国会通信 No.620

  【自衛隊の撤退を】

2004/4/12 (マンデーレポート620の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 〔主な内容〕 【1】民主党は自衛隊撤退論を明確にせよ 【2】県民銀行は慎重に 【3】後藤田先生の話 【4】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】民主党は自衛隊撤退論を明確にせよ。 ●まず3人の日本人の無事解放を心から祈りたい。  午前中のアルジャジーラ放送で犯人グループからの  「24時間以内に解放する」との声明の報道があったが、  現時点では事実の確認はされていない。気を緩めてはならない。 ●誘拐のニュースを受けて、8日(金)の参議院本会議の直後、  立て続けに鳩山前代表と羽田孜特別代表に面会を求め、  民主党の方針を自衛隊撤退の方向で集約すべきであると  進言した。  また小沢代表の側近である平野貞夫参議院議員、また  菅代表に近い水島衆議院議員にも、「撤退」の線で党内集約  すべきであると進言するよう依頼した。 ●本会議の前には議員総会を行うのが通常であるが、  この日は2週間ぶりに岡田幹事長が来訪、当然イラクの  3邦人略取についての対応に言及した。しかし、肝心の  撤退方針については言明しなかった。それどころか、  救出までは首相追及の国会活動は控えたい等の、  与党に対する微温的な対応を話して言った。 ●時間があればその対応はまずいと発言したかったが、  開会直前の時間で議論できなかった。本会議散会後、  直ちに鳩首会談中の民主党参議院の三役に面会を求め、  撤退の方向で党内の役員会に臨むよう要請した。 ●民主党として、自衛隊のイラク撤退を直ちに求めよ。  私はこう考える。その根拠は以下のとおりである。 1 イラク戦争の大義なしと主張してきたことの   当然の帰結である。 2 さらに、サマワの自衛隊宿営地は砲弾2発が打ち込まれ、   サドル支持のスンニー派が現地に続々と集まっている状況   がある。それは、派遣の法的根拠である「非戦闘地域」   の前提が確実に消滅したことを示している。   自衛隊のサマワ駐留の法的根拠は消え去った。 3 テロに屈するという非難は、派遣を強行した   与党に対して与えられるべきであり、派遣反対を   主張してきた民主党にとってこの非難は無縁である。 4 間違いなく7月の参議院選挙の最大の争点は、   自衛隊派遣の是非に絞られる。現時点から民主党の   姿勢を明らかにしておくべきである。 ●明日12日は午前中から急遽 民主党の両院議員総会が  召集された。その際、以上の「撤退方針」を明らかに  すべきである。 【2】県民銀行は慎重に ●栃木県との朝食懇談会が昨年12月足銀破綻を理由に延期されてから  久しぶりに開催された(7日水)。 ●席上、自民党国会議員は、おおむね足銀問題で上京した際に、知事が  顔出ししなかったことを非難した。しかし、それは逆だろう。  足銀の問題はすぐれて国政マターである。政府の立てた基準で足銀は  追い込まれ、政府の決定で足銀破綻が決まったのである。  足銀の生殺与奪の権限を有する与党の国会議員として何をすべきかが  先である。顔出しが足りないなどというのは姑息な責任転嫁である。  知事をなじり前に、自らの非力と努力不足を恥じるべきではないか。 ●席上私は2回発言した。  1回目は、足銀が現在行っている強烈な債務圧縮要請の実態である。  どうせ、「県民銀行」設立の議論が与党から持ち出されるであろうと  予想し、全部発言が終わるのを待って、一刀両断の元に「県民銀行」  慎重論を表明しようと思ったからである。 ●案の定、自民党国会議員からは強く「県民銀行」設立論が表明された。  私から見るところ、まずこの論議は動機が不純である。なぜなら、  誰が見ても実現困難なこの議論を吹っかけるのは、自らの非力と無力から  県民の眼を背けようとする議論だからである。 ●席上私が発言したのは、現在の自己資本比率を基本に金融機関を指導する  金融庁の体制を前提にすると、設立およびその後の運営の両面において  県民サイドには過大な負担がかかるということである。 ●私は以下のように論じた。 1 県民銀行の設立が認められるためには二つの前提が必要。   第1前提 → 小泉・竹中退陣による政治的責任の明確化   第2前提 → 金融システムに貫徹する自己資本比率の制度変革 2 現在の仕組みを前提としたときの膨大な県民負担。 (1) Start時の自己資本比率      ※ →最低 4%  通常→ 8%  (2) 新銀行ランニング時の債権管理基準 ※ →BISによる引き当て    (例)破綻懸念先→元本の30%程度         実質破綻先→ 〃 70%程度       (引き当て金→自己資本から削減→自己資本比率減少)                   (3) 足銀の金融総資産(大半が貸出金債権)の実態       全体では5兆円      自己査定で正常債権とされたものは4兆円程度 (4) 現在行われている厳しい債権選別(回収機構RCCに移管するものを選別する作     業)その結果によって県民負担は変わる。     新銀行に移管される正常債権の金額ごとに     スタート時の自己資本金は当然異なってくる。   (5)結論 用意しなければならない出資金    たとえば3兆円なら、最低4%=1200億円をはるかに上回る必要あり。  結論1 スタート時の資本金は出せない。      年間8000億円超程度の県の財政では、とても手に終える話ではない。      青息吐息の県内企業から言っても、簡単に出資要請には応じられない。  結論2 待っているのは「引き当て」地獄。      県民銀行が抱えた、不良債権にも当然厳しい「引き当て」が要求される。      それはただちに、自己資本比率低下に直結。      追加出資の事態が襲いかかる? 3 決め手は、産業再生スキームと経済特区のあわせ技。   これによって実体経済に直接刺激を与え続けるほうがずっと有効。 【3】後藤田先生の話 ●7日(水)政権交代を実現する会で後藤田正晴先生の講演を聴いた。  自民党政治改革本部で薫陶を受けた時から10年余が経過。  その際のさまざまな深い意味合いの言葉が忘れられない。 ● ひとつだけ紹介する。  「憲法改正は、アジアの人々から戦争の記憶が薄れるまで   待ったほうがよい」 ●かつて存在した自民党ハト派の痕跡は現在の自民党には  きわめて薄れている。残念である。 ●以下は後藤田先生の発言のメモである。味わっていただきたい。 《後藤田講演メモ》 ■ 小泉政権への評果   それなりに成功  しかし   変える先の姿 国家の姿が見えない   田中政治のDNAは続いている   この流れを断ちきりたいという小泉の   思いは分かるが それ以上が見えない    国全体の統治へシステムが混乱   公共が担当する役割は最小限ではすまない。   官から民で全てすむわけではない   地方の役割 民間 NP0   それらの境界線の整理が必要。 ■ 憲法問題  正味期間はすぎたかもしれない。  護憲派といわれるが、土井さんの「護憲」とは違う。  行きすぎた解釈は憲法の権威を損う。  あせったらいかん。  アメリカと米欧 アxリカ国内  EU内部 中東 中国 朝鮮半島  2010ころを目標に見極めるべきだ。 ■改正を論ずるなら、憲法前文と九条 がやはり中心  憲法の核心は  権力の勝手をさせないということ ■現憲法の評価  流れている精神は日本に幸せをもたらしてもいる。 ■日本らしい国の理想を前文に書いてもらいたい。 ■9条1項は残すべきである。  2項  交戦権否定は改める ■20条(信教の自由)、89条(私学助成)は改めたほうがよい。 ■両院制や地方自治制度も検討対象である。 ■憲法の改正手続は、 安定性を考えたほうがよい。 ■有事法制は成立させるべきである  国民保護規定が重要  有事=海外からの侵略の際の出動を明記すべきである。   ■国内治安に自街隊を使ってはならない  安保争乱の時  赤城宗徳防長官と警察庁長官の判断で  自衛隊出動を避けた。  この判断は実に賢明だった。  剣つき銃を同胞に向けさせるべきではない。 ■ イラク戦争    どうやら大義なき戦争   国連決議も 米英の占領を認めたものではない。 ■軍隊の海外派遺は引きあげがむずかしい。  湾岸戦争のときバクダツドを占領しなかったのはそんな理由から。  キプロスは30年かかっても撤退できない。  シベリア出兵の失敗を学べと   軍事教官から教えられたことを思い出す。 ■靖国の問題  戦後 宗教法人化。  国家護持法案は憲法20条から無理  A級戦犯合祀は「靖国」側の判断。  ここが問題。  極東軍事裁判とサンフランシスコ条約を前提にして  国際道義上から判断すれば  公式参拝は避けるべきである。  ■別施設は反対  多くの遺族の感情 歴史的積重ねから「靖国」と別の施設を  作るのには反対。  14名のA級戦犯の分祀を考えるべきである。  ■周辺事態法が悪かった  事態の「性格」によるという規定の仕方は大問題。   無原則のアメリカ追随。 