国会通信 No.651

  【ネクスト大臣 年頭挨拶】

2005/1/31 (マンデーレポート651の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】ネクスト法務大臣として年頭挨拶 【2】クルド系トルコ人の強制送還問題 【3】今年の注目法案(法務部門関係) 【4】性犯罪関係の集中ヒアリングスタート。 【5】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】ネクスト法務大臣として年頭挨拶 ●27日(木)午前8時から今年第1回めの法務部門会議を開催した。  昨年の奈良県の痛ましい少女殺人事件以来、性犯罪者の再犯防止対策に  社会的な関心が集まっている。また、トルコ国籍のクルド人の強制送還も  発生。今年も法務部門は多方面の大きな課題を抱えてのスタートとなった。 ●第1回目のこの日は、ネクスト法務大臣としての年頭挨拶を行った後、 1)平成16年度補正予算、平成17年度予算について    法務省の官房会計課長や最高裁判所の経理局総務課長からヒアリング 2)通常国会提出予定法案について   法務省 官房秘書課長、最高裁判所 総務局第一課長からヒアリングを   行った。 ● ネクスト法務大臣の年頭挨拶では 1 12年前の酉年は細川政権が誕生した年であること。最近の党内論調は   今年を「政権交代の準備の年」と位置づける論が多いが、それでは足らない。   野党として、積極的に争点を作り、果敢に与党に挑む姿勢が絶対に必要である。 2 奈良県の事件は、日本の刑事司法システムの限界を明らかにした。   今年は明治以来の監獄法(、、この名称自体がいかに古いかを示している!)   を改正する法律が出てくる。刑務所の教育的な機能を強化しつつ、   家庭・社会・警察・裁判所・刑務所のすべてに再検討のメスを入れるべきである。   性犯罪のみならず刑事司法全体を見直し、抜本的な改正策を提案できるよう、   全力を挙げて準備する。 3 2は次の総選挙でのマニュフェストでの法務部門の目玉にしていきたい。   などと挨拶した。 【2】クルド系トルコ人の強制送還問題 ●27日の法務部門会議では、外国人とと国籍問題に関するPT  (ツルネン・マルテイ座長)と合同でクルド系トルコ人の強制送還について  ヒアリングを行った。 ●ヒアリングの対象としたのは、法務省 入国管理局 警備課長と同局の  審判課長などであった。 ●この問題についてはすでにPTが強制送還の翌日内閣に対して  強制送還の不当であることを訴える申ししれを行っている。 ●出席議員からは、さまざまな厳しい指摘があった。  たとえば江田議員からは25日(火)に行われた総理への質問に対し、  「難民」ではないことの裁判所での認定が「確定」しているとした総理答弁の  不当性が指摘された。 ●また、複数の議員からは国連のUNHCR(難民高等弁務官事務所)が  第3国への移送を検討中であるのに、法務省の一方的判断で国連の  努力を妨げたことの問題点も指摘された。法務省とUNHCRとのズレは  従来から批判の対象であったが、両者の溝はさらに深くなった。  国連中心主義は空念仏のようである。 ●確かに、難民認定についての裁判は国側勝訴で確定している。  しかし、その後に起こした強制送還令の執行停止仮処分は、現在  最高裁に上告中である。事実審は終わったのだから問題ないと法務省は  言うが、上告の制度がある以上「確定」はしていない。法務省自身が  最高裁判所の上告制度を無視するような性急さは理解できない。 ●2年前にトルコ訪問した際、同国政府がクルド独立問題に、神経を  悩ませているとの実態を見せられた。さらに一部の政府関係者は、  わが国を独立運動の拠点視しているようだ。そんな背景があるの  かもしれない。 ●すでに親子二人はトルコに送還され、父親は自宅に、  そして息子は軍隊に(徴兵制度との関係)に、とのことだが、  あまりにも拙速な法務省の対応はきわめて問題である。  今国会で引き続き追求しなければならない。 【3】今年の注目法案(法務部門関係) ●27日の法務部門会議で第162通常国会に提出予定の法案について  概括的な説明を聞いた。新規8本、継続1本である。 《参考》 (新規) 1 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案  (→裁判官等の増員関係) 2 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案        (→市町村合併に伴う、住民の利用の便宜を図るための管轄調整)                 3 不動産登記法等の一部を改正する法律案        (→筆界調整の手続きを簡易にするための新制度) 4 会社法案(仮称)        (→1000条に及ぶ大改正。