国会通信 No.732

【政策マグナカルタ】

2006/12/25 (マンデーレポート732の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】政権政策の基本方針を了承 【2】防衛庁 省昇格法案の付帯決議 【3】先週の主な活動 ●本日で2006年の国会通信は終了いたします。  2007年は2日〜8日までは、新春全県遊説を行い、  9日(火)に第733回国会通信を開始します。 ●今年一年間のご支援本当に有難うございました。  来年もどうぞよろしくお願いします。  良いお年を! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】 政権政策の基本方針を了承 ●民主党は18日夕、両院議員総会と懇談会を本部で開催。両院議員総会では、  「政権政策の基本方針(政策マグナカルタ)」が了承された。 ●私も赤松委員長のもと、参議院から3名の委員(簗瀬、直嶋、浅尾)の一員として  第1回から作業に参加しました。検討は10月18日からスタート、最初は週1回、  11月からは週2回のペースで進みました。小沢代表は、沖縄知事選で欠席すると  いった特別の場合を除いて、毎回出席し議論に加わりました。(MR723、  MR724、MR725、MR726などの国会通信をご参照ください。) ●議論は、10月の代表選挙の際に小沢代表が発表した小沢ビジョンがベースになりまし  た。第1回目の会合では、選挙の際に示されるマニフェストと差別化する意味で、民主  党の政策の「マグナカルタ」のようなイメージのものを求めているとの小沢代表の言葉  がありました。この小沢代表の言葉は最後に生かされました。   ●また第1回目では、小沢ビジョンの項立てについての追加として、中小企業政策こそ  民主党政策の基本に位置づけうべきだとの意見で一致、新たに「経済・中小企業」の章  を付加しました。さらに委員会の議論のなかで、いままでの民主党の政策論議の積み重  ねのなかで蓄積のある「環境」についての項目を新たに立てるべきだとの意見で一致し  ました。さらに最終章の「政治」については、小沢ビジョンでは、制度論が  過多の印象があるため、冒頭に「1.国民の政治参加を保障する」を付け加えました。   ●委員会で議論が集中したのは、「年金問題」、「安全保障」、「教育問題」などで  した。とにかく赤松委員長や事務局長役の松本政調会長をはじめ、私たちを悩ましたの  は、小沢ビジョンの存在でした。 ●大幅に変えれば、「小沢代表の求心力は低下!」。  全く変えなければ、「やはり、小沢は独裁者!」。  変えても、変えなくても、マスコミは民主党を批評するに決まっています。そんな  状況の中で、最善の努力をしようと、小沢代表を囲んでかなり真剣な議論が  続きました。   ●年金については、福祉目的消費税の3%アップといった従来の姿勢を維持するかど  うかが最大の論点でした。議論の詳細は省略します。結果として委員会は、  格差社会が急激に拡大する現状では、有権者に消費税アップを提起する状況ではない、  との最終判断に達しました。なにしろ、小泉内閣後半の2年半で、国民負担は  総額9兆円増えました。これは消費税に換算すると4%相当になります。  (消費税は 1%=2.6兆円 程度) 国民負担の現状は、2年余で大幅に  悪化したこと、これが政策変更の最大の理由です。 ●安全保障についても、北朝鮮の核の問題が現実化してきました。これも  大変大きな状況変化です。日本海での日米共同行動が、現実のものとして  予想されるようになった現在、いままでの「個別的自衛権」「集団的自衛権」と  いった机上の空論を振り回す余裕はなくなっています。そんな状況のなかで、  委員会が最終的に一致したのは、従来の論議を離れて、当該の攻撃がわが国に  対する直接的かつ急迫不正のものであるかどうかをもって、最大の判断基準と  すべきであるということでした。  地球の裏側でのアメリカに対する攻撃を、日本への攻撃とみなして、  反撃を認めるといったのが従来の集団的自衛権の考え方です。これは、  もちろん認めません。しかし、共同作業中の近接した艦船へ向けた攻撃は、  近接すればするほど、どちらが攻撃対象か判別するのは困難です。  攻撃するほうの立場では、どちらに当たってもかまわないと思っての  攻撃のはずです。