【4】【先週の主な活動】 ■4月5日(月) 08:00 第619回マンデーレポート 09:30 法律相談 ■4月6日(火) 11:30 民主党北信越・北関東地域別国会議員団会議 13:30 内閣委員会 ★ 道路交通法の一部を改正する法律案   以下の参考人の意見陳述を聞いた後   各会派から質疑。     東京大学大学院法学政治学研究科教授 宇賀 克也 氏   日本大学名誉教授 長江 啓泰 氏   全日本交通運輸産業労働組合協議会事務局長 中西 光彦 氏   弁護士 高山 俊吉 氏     ★今回の道交法改正案は、  駐車違反についての使用者責任の導入や、放置車両の確認作業を  民間に委託すること等、駐車違反にかける警察力を、犯罪捜査等の  治安対策に振り替えることである。 ★しかし、問題点もかなりある。中西参考人からは、  民間委託が警察の天下りの温床にならないか、高山参考人からは、  駐車違反を犯罪としながらその取締りを民間委託とすることの  問題点が指摘された。 ★それらの指摘を受けて、民主党からは「民間委託」の部分を  削除すべきであるとの修正案が提出された。しかし、自民・公明の  反対で修正案は否決。本案が賛成多数で可決された。 16:30 産業再生機構よりレクチャー 17:30 両院議員政策懇談会 民主党の年金改革案について         ■4月7日(水) 07:30 栃木県選出国会議員と県との朝食懇談会 ★ 文字通り、足銀問題についての集中論議。  (参考 上記【2】) 09:30 議員総会 10:00 本会議 ★ 1 出入国管理 難民認定法改正案    難民保護法についての趣旨説明・質疑   2 中小企業金融公庫法他ニ法の改正案の    趣旨説明・質疑   3 法案の採決     5委員会7件     内閣委員長として私も報告。 12:00 年金改悪法案を阻止するための国会議員ならびに国民の決起集会 13:00 国対・理事合同会議 13:00 政権交代を実現する会勉強会    「憲法問題を考える」後藤田正晴氏 ★ (参考 上記【3】)     15:30 NPO・公益法人改革PT 16:00 民主党「外務官射殺事件真相究明有志の会」設立総会・勉強会 ★アエラの田岡さんの話を聞いた。事件後3ヶ月たってようやく二人の  外交官が乗っていた車が返された。現在その車は警察庁に保管されているが  まだ公開されていない。二人を襲った銃弾は確か38発、車に命中したのが  22発。しかし返された車には1発の銃弾も残っていない。また、車に  残る銃創や車のガラス貫通の際の波状紋等、説明困難ななぞが多すぎる。  米軍の誤射説の疑惑があるが、疑惑は完全にぬぐいきれないようだ。 ■4月8日(木) 08:00 民主党知的財産権戦略PT・経済産業合同会議     遺伝子スパイ事件の訴訟について 09:10 内閣部門会議 09:50 内閣委員会理事会 10:00 内閣委員会     道路交通法の一部を改正する法律案     質疑・採決。 11:00 日弁連緊急院内シンポジウム「これでいいのか公益通報者保護法案」 15:00 来客 15:20 警察庁組織犯罪対策部長より暴対法レク 16:00 民主党部落推進委員会勉強会 ■4月9日(金) 08:00 e-ガバナンスPT ★名称は 分かりやすく電子政府プロジェクトチームと変更。   座長 簗瀬 事務局長 島 聡 でスタート。  98年の参議院当選直後、民主党としての情報社会ビジョンを提案した。  その延長線上に、与党はIT政策を作ったにすぎない。現在に続く  政府のeジャパン計画を検証しながら、民主党らしい電子社会の提案を  まとめるというのが、このPTの責務である。(次週以降に掲載) 09:30 議員総会 10:00 本会議 ★委員会を通過した法案の採決。内閣委員長として  昨日採決された道交法改正案について報告。 10:30 民主党自然エネルギー活用促進議員懇談会 ★鳩山代表、そして羽田孜特別代表にあいついで面会。  3人の拉致をうけて民主党として自衛隊撤退の方向で意見集約すべきであると  進言。さらに、菅代表に対してその方向で党内をまとめるよう要請してほしいと  依頼。(上記【1】参照) 13:40 食育基本法に関する関係ネクスト閣僚会議 18:00 連合栃木芳賀地協 国政報告会 19:00 BSU練習 ゲネプロ ■4月10日(土) 10:00 故小林利昭様告別式 14:00 BSUリハーサル 18:00 BSU公演 ★ バッハ ロ短調ミサ 今年で2回目の公演。  終曲の DONA NOBIS PACEM 「われらに平和を」  心をこめて歌った。 ■4月11日(日) 12:00 鳴澤家・伊藤家披露宴 ★鳴澤君は参議院選挙のときのサポーター。  新郎新婦のいやさかを祈ってあいさつ。 17:00 「助那美」開店50周年記念パーティー 19:00 山岡賢次二宮町国政報告会