国会通信 No.724

【小沢神話は、むしろ健在】

2006/10/30 (マンデーレポート724の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】小沢神話は、むしろ健在。 【2】胡錦濤体制のめざす新方向。 【3】日中の「戦略的互恵」は国民だましの(レ)トリック。 【4】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】小沢神話は、むしろ健在なり。 ●10月24日(火)08:30 民主党選挙対策委員会第1回会議に出席。  小沢新体制の発足に伴い、民主党選挙対策委員会の構成が変わりました。  鉢呂選対委員長のもとに衆参各2名ずつの総勢5名の選対委員会となり、  少数精鋭、機動力優先の組織となりました。 ●私も委員として参加することになり、上記の日に第1回が開催されました。  第1の任務は、もちろん公認候補予定者の検討と決定。しかし、それに止まらず、  たとえば選挙戦略、戦術、選挙政策など、選挙全般の議論も可能。  参議院選対チームの座長として、参議院側の要請を、まずは選対委員長に  お伝えすることの確認をさせていただきました。  そのうえで、大阪、神奈川の補選の総括の議論をしました。 ●「惨敗にあらず。」  私は、「マスコミの極端な惨敗報道や小沢神話崩壊の報道は  誤っている。」むしろ「自民辛勝・民主惜敗と総括すべきである」と主張  しました。 ●私も、父(自民党県議5期の半ばで死去)の後継者。  保守の強い政治風土で発する「弔い合戦」のすさまじいエネルギーを  よく知っています。私自身の場合、34歳のときの初陣の県議補選で6万票に近い  大きな支持を受けました。そんな一般的な傾向の中で、神奈川16区の8万票は、  予想外の大健闘でした。 ●とにかく、今回の自民2勝の要因は、3つです。   第1は、安倍総理の保身・変心。   第2は、北朝鮮の核実験という望外のプレゼント。   第3は、大田新体制にともなう、公明党支持者の昂揚。  この3つに尽きるのではないでしょうか。 ●日中関係の冷却化、この小泉総理の負の遺産を背負った安倍新総理。  この問題を解決しない限り、政権の順調な船出はありえない。関係改善  なくして補選の勝利なし、、、間違いなく安倍さんはこのように考えていたと  思います。そのために10月8日、中国に飛びました。 ●もちろん、内部矛盾に苦しむ胡錦濤政権が、靖国問題について、  一定の決着をつけたがっているとのサインも昨年の暮れごろから日本側に  届いていたはずです。そして訪中、予想通りの決着をつけてきました。  国民は、一応に安堵し、また安倍総理を評価したはずです。しかし、  その決着は、彼の元来の主張と比較すれば、間違いなく保身のための変心です。  総理のスタートにあたり、実利のためには簡単に主張を変えられる人、  すなわち安倍さんは見事な「変節漢」であることが明らかになりました。 ●北朝鮮の核実験も与党勝利の追い風になったことは間違いありません。  さらに、両選挙区ともに、自民候補者は公明党支持者の95%以上を固めた  ことも明らかです。ともに3万票を超える票数になるでしょう。大阪9区などは  公明票は5万票弱あるなどとも言われています。この公明票を差し引くと、  自民対民主では、両選挙区とも民主勝利だったのです。もはや、自民党は、  公明党の支持なしでは自立できない政党になってしまいました。だから、  惨敗という評価は全くの誤りです。 ●当初、神奈川16区に応援に入ったときの感触は、10万対3万程度の  惨敗に終わるのではという危機感でしたが、ふたを開ければ「10:8」程度。  私は、むしろ小沢神話は健在なりと感じています。 【2】胡錦濤体制のめざす方向(六中全会メモ) ●国会通信723号で掲載できなかった、中国共産党のいわゆる  六中全会(=中国共産党第16期 中央委員会 第6回全体会議)の  主なポイントを掲載します。 ●来年秋に開催予定の、第17回党大会(=全人代)は重要です。  なぜなら胡錦濤主席の新たな体制5年間の総括を行うことになるからです。  すなわち、胡錦濤体制の基盤がしっかり固まるかどうかが最大の注目点です。  そして、このたびの六中全会は、その直前の中央委員会にあたり、  以上の事情から大変注目されていました。 ●余談ですが、安倍さんが訪中した10月8日は、この六中全会の初日に  あたります。すなわち、通常では、中国側が総理の訪中を受け入れるような  状況ではありません。