国会通信 No.663
【郵政民営化法案の狂騒劇】
2005/5/23 (マンデーレポート663の要旨)
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【1】郵政民営化法案 狂騒劇
【2】会社法案、衆議院通過、参議院での審議スタート。
【3】先週の主な活動
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【1】 郵政民営化法案 狂騒劇
●先週 自民党、公明党は郵政民営化法案の特別委員会の設置を
強行しました。国民を愚弄する暴挙だと思う。中央省庁改革法で、公社化の
見直しは行わないと明記しています。この法案はもちろん今でも生きている
のです。これをそのままにして、民営化法案を出すこと自体法律違反。
こんな欠陥法案はだしなおすべきです。
●政策面から見ると郵政民営化法案はとんでもない法案です。
1 国が一人株主の会社は民営会社でもなんでもありません。
2 改革どころか、民業圧迫の大きな弊害をもたらすことを隠している。
3 山間地や過疎地への郵便事業は民営化の結果、長期的には間違いなく
切り捨てられます。
4 貯金事業や保険事業を分社化するとの意味は、間違いなく天下り先を
増やします。4社化の真実の姿は、天下り先4倍増ということなのです。
5 いま会社法案の審議中ですが、企業結合法制は完全にエアポケットです。
郵政民営化は巨大な親子会社を出現させます。企業結合法制が不十分な
ままでは、民営化会社に巨大なモラルハザードを生み出すでしょう。
●しかし政局的に見ると、相変わらずの小泉流が半ば成功しているのが
さすがですね。民主党としても、もっと上手な戦略を立てなければと、残念に
思います。海千山千の小泉さんや自民党と戦うためには、もっとしたたかな
一貫した戦略を立てる必要があります。そもそも、小泉さんの民主党に対する
しかけは、民主党が反対しずらいテーマ(民主党内にも同調者が出そうな
テーマということ。道路も郵政もそうです。)をわざと選んでくるということなのです。
したがって、初手からの対応が肝心なのです。その辺をを間違えると、
上手な戦いはできないのです。
●小泉流とは何かということです。
一言で言うと「有名無実」のニセ改革をでっちあげるということです。
道路公団の民営化も、郵政民営化もまったく同じ。
1 理念も哲学もない、しかも実際には大きな弊害をもたらしかねない、そんな無内容
のニセ改革を過大に演出。画期的な大改革のように宣伝。賛否両論の渦を引き起こし、
改革者としてアピールすると同時に、身内に仮想敵を作り出し、求心力を高める。
2 仮想敵も、落とし所が分かっているから、安心して反対。ときには、むしろ積極的
に敵役を演技。マスコミも注目するし露出度は高まるから、敵役も政治的にはソロバン
があっている。
3 小泉さんに賛成するほうも反対するほうも、本音では、「改革」が行われても た
いした影響はでないな、とすでに見きわめています。お互いに分かりながら大騒ぎして
いる。国民に大騒ぎを演出し、国民をだましている点では、小泉も反小泉も実は共犯者
です。
4 絶対に解散などありません。解散を口にして騒ぎを大きくしようとしているだけで
す。適当に妥協して法案は通るのです。まったくの茶番劇。マスコミも分かっているの
に騒動を誇大に報道。マスコミもある種、ニセ改革の共犯者です。
ニセ改革を演出し、国民を煙に巻いていく、そして年金や、介護など最も重要な改革を
先送りしていく小泉政治は本当にこの辺で終わらせなければなりません。
●郵政民営化の結果としての民業圧迫については
民主党は、この問題をきわめて重大に考えています。
すなわち、巨大な民間銀行や保険会社が誕生する結果、とうぜん民間の銀行や保険会社
は困ります。しかも、住宅や物品販売などの分野にも参入しますので、他の産業分野の
皆さんも迷惑します。新会社が成功すれば多くの民間企業が迷惑し、
失敗すれば国が損失を穴埋めして国民の皆さんに新たな負担が発生します。
こんな民営化はやめさせなければなりません。
【2】 会社法案、衆議院通過、参議院での審議スタート。
●4月初旬から衆議院の法務委員会でスタートした会社法案の審議がようやく決着、
3項目の修正が行われた上で、17日の火曜日、自公民の賛成で衆議院を通過しました。
●法務部門の責任者として相当神経を使ったことは間違いありません。
