国会通信 No.557

  【知財基本法で質問】

2002/11/25 (マンデーレポート557の要旨)


●先週木曜日 知財基本法案についての質問を行いました。 ●知財は21世紀の日本の国家戦略である、私は国会でこのことを再三取り上げてきました。  小渕総理についてはカミオカンデの質問をし、  森総理には秋葉原で日本のソフトの海賊版が堂々と売られている事実を指摘し、  そしてようやく小泉総理の時になって、知財戦略は国家戦略である旨  総理自身が所信表明の中で明言するようになりました。 ●私が座長をしている民主党 知的財産戦略プロジェクトは  1年余のヒアリングの後、2000年の6月に「はばたけ知的冒険者たち」を  発表しました。そのなかで今回の知的財産基本法の策定の必要性や、その  実施機関として知財戦略本部の常設等が提案されています。  今回の法案は、まさに私たちがすでに提唱してきたものにしかすぎません。 ●本会議での質問、そしてそれに引き続く委員会での質問で私は  様々なことを訴えました。もっとも言いたかったことをまとめると 1 日本の未来は、わが国の知的創造力を徹底的に強化することしかない。 2 知的財産権を国家戦略とするにあたって、もっとも力点を置くべきは   「創造」「保護」「活用」のプロセスのなかで、創造の部分である。 3 この法案を単なる経済法案に終らせてはならない。 4 アメリカでの知財戦略の成功は、情報戦略と知財戦略が「車の両輪」   のようにして推進されたことにある。 5 わが国の情報戦略を失敗させたのは、政策立案の際のわが国の   一般的傾向=「供給者優位」発想である。これを教訓とせよ。 6 縦割りの割拠主義を押さえ、総合的かつ統合的な推進体制を築けるかどうかが   決めてである。   ●今週火曜日は、参考人質問を行う予定、ノーベル物理学賞を受賞した  東大名誉教授の小柴先生が参考人としてきてくれることが先週の理事会で正式に  報告された。私も若林議員の質問の関連質問として5分ほどの時間をいただいた。 ●小柴先生は カミオカンデの研究でノーベル賞を受賞した研究者である。   私は、小渕総理への予算委員会での質問で、カミオカンデのニュートリノ研究を  とりあげた。そして、知的創造活動の日本の素晴らしい現状と、それを  政治的にしっかりアピールすることの重要性を訴えた。 ●じつはカミオカンデを最初に演説で取り上げたのは知名な政治家は  クリントン大統領であった。マサチューセッツ工科大学での卒業式、  大統領はニュートリノの研究で日本に追い越されないよう言及した。  アメリカの政治家がいかに科学技術の進展に興味を持っているかを実感する。 ●そんな因縁のある方が今年ノーベル賞を受賞し、そして同じ年に  私が主張しつづけた知財戦略が:国家戦略として位置付けられ、  知財基本法案が国会に提出された。私にとっても画期的な出来事である。 ●ただ心配なのは、上記1~6の各点。自民党政権によって、口先だけの  本質を忘れた取り組みをされ、あっという間に手垢にまみれ、  重要な政策であるにもかかわらず、簡単に捨てられていくことである。  そんな歴史の悪例を見つづけてきた。 ●改革の本質に思いを致すことなき小泉首相。  「改革」と言う名前がつければなんでもこれを呑みこむ小泉首相。  口先だけの皮相的な取り組みしかしない小泉首相。  知財戦略と小泉首相は不幸な出会いだったと言われないよう  この問題についての取り組みをしつづけていかねばならない。 ● 参考 質問要旨 1 国家戦略の意味について                 (経済産業大臣)    1)森政権で華々しく打ち上げられたIT政策が、期待通りの成果が上げられていない。   その理由は、情報政策の本質の無理解、統合的かつ集中的な政策推進力の欠如にある   とおもうがどうか。                         2)自民党政権の政策に一般的に見られる「供給者優位の発想」が、IT戦略の失敗の   原因ではないか。 3)知財戦略は、知的財産の創造・保護・活用と言われるが、このなかで特に   中心に位置付けなければならないのは、日本人の知的創造力の全般的な活性化で   あると思うがどうか。  2 知財戦略本部について                  (経済産業大臣)       1) その権限、職務内容、スタッフの規模については。 