国会通信 No.726

【Web2.0が作る新たな社会のプラットフォーム】

2006/11/13 (マンデーレポート726の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】「Web2.0が作る新たな社会のプラットフォーム」 【2】ネットが開く「直接民主主義」への懐疑 【3】サイバー・カスケード(なだれ)現象とは 【4】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】「Web2.0が作る新たな社会のプラットフォーム」 ●11月10日(金) 情報通信政策研究会の勉強会で  ジャーナリストの佐々木俊尚さんの話を伺いました。 ●情通研は、現在、Web2.0というネットの新時代の傾向を追っかけています。  前回も、川邊健太郎さん(ヤフー地域サービス事業部プロデューサー・ヤフーの  トップページにある「政治」の企画運営責任者)からヒアリングしました。  「ネットはWeb2.0の新段階になった。」というテーマでとても有意義な話を  聞かせていただきました。  (国会通信722号参照)ジャーナリスト) ●今回は、佐々木俊尚さんから「Web2.0が作る新たな社会のプラットフォーム」  というテーマでお話しを聞かせていただきました。日本最初のブログと評価される  こともあるFNETD(ネットワークデモクラシー)の呼びかけ人の一人として、  私は引き続き  ネットワークと政治の関係に深い関心を持ち続けています。この日の佐々木さんの  話も、とてもエキサイティングでした。 ●ネット利用者は急上昇しています。また、ネット社会は技術的にもすさまじく  進化しています。そしてそれがさまざまな利便を私たちにもたらしていることも  間違いありません。  90年台はじめころ200万人といわれたネット人口。  現在では、ブロードバンドを利用している人も2000万人に達しています。  インターネットを利用した新しいコミュニケーションの世界は急激に拡大しているの  です。 ●このことは、社会生活や経済生活にとっても、新たな可能性を拡大しています。  最近、私自身とても驚いたことがありました。ロングテール(恐竜の尻尾)といわれる  話しを体験したことでした。 ●たとえば、ある本が絶版になっていたとしましょう。もう出版社に問い合わせても、  入手することは出来ません。今までだったら、国会図書館にでも行って借り出し、  高い費用をかけてコピーをするか、神田の古本屋街にでも行ってしらみつぶしに  探すくらいしかありませんでした。しかし、いまではアマゾン・コムなどを利用するこ  とで絶版本も簡単に見つけて信じられないくらい安い費用で買い求めることが出来ます。  ●アマゾン・コムは全国の古書店をネットワーク化しています。そして、そこに  参加している各書店は、自らの在庫品(文庫本からハードカバーまで、  数が少なくてもかまわない)をリストアップしています。全国の古書店の持つ古本が、  アマゾン・コムに  よってネットワーク化され、そこから絶版本をきわめて簡単に見つけ出し、  また安価に入手できるようになっているのです。   ●このように売れ残り、世間の注目から外れてしまった「死に筋」の商品を生き返らせ  ることを恐竜の尻尾にたとえてロングテールというそうです。 ●そのほか、中小企業同士の地域や業種を超えた連携によって新たなビジネスチャンス  が生み出される例もどんどん出てきています。佐藤さんが指摘したのは  「江戸きり子」(江戸の職人芸によるガラス細工)と焼酎のリンケージや  ドライアイスと消火器など、Web2.0による新たなリンケージの成功例があります。  ネット社会は、かつてはバーチャルな社会といわれました。しかし、最近のミクシ  の例のように、正体を明らかにした限定された仲間だけの閉鎖系の中でネットを利用す  るなど、バーチャルとリアル現実がつながっていく可能性も指摘されています。  (もっとも、数が増えると必ずアウトローが忍び込んでくるようですが、、、) 【2】 ネットが開く「直接民主主義」への懐疑 ●このような新たな可能性は、政治の世界にどんな影響をもたらすのでしょう。  かつては、「ネット社会の進化による直接民主主義の実現」など、ネット社会に  ばら色の夢を描いたこともありました。先に触れたFNETDもそんな私の夢の延長  でした。しかし、現実はそんなに生易しいものではありませんでした。 ●FNETDも、ネット社会のアウトロー(無法者)たちによって、やがて環境はあれ  て行き、徐々にアクセスするものは減っていき、フォーラムの置かれていたニフティー  の営業方針に従って閉鎖されました。ハンドルネームに隠れた破壊者たちの言語テロには  対抗できなかったのです。 ●ネットの進化により、国民の「集合知」が有効に集められるようになることに注目  し、Web2.0によって、インターネット上の直接民主制が実現するという考え方も相当有  力に主張されてはいます。また、検索サイトの「グーグル」なども、自らの使命を「世  界政府が仮にあるとしてそれが開発しなければいけないシステムを作ること」(ウェブ  進化論)に置いていることを明らかにしています。しかし、どうも私はそんなに楽観的  にはなれないのです。 ●私自身、かつてはネットが開く直接民主主義の新しい政治を目指していたものの、  現時点ではかなり懐疑的になっています。 ●たとえば、ネットが集める「集合知」は、いつも正しいと言い切れるでしょうか。  正体を隠した扇動者、悪意あるネットテロリストが忍び込み、集合知の方向性を  知らず知らずに左右してしまうことは、ありそうな話しです。 【3】 サイバー・カスケード(なだれ)現象とは ●佐々木さんは、Web2.0世論形成の危険性について以下の3点を指摘しています。特  に、サイバーカスケード現象やネット蝗(イナゴ)という指摘には、自分の体験を通し  て「まったくその通りだな」と思いました。  @レプレゼンタティブかどうか。(全体の意見を正確に代表しているといえるか)   デジタルデバイドの問題。インターネットを使っているかどうかだけでなく、Web2.0の   参加能力の問題も浮上してくる。   ノイズ(雑音)がそのままダイレクトに見えてしまう問題。   少数者の大量書き込み、単なる嫌がらせもある。   真っ当な意見だけ残して、ノイズを排除することができるか。   ノイズを排除すること自体問題では? ネットの神を作り出してよいか。  Aサイバーカスケード(雪崩)現象。   アメリカの憲法学者サンスティーンは「インターネットは民主主義の敵か」で、ネッ   トの世論が極端に傾斜しやすいことを指摘した。    ネットいなご(いなごの襲撃)の問題。  B情報のたこつぼ化現象。   人々は興味対象の情報しか入手しなくなり、幅広い知見を得にくくなる。  結局、佐々木さんにももちろん結論はありません。ただ大まかではあるが  「倫理面」 「法制度」 「市場ルール」 「アーキテクチュア」の4つの観点から  対応を進めていくしかないのではないかとの指摘で話をまとめられました。 ●まったく同感です。 【4】 【先週の主な活動】 ■11月6日(月) 08:00 第725回マンデーレポート 10:00 清隆寺石井本顕師入寺式 12:40 福島県知事選挙応援 ★民主党推薦の佐藤雄平候補を応援のために福島入り。  南会津地方を遊説しました。さすがは 雄平さんの出身地ということもあり、  多くの皆さんが沿道に出て応援してくれました。中通り、浜通りの2地方も  こんな様子なら良いのですが。がんばれ雄平さん。 19:00 民主党県連第5回幹事会 ■11月7日(火) 12:00 民主党・新緑風会常任役員会 12:45 国会コーラス愛好会世話人会 14:30 民主党憲法調査会役員会 18:30 扇参院議長訪中メンバーと王毅中国駐日大使との懇談会 ■11月8日(水) 08:30 民主党法務部門会議 08:50 民主党財務金融・法務合同部門会議 09:30 参議院民主党議員総会 10:00 参議院本会議 10:20 参議院民主党議員総会 12:00 民主党国対・理事合同会議 14:30 王雲龍常務委員(中日友好小組主席)扇議長訪問 王さんは、全人代のいわば中日友好議連の委員長さん。 