成するわけでもないということ。 さらに、勉強のために参加するのであって、その後の運動の 仕方については、それぞれの立場があると言うこと。 このことを準備会でも申し上げた。 ●この研究会はマスコミ等に取り上げられることになったが 私の意図と異なり、政局がらみで報道されたのがきわめて 残念である。自民と民主の新たな動きだとか、自民による 民主の一本釣りだとか。しかし、他の人は知らず、それは 私の意図せざるところである。 ●またマスコミの報道の結果は党内でも波紋を呼んだ。 特に小沢、筒井両氏が民主党の政策責任者の一人である ということを指摘する声が党内の役員会で出た。結果として 私にも自重してほしいとの話もあった。 ●しかし私は以下のような理由で第一回の勉強会には、 小沢君が中止するにしても、開催をするにしても、 彼と一緒の行動をとる旨、参議院の役員会で申し上げた。 ●私が今週の矢曜日の役員会で申し上げたことを要約すると 以下の通りである。 1 舛添氏は不良債権の処理を優先する小泉政策には   たいへん厳しい批判をし続けている。彼らと一緒に   勉強会を実施すると言うことは、民主党にとって決して   マイナスではない。 2 政治家としての政策追及は、国民の代表者として行なう   ことであって政党に所属すると言う枠組みを尊重しつつも、   それに止まる必要はない。政策のための調査研究は本来   議員の自由であると思う。 3 小沢氏にしても、さきがけ以来の仲間であり、留保つきで   呼びかけに応じたにしても、準備会に出席し、発起人として   参加することを明らかにした自分の責任もある。 4 不測の事態が生じないよう、勉強会に参加しつつ、尽力したい。 ●直前に鳩山代表が出席を自粛してほしいと明言したこと  もあり小沢君はさらに窮地に陥った。しかし、そんな彼を  追い詰めてはならないし、何かあった時の緩衝役も必要。  そんな思いに立ちながら、事前に鳩山氏の秘書に連絡を  したうえで、第一回の勉強会に参加した。 ●冒頭舛添氏の挨拶。そしてその後、当日の次第には  なかったがあえて挙手して発言を求め2点のことの  確認を求めた。  それは、 1 会の結論に対しては、当然議員個人として賛否の   自由を留保していると言うこと。 2 各自、所属政党がある以上当然その政党の政策を   踏まえたうえで行動するということ。   このことについては、異論なく了承された。   そしてその後以下で紹介する野口教授の講演となった。   報道がいろんなことを書き立てるのは自由だが   これがすべてである。 ●当日の野口教授のレジュメは以下の通り。 1 政府の10.30「総合デフレ対策」の問題点 ・ マクロ的な視点がまったく欠如 ・ 銀行の貸し渋り、貸し剥がし増加の危険性 2重要な政策の優先順位―デフレ対策か不良債権処理か ・ 不良債権はデフレの「結果」にすぎない。 ・ 「原因」を絶つことが重要 ・ 不良債権処理への政府の不適切な関与の問題性 :モラルハザードの可能性 3構造改革と景気 ・ 構造問題は「失われた十年」の原因ではない ・ 構造問題による政調低下に「デフレと失業」の併存はおかしい ・ 構造改革と景気対策としてのマクロ政策は目的および手段が異なる 4「デフレの罠」に陥った日本経済 ・ 金融政策の機能不全化:95年に名目金利のほぼ下限に到着 ・ 橋本内閣時の緊縮政策→98年以降に本格デフレ経済へ ・ 小渕内閣時の超拡張財政にもかかわらず、デフレ傾向はとまらず ・ デフレの罠:名目金利の低下余地がない状況でのデフレの進行 →実質金利上昇 ・ 実質金利上昇による民間投資、消費の減少 →需要ギャップの拡大 5何が必要なのか−インフレ目標の導入によるデフレ期待の払拭 ・ 民間投資、消費の拡大による自立的な成長=潜在成長率への復帰 ・ その前提は、デフレ期待の払拭による実質金利の低下 ・ 名目金利の下限に直面している以上、「非正統的」手段を用いるしかない。 ・ インフレ目標:日銀のコミットメントを通じた「期待に働きかける」政策 ・ 現在の日銀の疑似インフレ目標政策の問題点:デフレ脱却期間が明示されていない ・ 国債買い切り額、日銀当座預金残高の「将来にわたる持続的増加」が必要 6レジーム転換の必要性―政府と日銀の政策協定(アコード) ・ デフレからの脱却には、根本的な政策転換=レジーム転換が必要 ・ レジーム転換の実例:1930年代のリフレ政策(高橋是清、ニューディール) ・ 何がレジーム転換をもたらしうるか →日銀総裁の交代、政府と日銀のデフレ阻止宣言 ・ 「デフレ脱却期間」の設定 →持続的量的緩和と財政再建の棚上げ   具体的には日銀による国債引受 ●コメント デフレ対策は不良債権対策よりも優先するとの主張は賛成。 