そんな状況を想定するとき、「個別か集団か」の  議論はほとんど意味を有しません。自らへの攻撃と見ることが出来るか、  それが判断のすべてではないでしょうか。 ●11月中に委員会での論議を終え、11月30日からは全議員対象の全議員  協議会がスタートしました。毎回2時間前後の時間が費やされ、発言を求める  議員の意見聴取と赤松委員長、松本政調会長の答弁が続きました。この全員  協議は最終日となった12月14日まで、合計5回行われ、延べ時間は10時間を  超えたと思います。また、全員協議の後には委員会を開催し、全体のバランスを  崩さない限度で、表明された意見を踏まえての文章の修正も行いました。  2,3回程度で了承を取り付けたいとも考えていましたが、後には、徹底した議論を  尽くそうといった方向になり、できるだけ丁寧に丁寧にと、議員の意見を聞きました。 ●私は、かつて自民党の政治改革本部で選挙制度改革案をまとめる際の  すさまじい議論を経験しています。「守旧派」「改革派」の激突が展開され、  そのつど作戦を立て発言者、発言内容、発言順番を事前に決めて、合同本部の  総会に望むといった経験をしています。しかし、そのような多数派工作は、  今度の政権政策の論議ではまったく行われませんでした。ひたすら、意見を聞く、  そして採用できるものは取る。  野党の議員には、与党のような権限や利権はもちろんありません。  そのことが、自らの取り組んでいる政策的な課題への強い執着心を呼びます。  少しでも自分の意見が反映されるよう、みんな真剣です。そして、衆参あわせて  100名を超える議院の一致した政策的な了解事項となると本当にまとめるのは  むずかしい。そんなかで、ひたすらみんなの意見を聞いた5回の全員協議でした。    12月18日に開催された両院議員総会はただちに懇談会に切り替えられ、  政権政策委員会の赤松広隆委員長が「政権政策の基本方針(政策マグナカルタ)」に関  して、全議員懇談会での議論を踏まえて、修正した個所を中心に報告しました。   ●この中で赤松委員長は、「はじめに」の項で分権国家をめざすことを明記したこと  、教育の項で教育委員会の廃止とあったのを現行の教育委員会の廃止としたこと、  社会保障の高額所得者への支給制限の項を削除したこと、などを説明した。  引き続き質疑に移り、議論では、税制、財政再建、教育、社会保障の項などで  意見が出されました。赤松委員長がこれらの意見に丁寧に答えていきました。   ●質疑も尽きたと判断して田名部議員会長は全員協議を終結し、全議員懇談会  からふたたび全議員総会に切り替えると宣言、そして「了解」を求めた時点では  異論を唱える人はありませんでした。最後はあっけない幕切れでしたが、意見  紛糾のまま年を越すことのマイナスを全議員が意識していたこと、さらに  参議院選挙用の新たなマニフェストを作る際に再度論議を行うことなど、  総合的な判断のなかで、政策マグナカルタは了承されました。  まとまらない民主党とよく言われますが、わが党は着実に一皮一皮脱皮し  成長していっているなと実感しました。来年こそ参議院選挙に勝利し、  政権交代のメカニズムが働く本当の民主主義政治を実現したい、、  来年に向けて決意を新たにしました。 ● 参考  「政権政策の基本方針(政策マグナカルタ)」の詳細については 民主党はホームページのトップから入っていけます。 【2】 防衛庁の 「省」昇格法案に付された付帯決議。 ●参議院民主党からは8名の欠席者がでた「省」昇格法案。  私は賛成しました。賛成の最大の根拠は、自衛隊をブラックボックスに  閉じ込めることなく、正面から正々堂々と国会による民主的統制を効かせて  いくためには、むしろ賛成したほうが良いと考えたからです。 ●そんな立場の私にとって最大の関心事項は、シビリアンコントロールの  確立ということです。シビリアンコントロールを依然として「文民統制」原理と  考えることの危うさ、そのことについては国会通信でも再三主張してきました。  ヒトラーも文民だったという一事でも分かるように文民統制と解釈していては  民主主義政治における軍隊への統制原則がきわめてあいまいになってしまいます。 ●シビリアンコントロールの原則とは、正しくは、民主主義政治における主権者  すなわち国民の政党に選らばれた代表者によって、しっかりと軍隊が統制される原則  と解釈すべきなのです。