国会通信 No.584
【官僚政治との戦い】
2003/6/30 (マンデーレポート584の要旨)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【官僚政治との戦い】
【イラク新法への明瞭な対応を】
【先週の主な活動】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【官僚政治との戦い】
●2年続けて議院運営委員会いわゆる議運の野党側筆頭理事を
務めていると、隠れていた実態を垣間見ることがある。先週の
外務省官房長官の議運理事会での「陳謝」など、その典型である。
●25日の水曜日の議運理事会でのことだった。
この日、外務省の官房長官が出席を求め、外務大臣の海外出張
について陳謝された。
●陳謝の中味は、議運が先に認めた16日から19日の
東南アジア渡航日程を二度にわたって延長したこと、しかも
2度目の延長については参議院議運の了解を得ず無断で延期した
ことについてであった。
●実は昨年も同人は同様の件で陳謝している。そのとき、厳重に
注意を喚起したのはもちろん野党筆頭としての私であった。
それからちょうど一年、また同じ人物が、同様の内容での陳謝。
「かえるの面になんとやら」、注意されれば平謝りだが、実は
それは表面だけ。仕事のやり方は一向に変えようとしない。
とくに外務省の国会軽視の態度は目にあまる。
●さらに付言すれば、この件は野党のみならず与党理事も怒り
心頭であったから、官僚の国会軽視は実のところ与野党共通
なのである。
●大臣は、国会会期中、要求されればいつでも国会に出席する
法律上の義務がある。海外渡航の際に、必ず議運の了承を求める
慣行の根拠となっているのが、国会法上の規定なのである。
●与党理事の一人は、この慣行を「単なる(国会への)ご挨拶」
などと、あえて軽く解釈しようとするが、そうではない。
国会が官僚に軽んじられないように、霞ヶ関チエックの重要な
道具と解すべきである。
●小泉政権になって、内閣の国会軽視の態度は多方面に
露骨に見られるようになってきた。長期政権の影に隠れた
官僚の跳梁跋扈は許されない。
●議運の仕事は、国会運営の段取りまわし。いわば黒子の
役である。しかし、目立たないセクションであっても、筋は
曲げてはならない。
●大きなものから小さなものまで、この国には様々な筋道や柱がある。
官僚支配からの脱却、三権の分立、国権の最高機関としての国会、
議院内閣制、司法の独立、その他もろもろの、この国の柱を厳密に
守らせる、それを基本原則として、野党筆頭としての議運理事を
務めてきたつもりである。
●甘い顔をすると、隠れた官僚支配が大手を振るって大きな顔を
する。自民党長期政権の中で、日本を支配しているのは自民党だと
思ったら大間違いだ。与党議員でも、選挙の先例を受け、最後には
淘汰される運命にある。そんななかで、組織としての官僚制度は
不滅である。不朽の支配者として君臨し続ける。霞ヶ関の官僚組織は
この国を蝕み続ける日本最大のガン組織である。
●しかし、これは日本だけの問題でもない。民主主義は選挙という
制度的な淘汰のシステムが不可避である。しかし官僚組織には
どこの国でも選挙はない。それどころか、た複雑多岐にわたる
広汎な行政ニーズに対応するために一定の身分保障すら要求される。
それはやむをえないところだが、それゆえに、官僚支配との戦いは
民主主義国家における共通のテーマとなる。
●今のところこの国での官僚対政治家の勝負は、間違いなく
官僚の一方的な勝利である。
【イラク新法への明瞭な対応を】
●先々週の参議院役員会でも、イラク新法への民主党の対応を鮮明に
せよと発言した。しかし、今週の金曜日に行なわれた役員会でも
明瞭な方向付けは行なわれず来週に先送りとなった。急ぐべし。
●私はこの法案には民主党として基本的には反対すべきだと思っている。
その理由の最大のものは、憲法的観点である。
●もちろん私はがちがちの護憲論者ではないし、憲法の時代的な変遷
に対応した解釈の余地も柔軟に認めるべしと考えている。さらに
憲法の21世紀的な発展を考えれば、多くの改正をすべしとも考える。
●しかしあくまで現行憲法を前提にすると、日本語としての解釈の
限界は当然あるし、それを超越した内容の法律を作ればそうれは
憲法の破壊につながるし、わが国の法秩序自体の否定につながる。
そして私は国家とは法秩序そのものと考えているから、そのような
法律を作るのは国家否定にほかならない
●憲法9条1項は、「国際紛争を解決する手段」としての「武力行使」
を明瞭に禁じている。
●PKO法は
戦争終結後のことだから、「解決ズミ」という解釈が可能である。
しかし、イラクはまさに戦争の第2期に突入しているのが実態だ。
ブッシュの戦闘終結宣言後もすでに60名を越える戦死者が出ており
終結宣言前の死亡者数を超えるのは時間の問題である。