法務だけではなく、経済産業、財政金融の2部門も関連していますので、
3部門の合同会議を再三開きました。 会社法PTがまとめた7項目の修正要求が
軸になっての自公との交渉もありましたし、私自身も法務省の幹部とぎりぎりの調
整をしました。
●党内議論で指摘された主な問題点は以下のとおりです。
1 1000条に及ぶ大法案、これからの日本経済の姿を決める基本法案である
にもかかわらず、法案提出の基本理念が見えてこない。
2 公開会社法と非公開会社法に分けて法案整備すべきである。
3 定款自治の範囲を拡大し、種類株の発行の枠も拡大、敵対的買収に対する
対応策を増やしたが、経営者のモラルハザードを防いだりコンプライアンスを
高めるための施策が不十分。
4 郵政民営化などの結果、巨大な親子会社が出現しようとしているが、
親子会社の法律関係を規定する企業結合法制はまったく整備されていない。
5 この結果、完全子会社の取締役が不正を働いても、親会社の株主が
株主代表訴訟を提起して、子会社の取締役をチエックすることができない。
などの問題点が指摘されていた。
●結果として、民主党の修正要求7項目のうち3点が認められ、自公民の
共同提案ということになった。また企業結合法制等についても今後の検討課題とすると
の付帯決議がつくなど、十分とは言えないが、修正なしで原案を通すより前進であると
考えて、修正の上で賛成することとなりました。
●修正された3点は以下のとおりです。
1 株主代表訴訟を形骸化するような条文の削除。
2 総会屋に不当な利益を与えた取締役の責任は無過失責任のまま維持する。
3 自己株式の売却は以前のままの慎重な手続きをとって行うこと。
●19日から参議院法務委員会での審議が始まりましたが、そのトップバッターで私、
また2番手として、財政金融委員会所属の大久保勉さんが差し替えで質問しました。
彼は1期生ですが、議員になる前はモルガン・スタンレー社の優秀なマネージャー。
証券市場の実情については民主党きっての最新知識の持ち主です。
するどい質問を展開しました。参議院でも、ひきつづきしっかりとした議論をしたいし
、また必要な修正や議員立法も考えたいと思っています。
●参考までに、私の質問要旨は以下のとおりでした。
会社法案 質問要旨 05年5月19日
参議院議員 簗瀬 進
第1 政省令への委任は、立法権限を形骸化するのでは。(法務大臣)
1)国会の審議能力をはるかに超える膨大な法案を内閣が提出している。
事実上立法権を形骸化するのではないか。
2)国会だけではない。基本法に対する国民の一般的な理解力を無視する結果として
法案に対する遵守精神を最初から失わせているのではないか。
3)政省令への委任事項の数はどれくらいか。
これが多ければ多いほど、さらに国会の行政に対するチエック権限を
失わせることになる。このようなことでよいのか。猛省を促したい。
第2 修正3項目の意義について (修正提案者)
(1) 衆議院段階での修正の意義について
1) 株主代表訴訟について
2) 自己株式の売却について
3) 取締役の過失責任について
(2) 付帯決議の意味について
1) 企業結合法制について
第3 会社法案の基本理念を整理すべきではないか。 (法務大臣)
1)これからの企業法制は、公開会社と非公開会社に分けて整理すべきではないか。
2)両者のメルクマールとしては、株式の「譲渡制限」の有無に求めるよりも、
「株式上場」の有無に求めるべきではないか。
3)公開会社法を整備する際のポイントは何か。
それは「自由」と「規律」だと思うが、規律についての様々な施策の
整備が遅れているのではないか。
4)買収に対する対応策のメニューが今回の立法によってかなり豊富になった。
その結果、過剰防衛・現経営陣の自己保身につながる懸念が生じている。
これをどう防ぐか。
5)どんな種類株を発行する事も許されるのか。
例えば、黄金株を濫用すれば、株主の議決権行使をすべて奪うこともできる。
種類株式の内容については、内在的な制限があるのではないか。
6)アメリカの会社法はファイブ・ローであると言われる。
@判例法 A州法 B連邦証券法 C証券取引所規則 Dソフト・ロー
この5つの総体が会社法であり、自由と同時に大変厳しい規律がある。
永久追放や課徴金、おとり捜査などの蓄積がある。
自由だけ先行させては市場は混乱し、一般投資家や外国人投資家は
市場から去っていく。このことに対する具体的な対応策は?