そういう意味合いにおいては、正しい訳語としては  「民主的統制」原則と訳されるべきなのです。   ●こんな考え方に立ちながら、民主党の理事のみなさんが苦労して付加した、  両院の付帯決議を読んでいただきたいと思います。とくに、それぞれの決議の中で  「民主的統制」という言葉が明記されたのは評価して良いのではないかと思います。   ●ただ、民主的統制の原理が、きちんと整理され体系化されているかと言えば  実はきわめて不十分といっても良いと思います。私の気分としては、  あたかもこの原則がわが国で確立されていることを前提としているかのような  付帯決議の表現については、正直申し上げると、きわめて不満の気持ちを  持っています。しかし、このことは今後も継続して主張しまた追及して行きたいと  思います。 ●参考T 衆議院の付帯決議    防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺漏なきを期すべ  きである。 一 防衛庁を省に移行するに当たっては、これまで行ってきた自衛隊の管理運用のみな   らず、今後は防衛政策に関する企画立案機能をも強化し、もって我が国の危機管理態勢   の充実・強化を図り、国際社会の平和の実現に取り組む姿勢を内外に明確にすること。 二 内閣総理大臣が自衛隊の最高の指揮監督権を保持する等、現行のシビリアン・コン   トロールの基本的な枠組みを徹底させるとともに、さらに国会によるシビリアン・コン   トロールを実効あらしめるため、国会に対する説明責任を果たすこと。 三 防衛庁の省移行に当たっては、長官を補佐している防衛参事官制度を堅持しつつ、   防衛政策の企画立案及び執行に係る防衛大臣の補佐体制を強化し、もって自衛隊に対す   る防衛大臣によるシビリアン・コントロールの徹底を図ること。 四 防衛施設庁における入札談合事件、護衛艦の暗号及び訓練関係文書などの情報流出   事案、大麻所持・使用等に係る薬物事案など、相次ぐ一連の不祥事は極めて遺憾であり   、到底、国民の理解を得られるものではない。   よって、防衛庁及び防衛施設庁は、真に国民の負託に応えるべく、抜本的体質改善に努   めるとともに、防衛省に移行した後、これら事案の徹底的な究明及び対策に全省をあげ   て取り組むこと。   そのため、新たに外部からの人材の登用等、監査・査察等に関する制度の創設を図るこ   とにより、一層の厳格な規律の保持に努め、もって国民の信頼回復に全力で尽くすこと。 五 自衛隊の国際平和協力活動に当たっては、我が国の主体的判断と民主的統制の下に   参加することを原則とし、今後、自衛隊が海外活動を展開する際には、その国際的な根   拠、必要性及び自衛隊が当該活動を行わなければならない必然性等を明確にして、国会   における関係法律の審議などあらゆる局面において、国民に対する十分な説明責任を果   たすこと。 六 自衛隊の国際平和協力活動を本来任務化するに当たっては、これらが従たる任務で   あるとの位置づけを踏まえ、警戒監視活動などにいささかも欠けるところの生じること   がないよう、主たる任務である我が国の国土及び国民の防衛に万全を期すること。 七 今後、自衛隊の国際平和協力活動に際しては、個々の活動の内容や情勢の変化等に   照らして、装備品や人員の配置等について適切な整備を行うこと。   また、年々増加している自衛官の自殺に関し、適切な対応を図るとともに、自衛隊の任   務の多様化が自衛隊員に負担の偏在や過重な負担を与えることのないよう、人事管理を   適切に行うとともに、勤務環境の改善を図ること。 ● 参考U 参議院の付帯決議    防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議  平成十八年十二月十四日   参議院外交防衛委員会  政府は、本法の施行に当たって、憲法の下、国防の基本方針等の防衛に係る基本政策を  堅持するとともに、次の諸点に留意し、その運用に遺漏なきを期すべきである。   一 防衛庁の省移行に当たっては、自衛隊の管理運用のみならず、防衛政策に関する企   画立案機能をも強化し、もって我が国の危機管理態勢の充実・強化を図り、国際社会の   平和と安全の実現に取り組む姿勢を内外に明確にすること。 