まさにテロと言う戦闘はさらに活発になろうとしている。フセインは
その生死も不明であり、戦争終結の指示を出したわけではない。
●テロ特措法は、
テロに対する戦いを肯定した国連決議が存在する。
しかし、イラクへの戦争は、国連決議なしで開始され、バクダッド
陥落後の5月22日、ようやく出された安保理決議1483号も、国連の
イニシャチブを、人道支援と経済復興の二局面に限定している。
国連にとっては、イラクで行なわれている英米の行動は容認し、
支持するものの、行為自体はあくまで国連の行動ではなく、多国籍軍の
行動なのである。
●憲法9条の縛りを超える論理は、憲法前文の「国際協調主義」
でしかない。そして国際協調主義を具現化するのは、具体的に言えば
「国連」ないし「安保理」の決定でしかない。これが不存在のままで
戦闘地域に自衛隊を派遣するなら、それはただちに憲法違反になる。
●イラク新法の場合、前記の国連決議1483号は存在する。しかし
それによっても国連の活動は「人道支援と経済復興」に限定されており、
治安の維持や新しい政治体制の樹立などは、国連の活動ではなく米英
主体の占領軍にゆだねられており、国連は排除されているから、
国際協調主義の中で自衛隊のイラク派遣を容認するのはかなり無理がある。
●もし自衛隊を派遣するとしても、ギリギリ容認できるのは
国連活動への支援であり、国連の傘の下でのみ自衛隊の活動を
限定すべきである。先日、そんな議論をある外務審議官にしたところ、
イラクの実情を考えれば、双方を分離できるような状況ではないとの
見方を示された。だからこそ、自衛隊を派遣するのは困難である。
●いづれにしても、自由党、社民党、共産党も含めて、他の野党は
この法案に反対する態度をかなり早くから鮮明にしている。
そんななかで民主党が修正ねらい、そしてやがて有事法制と同様、
共同提案者になりたがっていると印象付けられるのは避けるべきである。
●態度不鮮明にしたままで自民党を振り回したほうが得策だとする
戦術論も分からないではない。しかし、それは民主党も、この国の
未来を政争の具にしたことになる。
●イラク新法は、まさにわが国の進路を決定付ける重要な法案である。
だからこそ、旗幟鮮明にすべきである。
【先週の主な活動】
■6月23日(月)
08:00 第538回マンデーレポート
09:30 取材 衆議院選対策について
19:00 新党さきがけ10年の集い
★武村正義元代表や呼びかけ人の井出正一さんほか
国会議員だけでも30名余が参加。田中秀征さんは
不参加だった。様々な思いが去来する。
■6月25日(水)
12:00 国対・理事合同会議
12:30 議員総会
13:30 厚生労働省 大臣出張レク
外務省官房長面会
★外務大臣の日程無断変更について陳謝。
15:30 議運理事会(上記参照)
★共産党の小池理事から筆坂議員の辞職願いについて
本会議に上程されたいと発言。公明党の山口理事、私、
そして国連の松岡理事、自民党の溝手理事から発言。
★辞職の理由についてはセクハラ問題と言うのみで
詳細な説明はなされなかった。確かに被害者の
人権に配慮すれば詳細な説明は困難と思う。
★しかし、先日の職員の場合と違って、公党の議員
の辞職と言う重大事。有権者への理解や誤解を防ぐ
ためにも政党としてある程度納得できる事実経過に
ついての説明は必要ではないかと発言した。
18:30 さとう栄総合選対解散総会
■6月26日(木)
11:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ
11:20 議運理事会
★衆議院は今週早々に「正常化」。イラク新法の本会議での
趣旨説明質疑に続き特別委員会での審議も開始。
少々正常化するのが早すぎる。
参議院もやむを得ず歩調をあわせ明日の本会議設定を決めた。
18:00 インドのニューデリー在住、ダルマセンター所長のクリセナ氏と
懇談。
■6月27日(金)
09:00 議運委員部と打合せ、国対委員長と打合せ
09:30 議運理事会
09:40 議運委員会
10:00 本会議
★筆坂議員辞職、
★議員請暇の承認、
★次世代育成支援対策推進と児童福祉を一括趣旨説明、
質疑(民主党・新緑風会 谷博之議員・15分)、
★労働基準、母子家庭就業支援、主要食糧の採決
★共生社会調査会からの中間報告
15:30 連合栃木議員懇談会第13回総会
18:00 連合栃木芳賀地協 一木県議、西田市議、染谷市議躍進の集い
■6月28日(土)
19:00 来夢チャリティーライブ
19:00(社)栃木県鍼灸師会一泊研修会、新入会員歓迎会
■6月29日(日)
10:30 県連定期大会
★来賓として福田県知事、山岡自由党県連代表、
民主党本部からは副代表の岩国衆議院議員も出席してくれ
盛会裏に終った。政権交代をめざし、次期衆議院選挙の必勝のため
全力をあげることを確認した。なお、私は引き続き県連代表を務
めることになった。新幹事長は佐藤栄県議に決定した。