第4 取締役会のあるべき姿について (法務大臣)
1) ニューヨーク証券市場の上場基準について
取締役指名委員会、報酬委員会、監査委員会、など、いづれもその
メンバーの3分の2以上が会社から独立していなければならないと定められている。
ここにいう「独立」の意味はなにか。
2)会社と特別の利害関係人のない市民のチエックを必要としているのが
アメリカ。取締役会に社会的なモニタリング、あるいは市民監視の視点が
入っている。このような取締役会の構成自体が、社会的信頼を担保できるよう
になっている。こんな点こそ、わが国は見習うべきではないか。
第5 企業結合法制を整備する必要性 (法務大臣)
1) 親子会社の株主訴訟のあり方。子会社の取締役について
親会社の株主が代表訴訟を提起できないのはおかしい。
新規立法すべきではないか。
2) 郵政民営化で巨大な親子会社が誕生しようとしている。
早急に企業結合法制について整備すべきではないか。
第6 官僚主導のルールづくりについて。(経済産業省・金融庁)
1)本来自発的であるべき市場ルールの蓄積がない現状、そんなかで
企業価値研究会などが証券市場をリードする気配が見えている。
官僚主導型の経済に逆戻りするのではないか。
2)本来金融庁が主導すべき証券市場のルール作りを、経済産業省所管の
企業価値研究会が行うのは問題ではないか。
【3】先週の主な活動
■5月16日(月)
7:30 民主党栃木県連による
「宇都宮駅東地区・鬼怒川左岸地区の交通混雑緩和対策」視察
★宇都宮市が長年抱えている東西交通渋滞問題。
清原・平出・芳賀の3つの工業団地の要請で現地視察。
水島、谷の2国会議員、佐藤栄県議ほか民主党県議の皆さん、
そして前知事で2区公認予定の福田さんも参加。
まずは、現況を見た後、管理事務所で意見交換。
現在の3つの橋梁、建設着工中のひとつ、そしてもう1箇所、
あわせて鬼怒5橋の実現を目指そうということで意見一致した。
■5月17日(火)
08:00 会社法 勉強会
★早稲田大学の上原教授をお招きし、前回の勉強会で
聴き足りなかった部分の補足をしていただいた。
いずれにしても企業結合法制について早急に整備しなければならないこと、
そのための作業に着手しようということで、会社法審議と平行して
新たなアクションを起こそうということになった。
14:00 法務委員会
★衆議院で修正されて可決された刑事施設法案についてのまとめの
質疑を千葉景子さんが行い、2ページたっぷりの付帯決議をつけて
可決し、同法案は成立した。
修正項目には民主党の要求が大きく反映されている。
その主なものは
1 個別処遇の原則の明確化
2 不服申立等の結果についての外部公表制度
3 刑務官の研修についての
15:00 法務省小津官房長来訪
16:30 国会コーラス愛好会世話人会
18:00 スーダン大使と会食
20:15 民主党中東・スーダン訪問団打ち上げ
■5月18日(水)
09:30 議員総会
10:00 本会議
★会社法案についての質疑。富岡参議院議員がおこなった。
株主総会の形骸化の問題を軸にして分かりやすく良い質問だった。
12:00 国対・理事合同会議
15:00 次の内閣閣議
★ネクスト法務大臣として 会社法案について合同部門会議で
3項目の修正をさせたうえで法案に賛成することの合意ができたことを
報告した。 財政金融部門会議には反対の意見も強く、紛糾することも予想されたが、
良い結果だったと思う。
■5月19日(木)
08:00 法務部門会議
08:10 法務部門・刑事事件の証拠開示に関するWT合同会議
08:40 法務部門・厚生労働部門合同会議
09:00 死因究明WT
10:00 法務委員会
★会社法についての委員会での質疑スタート。(参考上記【2】)
10:00 民主党憲法調査会打合せ
17:00 法務・内閣・厚生労働部門合同会議
★代理母の問題点について 向井亜紀さんからヒアリング。
感銘深く聞いた。私も妻とともに慶応病院の不妊外来で治療を受けたことがある。
残念ながら施術はいづれも成功しなかったが、妻と一緒にさまざまな体験をしてきた。
向井さんの一言一言が胸に響いた。最高裁は「分娩」という事実をもって母子関係の発
生と考えている。しかし、医療制度や遺伝子工学の未発達だった時代の判例を
金科玉条のように考えるのは誤っている。さまざまな問題があるかもしれないが、
私は二組の夫婦の合意があれば、代理母であっても実親子関係を認めても
良いのではないかと考える。
■5月20日(金)
14:30 法務省川村官房審議官来訪
15:30 参議院憲法調査会事務局来訪
16:00 情報通信政策研究会勉強会・懇親会
■5月21日(土)
08:50 日親会「趣味の講座」挨拶
10:40 第3回連合栃木足尾植樹デー
★連合が、「足尾に緑を」のNPOの皆さんの協力を得て、
3年続けて行っている松木渓谷の一画での植林事業。
私も2本のコナラを植樹してきた。
この渓谷のすさまじい光景を見ると、いつも慄然とし、緊張感に襲われる。
人間の浅はかな行動が、回復不能の環境破壊をしてしまった。
その明確にして強烈な証拠が眼前いっぱいに広がっているのだ。
環境問題の原点がここにある。
1. 3haの傾斜地はほとんどガレ場のようだが、そこに3年続けて植林活動
を行ってきた。昨年も来た。少しずつ伸びているようだ。しかし、足尾全体の
山から考えれば微々たる努力でしかない。壊してしまった環境を回復するのに
どれだけのエネルギーが必要なのかを痛感させられる。
地球でもっとも危険な種は「ヒト」族なのかもしれない。
17:00 国谷さんご夫妻 仲人の御礼ご挨拶に来られる。
17:30 第2回宇都宮市西地区大運動会慰労会
18:00 特定医療法人厚生会社員総会・懇親会
■5月22日(日)
11:00 故小池カツ様告別式
15:30 宇都宮西部学童軟式野球開会式