現状の認識についてはほぼ同感である。 であるからレジュメの1〜4までに異論はない。 しかし問題は5と6である。 日銀がどんどん国債を買い、そしてマネーフローの量を 徹底的に拡大すればよいとの彼の主張にはかなりの抵抗がある。 国債も大量に出し続ければ、必ずやその信用リスクが起きる。 国債の信用毀損が現実化したときには その解決策は、闇雲に海外に戦争を仕掛けることぐらいしか なくなってしまう。その点が多いに懸念される。 【知財基本法案について本会議登壇】 ●2年ぶりに法案の質問で本会議登壇。 ●知的財産は21世紀の日本の活力の源。もっと早くこの ことに気づくべきだった。 ●アメリカでは1980年代、日本の輸出攻勢に対する 反転の戦略を 1情報戦略(=コンピューターの作り出すニューエコノミー) 2知財戦略 の二つに絞り、全力を尽くしてがんばった。その結果が 現在につながっている。 ●日本もこのことにもっと早く気づくべきだった。 ●質問要旨は以下の通り。また21日木曜日には 委員会で質問する予定。全体のコメントについては来週の マンデーレポートとしたい。 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼質問要旨▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ 1 知財を「国家戦略」とすることの総理の真意はなにか。                     (官房長官) 2 1)知的財産権の「権利」としての具体的な中味はなにか。 2)特許権や著作権などの個別の権利統合させていくお考えはな いのか。             (経済産業大臣) 3 1) 知財戦略の強力な推進体制を作るためには法案の「戦略本部」 のみでは不十分であと考えるがどうか。 2) 知財戦略本部のもとに豊富なスタッフと強い調整機能を行う をもった「知財庁」を新設する必要があると考えるがどうか。 3) 早急に特許審査官の数を増強するなど、特許審査体制の強化 をはかる必要があると考えるがどうか。 (経済産業大臣) 4  1) 初等教育から高等教育に至るまでの一貫した知的創造力活性 のサイクルを確立すべきではないかと考えるがどうか。 2) 重直的で終身雇用の階層型といわれている日本の大学の研究 体制を改革する考えはないか。    (文部科学大臣) 5 1) 特許審判と侵害訴訟の一元化を図るべきではないか。 2) 知財専門弁護士の急速な養成や弁理士のさらなる活用など、 知財専門家の早急な増強が求められているが、どう考えるか。                (法務大臣) 6 1)外交戦略の中心に、我が国の知財における国際的なリーダーシ ップを確立することを、大きな柱として位置付けるべきであると考 えるがどうか。                 (外務大臣) 3) 模倣品や海賊版対策が大変な重要性を持っている、この問に 迅速な対応が出来るような我が国の在外公館の体制を早急に作り 上げるべきと考えるがどうか。(外務大臣)  ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ 【先週の主な活動】 ■11月11日(月) 08:00 第555回マンデーレポート 09:30 取材 来年の統一地方選挙について 13:00 故高橋栄治様((有)マルエス繊維商会代表取締役会長)告別式 ★いつも後援会の会合に出ていただいた高野さん 社交ダンスの大好きだったオシャレな高野さん 御冥福をお祈りします。 17:00 県連 県議選・複数候補者擁立選挙区対策会議 ★統一地方選挙 特に宇都宮選挙区の県議選の支援体制について 論議。 18:00 県連 三役会議 19:00 県連 幹事会 ■11月12日(火) 10:00 経済産業委員会 ★中小企業信用保険、中小企業協同組合法改正案の趣旨説明を 行いました。 