二 内閣総理大臣の自衛隊に対する最高の指揮監督権の保持等、現行のシビリアン・コ   ントロールの基本的な枠組みを徹底させるとともに、さらに国民の代表である国会によ   る恒常的な関与を深めシビリアン・コントロールを実効あらしめるため、関係法令の解   釈を含め国会に対する説明責任を的確に果たすこと。 三 防衛庁の省移行に当たっては、防衛政策の企画立案及び執行に係る防衛大臣の補佐   体制を強化し、もって自衛隊に対する防衛大臣によるシビリアン・コントロールの徹底   を図ること。 四 自衛隊の国際平和協力活動の本来任務化に当たっては、これらが従たる任務である   との位置付けを踏まえ、警戒監視活動等にいささかも欠けるところの生じることがない   よう、主たる任務である我が国の国土及び国民の防衛に万全を期すること。 五 防衛庁の省移行、国際平和協力活動等の本来任務化を踏まえ、近隣諸国を始めとす   る諸外国との安全保障対話・防衛交流を通じて、相互の信頼醸成、防衛政策及び防衛力   の透明性の向上に更なる努力を傾注すること。 六 自衛隊の国際平和協力活動に当たっては、我が国の主体的判断と民主的統制の下に   参加することを原則とし、今後、自衛隊が海外活動を展開する際には、その国際的な根   拠、必要性及び自衛隊が当該活動を行わなければならない必然性等を明確にして、国会   における関係法律の審議等あらゆる局面において、国民に対する十分な説明責任を果た   すこと。また、従来から本来任務として位置付けられている国の防衛及び新たに本来任   務として位置付けられる国際平和協力活動等の性格、内容及び活動の地理的範囲につい   て個別の関係法令の規定の趣旨を十分踏まえること。さらに、国際平和協力活動に際し   ては、個々の活動の内容や情勢の変化等に照らして、装備品や人員の配置等について適   切な整備を行うこと。 七 防衛庁の省移行、国際平和協力活動等の本来任務化を踏まえ、任務の多様化、統合   運用の本格化等に対応するよう自衛隊員の適切な人事管理に努めるとともに、勤務環境   の更なる改善を図ること。あわせて、負担の偏在、過重な負担の解消を進めるとともに   、自衛官の自殺に関し、適切な対応をとること。 八 防衛施設庁入札談合事案、情報流出事案、薬物事案等の一連の遺憾なる不祥事にか   んがみ、真に国民の負託に応えるため、抜本的体質改善に努めるとともに、防衛省に移   行した後も、これら事案の徹底的な究明及び対策に全省を挙げて取り組むこと。そのた   め、新たに外部からの人材の登用等、監査・査察等に関する制度・組織の創設を図るこ   とにより、一層の厳格な規律の保持に努め、もって国民の信頼回復に全力を尽くすこと。   右決議する。 【3】  先週の主な活動 ■12月18日(月) 08:00 第731回マンデーレポート 09:30 民主党栃木県連・連合栃木との第16回定期協議 16:00 民主党両院議員懇談会・総会 ★政権政策の基本政策(政策マグナカルタ)について最終の論議。  懇談会を総会に切り替えて採決の結果、 ■12月19日(火) 09:30 民主党参議院議員総会 10:00 参議院本会議 12:00 民主党参議院議員総会 ■12月21日(木) 13:00 文部科学省レクチャー 16:00 谷ひろゆき宇河選対結成大会 18:00 齋藤たかあき総合選対会議 ■12月22日(金) 16:30 民主党県連青年局・太陽の会意見交換会・忘年会 18:30 栃木県弁護士会忘年会 19:00 宇都宮市雀の宮地区やなせ進後援会忘年会 ■12月23日(土) 13:30 あつみ幼稚園お遊戯会(クリスマス会) ★ 教育会館大ホールで開催。客席後方からの「出」、  会談をスキップで駆け下り、園長の荒川先生から  「ずいぶんサンタさん上手になったわね」とお褒めの言葉を頂きました。 17:40 宇都宮中央ライオンズクラブ2006X'mas家族例会 ■12月24日(日) 12:00 問屋町びっくり市 抽選会 ★谷参議院議員とともに、商品のケーキを配りました。  いつもながら、商売繁盛をねがって懸命の努力を続ける  問屋町の繊維業界のみなさんに心からの敬意を表したいと思います。  「来年こそケーキが良くなりますように。良いお年を。」   小さな70個のケーキをお渡ししながら、そんな声をかけました。 14:00 とちぎ古楽協会 吹き納め。