それにもかかわらず、安倍さんの訪中を認めるに至った  わけで、中国側の日中関係改善に向けた熱意、あるいは切迫した国内事情を  読み取るべきでしょう。 ●以下は、10月8日から11日まで開催された六中全会の概要と  ポイントです。 1.ポイント    「調和社会」の建設  ・胡錦濤指導部の従来の基本方針であったのは、「人を本とする」、  「科学的発展観」でした。この「人本主義」、「科学的発展主義」の2点に  加えて以下の「調和社会」の建設という新たな党の方針が示されました。 ・「調和社会」とは?  正確に言うと、「社会主義の調和のとれた社会」(以下、「調和社会」)の  建設を党の方針として確立させることを目指したもの。 ・この新方針の背景には、格差拡大、汚職・腐敗の深刻化といった  国内的な重要な問題がそうとう深刻化していることを読み取るべきだと思います。 ・「調和社会」建設とは、中国の特色ある社会主義の道ですが、他方、  全人民が、「共同富裕の道」を歩むことを目的に掲げ、  そのために共産党が強力な指導力を発揮すること、  また、腐敗の防止を強化することを強調して、  大衆に対する党の指導力の回復を狙っています。 ・終了後に発表された、コミュニケには胡錦濤カラーが前面に出ています。  それは、胡指導部が権力基盤を着実に固め、自らの政策や方針を推進しやすい  環境になりつつあることを見事に示していると見ることが出来るでしょう。 ・ケ小平、江沢民の時代は、天安門事件後、改革開放経済政策を協力に  推進しました。そのときの象徴的なスローガンは「先富論」でした。  これは、先んじている人を富ますことが経済発展には有効、とする考え方でした。  このスローガンは、中国の経済に強烈な活力を導いたことは言うまでもありませんが、  その後、社会全体の格差拡大に結びついていきました。  今回の「共同富裕論」は、この「先富論」を正面から修正するものとして  注目すべきです。 2.概要 (1)来年秋に第17回党大会(5年に1度)を控えた六中全会は、    胡錦濤指導部が発足後4年間を総括しつつ、時期に向けての党の執政の    あり方を確認する重要な会議。 (2)会議の概要は以下のとおり。    中央委員195人、中央候補委員152人等が出席。中央政治局が主宰。    胡錦濤総書記が重要講話(非公開)。    胡錦濤による中央政治局活動報告を聴取、呉邦国の説明により、    「社会主義調和社会建設の若干の重大問題に関する中共中央決定」を審議し    採択。 (3)コミュニケの注目点は以下のとおり。   (イ)「調和社会」の建設は、中国の特色ある社会主義の道のりであり、      共産党の指導の下、全人民が共同して建設・享受するものとし、      2020年までの目標及び任務を提示し、「共同富裕の道」を歩むことを強調。   (ロ)「調和社会」建設の鍵は党にあること。      共産党が指導力を発揮するとともに、党内の民主化、党務の公開、党規律の      厳格化等を推進し、腐敗の防止メカニズムを整備し、党幹部への監督を強化      することで、党と大衆との調和のとれた関係を維持すべきとしている。   (ハ)第17回党大会を2007年下半期に開催することを決定。      人事についての新たな言及なし。引き続き「胡錦濤同士を総書記とする党中央」      との表現を使用。 【3】 「戦略的互恵」は国民だましの「(レ)トリック」だ。 ●安倍総理の訪中の結果、日中関係は「戦略的互恵」関係にあることが  確認されたとの発表がなされました。しかし、どうもこれは、日本サイドの  意図的な造語である可能性が出てきました。ちょっと問題です。これも、  お得意の情報操作・世論操作の一環なのではないでしょうか。 ●実は、扇訪中に同行し、中国側との会談に臨みましたが、中国側は一度として  この「戦略的互恵」という言葉を使っていません。 ●私が記憶しているの表現は二つ。  一つは「ウイン・ウインの関係」という表現。  呉邦国さんは確かずばり英語でこの言葉を使っていたと記憶しています。  もうひとつは  「和すれば利、戦えば害」という中国的な表現です。  戦略的互恵、という言葉は中国語としても通用する言葉ですが、  どなたもその表現は使っていません。   ●この「ウイン・ウインの関係」、「和すれば利、戦すれば害」という中国側の  言い方を「戦略的互恵」とするのは、よく考えると中国側の表現を意図的に  膨らましているように思えます。表現過多、あるいは日本側の思惑つきの造語  というべきではないでしょうか。 ●どうもおかしいと思っていたら、最近の報道で、「戦略的互恵」という言葉は、  外務省が知恵を絞って考え出した言葉であることが明らかになってきました。 ●「戦略的互恵」という言葉は、大変に強い同盟関係をにおわします。  単純に考えれば、両国が戦略を共有し、相互に利益をもたらす、具体的な関係  を作ることの合意すら含んできます。 ●この「戦略的互恵」という表現で、多くの国民は、小泉さんの5年間の  冷却期間から、飛躍的に変わったとのイメージを持ったのではないでしょうか。  しかし、その内容は具体的には何もありません。マジシャンが帽子を振っても  鳩すら出てきません。こんな外務省の国民だましのトリックはきわめて問題です。 【4】先週の主な活動 ■10月23日(月) 08:00 第723回マンデーレポート 10:00 民主党栃木県連青年委員会 街頭演説 ★鹿沼市議の松井さん、壬生町議の落合さんなどが中心になっての  青年委員会主催の遊説活動がスタート。この日は、その第1日目。  私も県連代表として参加。第一声を二荒山前であげました。  若手が積極参加しての「ユース・キャラバン」。党勢拡大の  最前線での活動に心から感謝と激励を申し上げました。   ただし、午後には本会議が予定。残念ながら、第二声までは  おつきあいできませんでした。 12:30 民主党議員総会 13:00 参議院本会議 ★テロ特措法の延長について趣旨説明、質疑。  犬塚議員が質問。本質的な問いかけに、安倍総理の肩すかし答弁。  安倍総理の若さに似合わぬはぐらかし答弁。これはいただけませんね。 14:00 参議院憲法調査会幹事会 14:10 参議院憲法調査会 ★調査会の新メンバーをいれての第1回。  委員会の構成だけで終了。所要5分。 15:00 東京後援会 あいさつまわり。 ■10月24日(火) 08:30 民主党選挙対策委員会第1回会議 (上記【1】参照) 09:50 参議院法務委員会理事会 10:00 参議院法務委員会 12:00 民主党・新緑風会常任役員会 14:00 日本の歴史リスクを乗り越える研究会勉強会 講師:吉松安弘氏 16:00 民主党政権政策委員会 ★この日は、第2回目。外交・安全保障についての議論を交わしました。  先週の第1回目もそうでしたが、超激務の小沢代表も、この委員会には  できるだけ出席し議論に加わろうとしています。その真剣な姿勢には、  いつも感動します。  小沢さんは、私が衆議員に初当選したときの自民党幹事長。  海部内閣を支える河本派に所属する一期生の一人として、さまざまな薫陶を  受けました。雲の上の人だった小沢さんと2時間近い時間をともにし、機微の  議論をさせていただくことは、信じられないことでもあり、うれしくもあり、  それゆえにとても緊張します。特に、この日は憲法9条にからむ議論であり、  緊迫した時間が続きました。 18:00 民主党常任役員会懇親会 ■10月25日(水) 08:00 民主党財務金融・法務合同部門会議 ★貸金業制度改正問題について議論。 08:20 民主党法務・子ども政調合同部門会議 09:30 朝日ニュースター鈴木報道部長取材 ★政治とテレビの関係について、90年代初めころの、自民党若手議員の会の  活動などを中心に取材を受けました。 10:30 栃木県退職公務員連盟宇都宮支部長小林様陳情来室 12:00 民主党国対・理事合同会議 18:30 アピール21飛躍を誓う夕べ ■10月26日(木) 08:00 民主党第8回労働契約法制及び労働時間法制等に関する作業チーム 09:50 参議院法務委員会理事会 10:00 参議院法務委員会 ★江田五月議員が、長瀬法務大臣の所信に対して質問。 12:30 リハビリ日数制限の実害告発と緊急改善を求める集会 13:00 参議院法務委員会再開 18:30 衆議院議員古賀一成先生を励ます会 ■10月27日(金) 08:00 民主党財務金融・法務・経済産業合同部門会議 09:30 民主党議員総会 10:00 参議院本会議 10:30 民主党参議院選挙対策チーム 12:00 民主党法務部門会議役員会 ■10月28日(土) 10:00 民主党県連「LRTを考える会」発足式 10:00 宇都宮共和大学「すみれ祭」 16:30 斉藤たかあき労組選対会議、懇親会 ■10月29日(日) 10:00 藤井弘一後援会総会 18:00 浜野志津子 通夜式 ★妻佳子の母がなくなりました。  27日の午後4時過ぎ。93歳でした。  気丈で、最後まで凛然とした母でした。  懸命に生きました。  そして静かに姉に抱かれて息を引き取りました。  見事な生き様でした。  妻との結婚、県議選そして国政選挙、  さまざまに私を支えてくれました。  心から感謝申し上げます。        合掌。