2)現在内閣府に置かれている経済財政諮問会議の現状を見ると、どうも形骸化している。   そうならないよう、どんな手段を講ずるつもりなのか。 3 特許審査体制の強化について               (経済産業大臣)   1)特許審査官の増強についての具体的な方針 2)特許審査料の改訂方針は、プロパテント政策に反するのではないか。 3)審査手続きの実態は @先行技術調査 と A実態審査の2段階である。   これをふまえれば弁理士会等が主張している調査前置制度を採用し、   一定期間内に調査請求がない場合は出願取り下げと見なす制度を   採用すべきではないか。 4 わが国の知財紛争処理能力のレベルアップについて  (法務大臣・経済産業大臣) 日本の専門家不足の現状                     特許侵害訴訟について弁理士の訴訟代理権を認めた弁理士法改正案→今年4月17日に 公布アメリカの訴訟体制をみすえてわが国の取り組みの体制を早急に進めるべきである。 わが国が弱いと思われる以下の点について改めていくべきであると考えるがどうか。 1)特許法105条の「文書提出命令」を拒める「正当な理由」の内容が不明確。   もっと明確な規定を置くべきではないか。 2)民事訴訟法105条(インカメラ手続き)の適用は裁判所だけ。   代理人は中に入れない。アメリカでは代理人に、守秘義務を課した上で、見せている。   したがって代理人双方の攻撃防御はより充実することになる。日本もこのような制度を   考えるべきではないか。 3)攻撃防御の際の訴訟当事者の秘密をどう守るか。   アメリカではアトーニー・クライアント・プリビレッジという権利が認められている。  日本でも同様の制度を考えるべきではないか。 5 職務発明についての今後の立法指針について         (経済産業大臣) 6 産業著作権についての紛争処理               (経済産業大臣)   特許権も著作権も知財として包括した。   産業著作権の侵害訴訟についても弁理士に代理権を認めるべきではないか。 7 日本の研究体制の諸問題                  (文部大臣) 1)任期制の採用状況はどうか。また重直的で終身雇用の階層型といわれている日本   の大学の研究体制を改革する具体的な方針を聞かせていただきたい。 2)産学の連携が重要だが、平成13年度科学技術の年次報告によれば、   産学連携促進のために何が必要かとの問いに対し、   民間企業の研究者は「大学の受け入れ体制の促進」が29.7%で第1位。   大学等の研究者は「大学の勤務形態の多様化、柔軟化」が26.0%で第1位。    期せずして両者は大学側の硬直した体制を指摘している。   大学の研究体制の改革のためには、任期制の採用のほかにさらになにをなすべきか。        3)平成15年度の概算要求では、知的財産の創造として7695億円     そのうち大学関連のものは7015億円にのぼる。資料 P88  これについて @最終的に研究者個人あてに支出される金額の割合はどの程度か。 A至急の是非を判断する仕組みはどうなっているか。 Bアメリカの「ピア・レビュー・システム」のような、研究者自身が  助成の対象を決定できる制度を日本でも作るべきではないか。    8 その他   ポストゲノム戦略、ナノ戦略等について             (経済産業) 【先週の主な活動】 ■11月18日(月) 08:00 第556回マンデーレポート 10:00 故鈴木留吉様 告別式 ★ 市内御幸原地区で長年ご支援いただいた鈴木留吉さん 「留さん」という愛称で親しまれた鈴木さんのご冥福を祈ります。 16:30 宇都宮東武百貨店労組40周年レセプション ★マンデーレポートで長年の間 お店の軒先をお騒がせしているので 東武デパートは親戚のような感じがします。40年前は私は小学6年生 東武で写生した絵で賞をもらった記憶がよみがえります。 流通関係では 昨年老舗の上野百貨店が倒産。きびしい状況だからこそ 一致結束がんばりましょう等と挨拶しました。 ■11月19日(火) 10:00 経済産業委員会  ★ 知財基本法案の趣旨説明聴取。 