国会通信 No.738

【参議院憲法特の理事懇 退席 他 】

2007/2/26 (マンデーレポート738の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【 参議院憲法特の理事懇 退席 他 】 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】参議院憲法特第1回の理事懇 退席 ●2月20日(火)午後3時から、参議院日本国憲法に関する調査特別委員会の 第1回理事懇談会が予定されていました。事前に、与党筆頭の枡添さんとの  合意で、理事懇のメンバー構成や委員会を行う予定の部屋をどこにするかなど  の形式的な決定をするはずでした。 ●しかし、どうも与党幹部の問題発言が続き、すんなり第1回目を開催させては  ならないのでは、といった疑念が強くなってきました。というのも、数日前に  行われた自公の幹事長・国対委員長の会談で、 (1) 5月3日の憲法記念日までに 国民投票法案を成立させる。 (2) 野党が同調しないときは、与党単独採決も辞さない。 といった方針が確認されたと報道で流れていたのです。さらにNHKの日曜討論で、 自民党国対委員長が同じような発言をしていました。 ●まだ衆議院特別委員会も通過していないのです。それにもかかわらず、5月3日  までに国民投票法案を国会通過させるということになれば、参議院の特別委員会  の議論などほとんど行われないことになります。こんな状況で、すんなりと参議  院特別委員会の理事懇に臨席すれば、結果として与党幹部の参議院無視の発言を  容認したことになります。これは良くありません。 ●さらに、この日の参議院役員会で聞いた高嶋議運理事の報告も気になりました。  その報告とは「今年は憲法60周年と、参議院60周年が重なっている」「参議院60  周年の記念イベントはもちろん参議院が中心で行う計画だが、憲法60周年は衆が  中心でイベントを行う計画が進んでいる」「そして、4月25日には、衆が中心に  なって、記念植樹祭やコンサートなどを行う計画のようだ」との報告でした。 ●この報告も気味の悪いものでした。政治の世界では、「イベント仕立て」で自ら  のスケジュールを補強するといった手法がよく使われます。とすると、「4月25日」  迄には、衆参での審議完了・採決を行おうとしているのか、と勘繰りたくなりますよ  ね。ちなみに、その日は水曜日。週のど真中ですから、前の週までには国会の混乱は  収まっていなければなりません。そう考えると、参議院特別委員会での議論など全く  無いのと同じです。 ●ここで、国民投票法案について私の基本的な考え方をまとめてみました。 (1) 「準憲法規範」であること ・ 手続法だから簡単でいいといった浅薄な議論があります。しかし、国民投票法案 は憲法改正の手続きなのですから、通常の手続法とは異なる、大変な重みを持ってい ると認識すべきです。なにしろ、最高規範としての憲法を制定する手続きを定める法 律なのです。並みの法律とは違いますよ。一言で言えば、戦後の国会が作ってきた 様々な法律の中で最も価値の高いもの、最も重要な法律と位置付けられるべきです。 私は、国民投票法は2階にそびえる「憲法」と、1階にある「法律」を結び付ける、中 2階に位置付けられる法律として、憲法に準ずる存在、すなわち「準憲法」的規範と 考えるべきだと訴えてきました。 (2) 国民にとっては初めての「主権者」としての権利行使 ・ 国民主権主義のはずのこの国の国民は、本当に主権者としての権利行使をし たことがあるのでしょうか。実はこの国の国民が、主権者としての本当の原体験を持 ちえずに今日まで来てしまったこと、これがわが国の民主主義の最大の問題点である と感じています。私は、憲法論議をする時に、明治以来の歴史を振り返りながら、い つもこのことを考えてしまいます。