12:00 常任役員会 13:00 議運理事会 ★次回の本会議について決定。 また、12月3日の火曜日の昼休みに参議院本会議場において フィリピン アロヨ大統領の国会演説を行なうことを決定。 15:30 民主党知的財産制度改革推進議員連盟会議 ★いよいよ知的財産基本法案についての論議が始まった。 弁理士会のみなさんと意見交換をしました。 15日参議院の本会議において同法案の趣旨説明質疑を 行い、その質問者に私が立つことなどを報告しました。 なお、委員会審議中に行なう参考人質疑では、民主党として 本年度のノーベル賞受賞者を強力に推薦、その実現に 全力をあげていることもお話しました。 ★個人的に東大の広報センターやもと東大総長の有馬参議院 議員にも電話。小柴先生が参考人として出ていただけるよう ご尽力してほしい旨お願いしました。 ★小柴先生は、岐阜県神岡町にあるカミオカンデでの ニュートリノ質量実証がノーベル物理学賞の受賞対象に なりました。私自身も3年前カミオカンデを視察 (国会通信   参照)、そしてこの研究の国際的な アピールが足りないことを、予算委員会で小渕総理に質問 したことがあります。その時の文部大臣が有馬先生、 さらに有馬先生はカミオカンデの建設を推進した当時の 東大総長でした。そんなご縁で、今回の知的財産基本法案の 参考人に小柴先生が来てくれれば本当にうれしいなと 思っています。  残念ながら「いやし系」で人気の田中さんは、参考人 出席は固辞されているようです。 ■11月13日(水) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★母子寡婦法案の趣旨説明・質疑(民主党・新緑風会 谷博之議員・15分) 学校教育・法科大学院、司法試験改正案、いわゆるロースクール関係3法案 を一括して趣旨説明・質疑(民主党・新緑風会 鈴木寛議員) 社労士法案の採決(民主 賛成)。 12:00 国対・理事合同会議 16:30 デフレ・ストップを実現する会 ★(今週のテーマ) ■11月14日(木) 09:00 経済産業委員会 ★中小企業関係2法案質疑。 12:00 議運理事会 ★明日の本会議の次第を決定。 17:30 全国ガス友好議員懇談会 ■11月15日(金) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★同意人事。大森氏は財務省出身。官を監視するのに官出身者は 相応しくない。民主は反対。 ★知的財産基本法案の趣旨説明・質疑(民主党 簗瀬進 15分) 法案の質疑で本会議に登壇するのは2年ぶり。民主党案で すでに提言済みの知的財産基本法や知財戦略会議がようやく 盛り込まれた。もっと早くこれをやっていればと残念に思う。 質問要旨については上記。 ★警備業法改正案、一般職・特別職 各給与法案、 中小企業信用保険、中小企業協同組合法案の採決。 10:50 議運理事会 ★特殊法人改革関連法案の趣旨説明・質疑の持ち方について ほぼ決定。46の法案を一括して取り扱うので、 本会議での趣旨説明や質問の仕方について前例のない 仕切りをしなければならない。 結果として 趣旨説明はまとめて石原行革大臣 本会議出席は所管10大臣 重要広範議案なので総理大臣も当然出席。 質疑大臣の数は、原則は関連する5大臣だが、必要に応じて 良識の範囲で、答弁大臣の数を増やしてもよい。 等々の取り決めをしました。 11:00 やなせ進を育てる会国会見学 ★那須町の大舛会長や熊谷さんほかの皆さんが国会に見学 に来てくれた。 ■11月16日(土) 20:00 栃木県スノーボード協会大音会長と面会。 ★スノーボード協会について顧問就任の依頼。快諾。 また、スキー協会の関係等いろんな話を興味深く聞く。 ■11月17日(日) 10:00 栃木県教職員協議会結成40周年躍進大会 11:00 石井万吉後援会新そば会 14:00 民主塾 街頭演説会 15:30 県連リーダー養成塾・街頭演説会反省会 ★民主塾1期生の総仕上げとも言うべき街頭演説会。 もちろん主役は彼ら。がんばれ民主党というテーマで 東武駅前で街頭演説を行ないました。相当緊張の様子。 しかし同道たる演説ぶりは、私の予想をはるかに こえていました。 誰でも政治の世界に飛び込んで来れるような、そんな 社会を作りたいと思っています。 17:00 簗瀬整骨院ゴルフコンペ懇親会