理事の木俣議員から来週予定の参考人質問で、ノーベル賞受賞者の 小柴先生が来てくれそうだと耳打ち。小躍りする。東大や、有馬議員に 直接お願いしたことの効果があったのかもしれない。 10:00 訪日パンドール南アフリカ共和国全国州評議会議長一行の参議院議長訪問 ★ 評議会の議長さん始めご一行と議長サロンで会見する。 民主主義の議会ができてから8年。経済はまだ少数のものが多大な利益を得ている 状況にあり、それを直さねばならないとかたる女性議長の言葉が特に記憶に残った。 11:00 日本弁理士会 来訪 ★ 森さん始め、弁理士会の幹部の皆さんには、民主党の知財プロジェクトの 立ち上げの時から様々なご協力をいただいている。21日に予定されている 私の質問についてご意見をいただく。 12:00 常任役員会 13:15 議運理事会 13:40 特許庁長官来訪 ★知財基本法案について長官から法案の説明を受けた。 14:00 デフレ・ストップを実現する会民主党発起人打合せ 18:00 訪日パンドール南アフリカ共和国全国州評議会議長一行歓迎晩餐会  ■11月20日(水) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★ 久野恒一議員哀悼演説(民主党・新緑風会 川橋幸子議員) ★ 独立行政法人国民センター法外45法案の趣旨説明・質疑 異例の46法案の一括趣旨説明。 説明者は石原行革大臣、ひな壇への登壇者は総理のほか 所管の10大臣という前例のない取り扱いは、議運ですでに 論議した通り。 ★ 質問者は(民主党・新緑風会 岡崎トミ子議員) ★ 古物営業、裁判官報酬、検察官俸給、防衛庁職員、国会議員歳費・ 旅費、国会議員秘書給与の採決。 12:10 国対・理事合同会議 ★午後は明日の質問の準備  6時くらいから質問先の各省担当者に質問内容を連絡。 ■11月21日(木) 10:00 経済産業委員会 知的財産基本法 質疑 ★ 午前11時から1時間、午後1時から1時間のあわせて2時間の 長丁場。質問の内容については前記。 12:00 議運理事会 14:00 裁判官訴追委員会 ■11月22日(金) 09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ 09:30 議運理事会 09:40 議運委員会 10:00 本会議 ★ 預金保険及び金融機関公正手続特例法案、金融機関組織再編成促特例法案、 農水産業共同組合預金保険頬及び再生手続き特例法案を一括して趣旨説明 質疑(民主党・新緑風会 円より子議員) ★ 構造改革特別区域法案の趣旨説明・質疑(民主党・新緑風会 佐藤泰介議員) ★ 行政手続における情報通信技術利用等のオンライン関連、銀行株式保有制限、 学校教育、母子寡婦、有明海の採決を行い、所用時間は2時間55分程度です。 13:30 両院議員総会 ★ 統一補欠選挙の総括 ★ 民主党のデフレ対策政策 このふたつが大きなテーマだった。混乱も予想されたが、無事きりぬけたようだ。 ボイコットする動きがあったようだが、言いたいことがあれば、出てきてきちんと 主張すればよい。よくテレビで発言し、あからさまに幹部の批判をしながら、 肝心の党内議論には顔をださない人が多い。それは卑怯なやりかただ。 15:30 高円寺宮さま 弔問 ★ 皇居内で弔問記帳。建設政務次官の時、したしくお話する機会があった。 たまたまチエロの話をした。40の手習いでチエロを始めたこと、恩師の 清水勝雄先生や鈴木メソッドの話をし、殿下も、お嬢様たちが鈴木メソッドに お世話になっていることなどを気さくにお話してくれた。とても楽しい時間を 過ごした。ダイアナ妃が来日したとき英国大使館で歓迎会が開催された。 みんなで輪になってスコットランド?のフォークダンスを踊った。そのときの うっすらと上気しながら、笑みを絶やさず、汗びっしょりで踊られている 殿下のお顔を思い出している。ご冥福をお祈りします。 18:00 栃木県公務員共闘連絡協議会総決起集会 ★ 県庁前での集会で民主党県連を代表してあいさつ。 1昨日 ILOで公務員の労働基本権を奪っている日本の現状を批判する 厳しい勧告があった。当然の権利を奪いながら、いたずらに民間の論理を 持ちこもうとする政府の姿勢はほんとうにおかしい。 ■11月24日(日) 16:00 栃木青葉会懇親会 18:00 江野町壮青会納会