国会通信 No.683
【憲法改正投票法制について】
2005/11/21 (マンデーレポート683の要旨)
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【1】 国会コーラス愛好会第2回 リサイタル 開催。
【2】 決算委員会 開催。
【3】 憲法改正投票法制に関する論点整理 その1
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【1】 国会コーラス愛好会 第2回リサイタル開催。
●11月14日 (月) 九段会館で第2回目の国会コーラス愛好会のリサイタルを
行った。今年はユニセフの創立60周年。地震や津波などの自然災害、そして戦争や
テロの人的災害、その被害は弱い立場の子供たちに集約して現れる。
世界中の恵まれない子供たちへのチャリティーがリサイタルの目的であった。
●自民党、民主党を中心にした議員と家族による混声合唱。趣旨に賛同して
賛助出演してくれたボニージャックス・スリーグレーセス・ボイスオブジャパン
中島 啓江の皆さんの助けを借りて八曲の合唱曲を披露した。
(第1部 聖者の行進:赤とんぼ:見上げてごらん夜の星を:涙そうそう
(第2部 越天楽:雨(「水の生命」から):小さな世界:ナブッコ
アンコール:翼をください
●前回は80名近い参加者だったが、今回は衆議院選挙が重なり、メンバーから
落選者も出たり、練習不足だったり、結果として参加者の数は半減。
懸命に指導してくださる岡村喬生先生の叱咤激励にもかかわらず、最後まで
練習参加者の数がそろわなかった。この点が、事務局長役として一番つらかった
ことだ。
●ただ本番に強い国会議員の皆さんのこと。ゲストの大きなバックアップもあり
イタリア語 暗譜 という最後の高いハードルのナブッコ(ヴェルディーのオペラ)を
何とか歌い終えたときには、会場から「ブラボー」の声も出てやっと肩の荷を降ろした
感じがした。
●ユニセフ大使のアグネス・チャンさんも駆けつけてくれて、羽田孜会長からの
目録贈呈を受けていただき、さらにお褒めの言葉も頂いた。1枚4000円のチケットを
ご購入いただいたすべての皆様と協賛広告のご協力を頂いた企業や個人の皆様に
心から感謝申し上げます。有難うございました。
【2】決算委員会 開催。
●11月17日(木)、国会閉会中であるが、参議院決算委員会が開会された。
決算機能を重視するのが参議院の本旨。予算委員会の経験しかなかった私だが
今国会から決算委員会を希望した。
●この日は、谷垣財務大臣、中馬行政改革担当大臣、
関係副大臣及び会計検査院長が出席し、11月8日に会計検査院から内閣に送付された
平成16年度決算検査報告と、本年6月に決算委員会として初めて行った会計検査要請
9項目のうち2項目に関する報告について、それぞれ説明を聴取、民主党からは、尾立
、藤末両議員が、それぞれ鋭い質問を行った。
●平成16年度決算は、次国会冒頭に提出される予定。
従来なら、国会提出後に決算委員会で審議されるのが通例だったのを、
決算早期審査の趣旨ののっとり、また予算作成の参考資料とする等々の
趣旨から、内閣に送付された段階の決算検査報告を、いち早く調査案件
として取り上げたものである。
●諸外国では、決算は予算の前提であるはず。したがって、先進国ではむしろ予算委
員会
よりも決算委員会の審議のほうが重要視される。日本ではそこが逆転している。質疑を
聞きながら、
細部の追求からこそ本質を浮き彫りにすることができるのだと実感した。
【3】 憲法改正投票法制に関する論点整理 その1
●憲法調査会での詳細な議論の報告は先送りにしてきたが、今週から数回に分けて
論点整理したい。まず憲法国民投票法制から始めたい。
●以下は民主党憲法調査会がまとめた主な論点である。「論点」としてあるが、役員会
段階で大方の合意ができたものでもある。
自民党・公明党の取り組み状況も見ながら、立法化の準備を進めていくことになる。
●ただ、いずれにしても憲法改正の最終権限は国民にある。国会は「発議」する立場、
すなわち国民に対して提案する立場でしかない。この基本的立場を忘れてはならない。
さらに手続の重要性を軽視してはならない。手続きの中には、改正論議の方向性を
事実上決定しかねない微妙にして重要な論点が多数含まれている。このことも
絶対に見落としてはならない点である。
●論点1.国民投票制度がカバーする範囲(直接民主制の補完的導入)
【論点】 国民投票手続きを、「憲法改正」の手続きのみで考えるか、それとも、もっ
と広く憲法にかかわらず国民にとって重要なテーマ、
(たとえばEU憲法のような国家の枠組みを変更するようなテーマ)
についての国民投票まで含めて考えるか。
【結論】 憲法改正に限定しない。皇室制度など国民の重大な関心事、政策テーマ
についても国民投票を行うものとして、双方を含んだ国民投票法案とすべきである。
ただし必要的投票とするか、任意的投票を容認すべしとの議論は詰まっていない。
【理由】 憲法改正案以外の重要な国家的政策課題についても、国民投票によって国民の意思を反
映させるべきであり、そう考えるのは、国民主権主義の当然の帰結である。このような
意見が役員会の多数であった。
【注意点】 現行憲法41条の国会単独立法の原則とのからみが問題。
41条は、立法権は国会に帰属するとして、国会以外の機関の参与を必要としないで
立法できるとしている。一定の案件で国民投票を必要的としてしまうと、この原則に反
することとなる。そこで、この原則を害しない程度で、任意的国民投票を制度化する方
向で検討すべきであるとの意見がやや優勢。
●論点2.憲法改正の限界
【論点】 憲法改正をする際に限界はないのか。
【結論】 平和主義、国民主権、憲法改正規定など、憲法の根本規範というべきものに
関しては、改正はできないものとする。
【理由】 憲法典において、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重などは、他の規定と
比べて優越した規範性を有していることに異論はないと思われる。
ヨーロッパでは、こうした憲法改正の限界を明記している国もある。
【関連】 限界を超える憲法制定が現実に行われたときどうするのか。
憲法制定権力が国民にあるとの考え方を首尾一貫すると、憲法改正無限界説が
正しいのではとの強い疑問あり。
●論点3.発案権の所在
【論点】 憲法改正の発案を行えるのは誰か?国会以外にも発案を認めるべきか。
【参考】 現行憲法96条1項の規定 : 「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、
国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。」
すなわち、「両院による国会の発議」と「国民に提案」の二段構えで規定している。
【結論】 国会のみならず、国民による発案も認めるべきである。他方、内閣の初案権は
認めるべきではない。
【理由】 憲法制定権は国民が持つ。国民主権主義の趣旨を貫けば、国民投票を通じて、憲法制定
権力者たる国民の政治参加を拡充するための発案権を認めるべきである。
また、この考え方を延長すれば、内閣の発案権は否定すべきことになる。通常の法律案
の提出権と憲法改正はまったく別次元の話。憲法改正は当初から国民投票が予定されて
おり、法律案の提出とはもともと性質が異なると考えるべきである。
●論点4以降は次回。