先日訪中の際に大変お世話になりました。懇親会の席上、 中国の尺八協会(?)の会長さんというお話しを聞き、 大いに盛り上がりました。今回は初訪日、忙しいスケジュールの ために、個人的なお付き合いまでの時間がとれず、ちょっと心残り でした。 15:00 党首討論 応援傍聴。 ★今回はまちがいなく小沢代表が点数を上げました。  核保有の論議が「たいした問題ではない」といった首相の答弁を引き出し、  安倍さんの危険な本音をあきらかにすることが出来たと思います。  一部に菅さん的なするどい突っ込みを期待する意見もあるようですが、  小沢さんは小沢流でよいと思います。安倍さん個人への評価はともかく、  総理という権威は、野党であろうと、一応は尊重してかかるべきだと  思います。じっくり構えた慇懃な追求こそ、安倍さんの本質を明らかに  するのに有効な方法ではないでしょうか。 16:00 民主党第5回政権政策委員会 ★経済・中小企業について議論しました。  途中から記者会見を終えた小沢代表も参加しました。 18:00 民主党小沢代表との期別懇談会 ★党首討論、政権政策委員会、そして期別懇談会と、今日は一日小沢代表と  お付き合いしている感じでした。懇談会では、代表から硫黄島の話しがで  ました。先日硫黄島を視察した際、厚生省の案内で4,5箇所の洞窟にもぐったとのこと。  実は、わたしもかつて衆議院1期生のとき、外務省北米課長退任直後の岡本行夫さん  の勧めで、自民党の同期生と硫黄島に行ったことがありました。日本軍の兵士が全島に  張り巡らした洞窟はほとんど当時のまま残っています。簡単に見つからないように偽装  してあるので、入り口は直径50センチ程度。かがんで入り、5メートルぐらい行ってか  らようやく立ち上がれる程度に広がってきます。入り口の胸を圧迫する狭さ、そして火  山島の地熱や臭気、私はたった1箇所もぐっただけで、気分が悪くなりました。小沢さ  んは、それを何箇所ももぐったとのこと。体調を悪くされたのも当然だなと思いました。  この日、 代表は、ワイングラスに半分くらいが適量といって、  紹興酒をおいしいそうに飲んでいました。  健康不安はまったく心配無用のようです。 ■11月9日(木) 08:00 全日本仏教会主催「仏教懇話会」(朝食会) 11:30 民主党政権交代を実現する会・勉強会 ★立教大学の山口義行教授の話しを聞きました。  「防衛省設置よりも中小企業省設置のほうが民主党には似つかわしい。」  先生のこの主張には全く同感です。 16:00 民主党第6回政権政策委員会 ★地方分権、社会保障改革などについて議論。  もちろん小沢代表はこの日も1時間以上議論に加わりました。 18:30 「さとう栄さん」を励ます集い ★政権政策委員会が終わってからかけつけたので、到着は7時過ぎに  なってしまいました。宇都宮選挙区に出馬する他の二人も招いての「集い」。  まさに、県議の皆さんの先輩格として、絶対に落とせない人。来年の県議選  の必勝を訴えました。 ■11月10日(金) 08:00 NTT労組情報通信政策研究会・勉強会 (上記【1】参照) 09:30 参議院民主党議員総会 10:00 参議院本会議 12:15 民主党法務部門会議役員会 ★衆議院法務委員会の信託法改正案についての審議状況について  意見交換。いよいよ大詰めです。共謀罪法案に着手させないために  平岡、高山の民主党理事は全力を挙げてがんばっています。  信託法の次に審議する法案が何なのか、そこが焦点。しかし、  まだ与党側は最後の腹を見せてはいません。神経戦のにらみ合い。 12:30 ポーランド共和国独立記念レセプション ■11月11日(土) 17:30 浅野かおるこ絵本「チチとバーグ」文芸社出版記念祝賀会 18:30 法律相談 2件。 ■11月12日(日) 10:00 渡辺よしみ選挙事務所開き・出陣式 ★合併後のさくら市で行われる最初の市議選挙。民主党推薦の  渡辺候補の出陣式で激励の応援演説を行いました。