明治憲法は、天皇陛下からいただいたもの、昭和 憲法はGHQからいただいたもの、、、多くの国民の正直な実感はそこにあります。憲 法改正の議論をするベースには、憲法改正とはこの国の国民にとって、実は主権者と しての歴史上初めての権利行使となる、こんな認識を持つべきなのです。 (3) 手続法の議論は「主権者」としての思考訓練 ・ 憲法改正は、日本国民にとって主権者としての初体験となるでしょう。それ は、別の見方をすると、あまり慣れていないことをすることに他なりません。した がって、いい加減に行われると、新たに出来上がった憲法を張子の虎のような中味の ない空疎の空っぽの箱にしてしまう恐れも十分にあるのです。そうならないように、 まずは手続法の議論をしっかりと着実に行って、未体験の憲法改正のイメージをしっ かりと受け止めてもらうこと、それが何よりも重要なことだと思います。憲法本体の 議論ももちろんですが、その手続法の議論をしっかりと行うことで、憲法改正の具体 的な意味やイメージを国民にしっかり持ってもらうことが重要です。 ●このように考える時に、まだ衆議院の特別委員会の審議の出口も見えない段階  で、5月3日までに成立させる、すなわち衆参共に通過させるなどといった与党幹部の  発言は、参議院無視であると同時に、主権者としての国民の論議を無視した、不見識  極まりない発言であることは言うまでもありません。 ●こんな考え方で、参議院民主党の輿石会長、小川幹事長、郡司国対委員長と相談  した上で、第1回目の理事懇については、協議に入る前に厳重抗議の上、退席をする  との方針を決定し、午後3時の理事懇に臨みました。そして、前記2点の与党発言につ  いては厳重に抗議するとともに、参議院での議論を十分に尽くすとの言質がない限り  は、これからの理事懇の開催には応じられませんと言明し、民主党理事の前川、広田  のお二人、そして社民党オブザーバーの近藤さんとともに、退席してきました。 【2】田勢さんの鋭い指摘 ●2月22日(木) 十全ビル602で、政権交代を実現する会の勉強会が行われまし  た。私にとっては、今年初めての出席。この日は尊敬するジャーナリスト田勢康弘  (たせ やすひろ)さんの講演を聞かせていただけるということで、期待しながら出  かけて行きました。 ●昨今のマスコミを見ていると、「ジャーナリスト」という名前に相応しい方が本  当に少なくなってしまったと感じます。自らの見識を持ち、自らの情報ソースを持  ち、きちんと裏付けの取材をした上で、きらりと光る独自の指摘ができる人、これが  私のジャーナリストのイメージです。彼は、まさに数少ないジャーナリストだと思い  ます。 ●現在、時々は客員として日経新聞のコラムを書いておられますが、同誌を退いて  現在は早稲田大学大学院の公共経営研究科教授をしておられます。この日の演題は  「民主党の使命」。興味津々でお話を聞かせていただきました。 ●まず、最近の国民の政治に対する感じ方を分析していましたが、その鋭い指摘に  「なるほどなるほど」とうなずきながら納得しました。 ●何かと「戦っている」ことの重要性。彼曰く、そのまんま現象にしても、昨年の  千葉7区の奇跡にしても、国民は、政治に対して「どれだけウソくさくないか」「ど  れだけ戦っているか」といった大きな関心を持って見ているとのご指摘でした。早稲  田大学のゼミで、学生に「話を聞きたい人」の希望を採ったら、ダントツの1位は  「鈴木宗男さん」だったとのこと。安倍首相の不人気の原因も「戦っていないので  は・・・?」ということ。「ウソくさい」ことを嫌うのが現在の国民。安倍さんが、  「国民の皆さん」と言った瞬間に国民との距離を作っているのではないか。国民に  とって、何でもよいから何かと「戦っている」と感じられることが重要な気がすると  述懐しておられました。とても深く鋭い指摘だと思いました。 ●以下は、印象に残った田勢さんの指摘の雑駁なメモです。久しぶりに有益な充実  した時間を過ごさせていただきました。