下記参照) 5 船舶の所有者等の責任の制限に関する法律の一部を改正する法律案 6 刑法等の一部を改正する法律案 7 少年法等の一部を改正する法律案        (→少年審判の調査手続き・保護処分の見直し等) 8 刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律案(仮称)        (→監獄法の改正 下記参照) (継続) 9 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を   改正する法律案       (→テロ対策のための条約の国内法化。下記参照) ●どれもが市民生活に大変重要な関連を持っているが、私として重大な関心を  持っているものは、「会社法」、「少年法」、「刑事施設」、「犯罪の国際化、、、」  の4つである。 1)会社法は、なにしろ1000条、関連法律300本の大法案。   有限会社をなくして株式会社に一本化したり、設立時の出資額規制を   撤廃して最低資本金制度を大幅に見直すなど、会社法制の抜本的な   大改正である。 2)少年法は、前回の改正後5年たって今年はその見直しの年。   少年を取り巻く厳しい環境は前回の改正の不十分さを実感させられる。   加害者、被害者双方の観点から少年法の緻密な見直しが必要である。 3)「刑事施設」関係の法案は、監獄法の改正案である。服役中の作業   のみを規定し、教育の観点がまったく欠落しているのが監獄法。   性犯罪者への教育プログラムなどが任意的に始まったのもつい最近のこと。   先進国の中では、かなり遅れた部類に入りつつある日本の刑務所を   抜本的に改革するような内容であるかどうか。厳格にチエックする必要あり。 4)継続案件のテロ対策条約の国内法化。実はこの法案が最大の曲者。   「テロ」に対する国際的な協力は必要だが、法定刑4年以上の共謀罪を   大幅に導入することが要求されている。「内心は犯罪に問われない。」、、、   これが近代刑法の理想である。たとえば妄想たくましくしただけで、   各種刑法に触れるとなったらどうなるか。極端な警察国家の誕生に間違いなく   なってしまう。いまわが国の刑法では、予備・陰謀のみで犯罪になるものは   たった6つしかない。しかし「法定刑4年以上」となると、これが500以上   になってしまう(特別法上の刑事犯も含む)。これはわが国の刑法体系の   大変更である。   詳細は順次説明する。 【4】性犯罪関係の集中ヒアリングスタート。 ●28日(金)、法務部門、内閣部門(円より子ネクスト大臣)、人権・男女  共同参画部門(小宮山ネクスト大臣)の合同による性犯罪対策問題  集中ヒアリングがスタートした。 ●席上主管の大臣として挨拶。さまざまな微妙な問題があるが、問題の核心を  ついた民主党らし総合的な施策を策定したいと挨拶。引き続き、  性犯罪者の情報提供についての法務省と警察庁の第1回の協議状況について  ヒアリングをした。 ●現在、性犯罪を犯したとして服役中のものは3000人余。このうち  任意的な矯正プログラムを受講したものは4%程度。84の受刑施設のうち  この矯正プログラムを有しているのは17施設程度等々の貧弱な実態を  聴取した。その詳細の報告については次回以降にする。 ●これから集中的にヒアリングを行うことで3つの部門会議が一致した。  毎週金曜日を原則として精力的にヒアリングを行い、必要な提案・議員立法の  検討に入っていきたい。 【5】先週の主な活動 ■1月26日(水) 08:00 第650回マンデーレポート 09:30 議員総会 10:00 本会議 11:25 国家基本政策委員会理事会 11:30 国家基本政策委員会 11:30 国対・理事合同会議 12:30 参議院憲法調査会事務局よりレクチャー 15:00 次の内閣閣議 ■1月27日(木) 08:00 法務部門会議(上記【1】) 11:30 政権交代を実現する会 12:00 参議院憲法調査会幹事懇談会 16:40 東京大学佐々木毅学長最終講義 18:30 法務部門懇親会 ■1月28日(金) 08:00 国土交通・外務・法務合同部門会議 08:15 法務・内閣・人権・消費者合同部門会議 ■1月29日(土) 18:00 松井正一サポーターズクラブ定期総会・新春の集い ■1月30日(日) 12:00 簗瀬柔道クラブ新年会 12:30 連合栃木芳賀地協2005年新春のつどい