心から感謝申し上げます。 ◆ 民主党への指摘  @ いずれ政権は来ると思うが、マスコミにしろ、国民にしろ、「野党を育てるこ   とに慣れていない」ことを認識すべきではないか。  A 民主党は、自民党との対抗軸と問われると下を向いてしまう印象。外交安全保   障はあまり変わらないと明言した上で、政策の優先順位が違うと明言した方がベター   ではないか。  B 党内事情が透けて見えすぎるのは問題である。   (例) 知事選への打診がすぐ洩れるなど。  C 知性が感じられないのも問題。    ・ 細川政権がもし続いていたらと思う。    ・ 自民党に代わりうる政党の必要性。    ・ 人との繋がりが外に伸びていかない。    ・ じっくりと構えた地道な努力。  D 前回の小選挙区の結果を深刻に反省すべきではないか。東京、埼玉、神奈川都   会で惨敗(5/71)したことは納税者のクーデター。都市部の高額納税者がこぞって小   泉・自民党に入れたことの意味を深刻に受け止めるべき。    ・ 自民党は勝ち方を知った。    ・ 横須賀の独特な雰囲気が小泉さんをそうさせたのか。    ・ 公明党との関係、いつまで続くわけではないが・・・。    ・ メール問題の後遺症もまだある。 【3】先週の主な活動 ■2月19日(月) 08:00 第737回マンデーレポート 09:30 民主党栃木県連・連合栃木との第17回定期協議 13:30 連合栃木執行委員会 ★講師として国政報告 ■2月20日(火) 11:00 臨時法務部門会議 12:00 民主党・新緑風会常任役員会 14:20 法務省レクチャー 15:00 参議院日本国憲法に関する調査特別委員会理事懇談会 ★開会冒頭、与党幹部の発言に抗議。退席。(前記【1】参照) 19:00 民主党法務部門と法曹記者クラブとの懇親会 ■2月21日(水) 08:00 民主党内閣・法務合同部門会議 ★いわゆるゲートキーパー法案についてヒアリング。 09:30 参議院民主党議員総会 10:00 参議院本会議 10:30 民主党憲法調査会委員「国民投票法案」についての勉強会 ★第2東京弁護士会の憲法委員会の皆さんと意見交換。 12:00 参議院民主党国対・理事合同会議 13:30 「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」の審議を求める緊急集会 ★先日アメリカの議会で証言したキン・ヨンスさんの話を聞きました。筆舌に尽く  しがたい過去を持ちながら、明るく毅然としている彼女の話に感服しました。 17:30 民主党常任役員会新年会・副議長就任激励会 ■2月22日(木) 08:00 民主党第6回はたらき方調査会 11:30 政権交代を実現する会・勉強会 ★講師:田勢康弘氏。田勢さんの鋭い視点には驚きました。(前記【2】参考) 14:00 民主党第7回はたらき方調査会 15:30 民主党第3回格差是正PT ★キャノンユニオン宇都宮支部長の大野さんの話を聞きました。宇都宮工場で働く  8000人のうち4000人が非正規社員。しかし、レンズ研磨や検査の高度な仕事も実際多  くの派遣(実は請負)社員が担っている実態、正社員化を会社に要求しても全く話に  応じない現状、さらに問題発覚後、同じフロアで働く正社員と非正規社員の私語が禁  止されたこと、腕章をしたそれぞれのグループのリーダーだけが、正規・非正規間の  話が許されていることなど、率直かつ生々しい現状が報告されました。政府が、進め  てきた労働政策が破綻していること、そしてその現状のもと、一人ひとりの労働者の  置かれている厳しい状況が率直に伝わってきました。 ■2月23日(金) 08:00 民主党公開会社法PT ★ 講師:上村達男早大教授 ■2月24日(土) 14:00 立正佼成会(栃木県)参議院選挙推薦委員会 ■2月25日(日) 14:00 第23回国技館5000人の第九コンサート 17:30 くどう正志君を励ます会(新年会)