国会通信 No.745

 【5月3日成立をなんとか阻止】

2007/5/1 (マンデーレポート745回の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】5月3日成立をなんとか阻止しました。  ※国民投票法案はイベントの「記念品」ではありません。 【2】発議者の答弁はまったく不充分。 【3】対案はA案、B案の二通り。 【4】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】国民投票法案はイベントの「記念品」ではないはず。 ●4月16日(月)に参議院の審議が開始した国民投票法案。   4月20日(金)の1日を除く連日審議が行なわれています。 ●国民投票法案は、言うまでもなく、主権者としての国民の投票手続きを  定める法案。まさに国民が主役であることを実質化するための国民主権を  実質化するための法案であるにもかかわらず、国民不在の審議でよいはず  がありません。 ●自公両党の国対は、安倍総理の求める5月3日までの国会通過を  実現しようとすさまじい圧力をかけてきました。絶対にこの馬鹿げた  日程だけは阻止してやる、そんな決意で虚虚実実の駆け引きを展開しました。  そして、4月27日の委員会後の理事懇で、5月3日を飛び越えて、  連休明けの月曜日である5月7日の地方公聴会と5月8日の参考人質疑の  正式決定にこぎつけ、ようやく5月3日までの採決阻止が確定しました。 ●国民投票法案は、憲法記念日というイベントの単なる記念品では、  絶対にありませんよね。 ●参議院の審議では、自民党の発議者である保岡さんや船田さんは、  自民党・公明党と民主党の政党間の協議は充分に行われた等の答弁を  再三繰り返します。しかし、政党間の協議がいくら行われたとしても、  それは国会の審議とは別物です。議事録に残り、公開の手続きが保障された  国会の審議こそ本筋です。政党間の協議だけでは密室談合と言われかねません。 ●衆議院で開いた地方公聴会は新潟と大阪の2箇所だけ。  参議院では、衆の議論の反省を踏まえて、全国11箇所の、衆議院比例の  全てのブロックで、各1箇所ずつの地方公聴会を実施するように、理事会の  席上で強く訴えました。  いちおう、衆で実施した新潟、大阪をのぞきますので、  北海道、東北、北関東、南関東、東京、東海、中国、四国、九州の  9ブロック9箇所で地方公聴会を開催するよう強く主張しました。 ●さらに、緻密な論点ごとの議論を行うべきであると言った考え方を主張し、  6つのテーマごとの参考人質疑を求めました。    6つのテーマとは   1 投票の対象    2 最低投票率などの承認成立の要件   3 メディア規制   4 投票の運動に対する規制   5 無効訴訟   6 両院のあり方  の 6つです。 ●さらに委員会所属の全議員による充実した審議も求めました。 ●全国9箇所の地方公聴会、6テーマによる参考人質疑、そして  委員会所属の全議員による質疑これらは、衆議院で果たせなかった  充実した審議の実現のための主張でしたが、同時に5月3日までの  採決阻止という当面の目標を実現するための主張でもありました。 ●このうち地方公聴会については、  4月24日に仙台、名古屋での地方公聴会が実施され、  連休あけの5月7日(月)には、札幌、博多で実施されることが  正式に決まりました。 ●参考人質疑については、  4月23日に「総論」、  4月27日に「メディア規制」について実施されました。  さらに連休あけの  5月8日には「投票運動規制」と「無効訴訟・両院関係」が  行われることが正式に決定しました。 【2】発議者の答弁はまったく不充分。 ●5月3日のジャンプが正式に決まってから、いままでの審議を中間的に  総括する意味での記者会見を行いました。まずは、私から、マスコミのみなさんの  関心が集中している民主党の対案についての考え方を説明しました。(後記【3】参照)  そして、そのあと前川清成(きよしげ)理事から、発議者の皆さんの極めて不充分な  答弁ぶりや法案の客観的な不備の指摘を行いました。 ●前川理事は新進気鋭の弁護士でもあり、法案を詳細にチエックしながら、  民主党の質問戦の法案面での司令官役をしてもらっています。とにかく  発議者の答弁にははかなり怪しいものが見受けられます。    たとえば  広報協議会(憲法改正案の広報についてきめる10名からなる委員会)のメンバーの  少数会派への割り振りについて、法文は「任意的」であるのにかかわらず、必ず配分  すると答弁している例、  メディアについて放送法3条の2(政治的中立)について、投票法案では  「(その)趣旨を配慮する」と明らかに書き分けているにもかかわらず、  内容はかえていないとする無理な強弁の例、  犯罪の構成要件について、その明快な解釈が説明できなかった例、  ほか、とにかくいい加減な答弁が目立ちます。このことについては、  前川理事を中心にして、厳しく与党発議者を追及していかなければなりません。  このことについては、後日、詳細に報告いたします。 ●とにかく、議員立法のある種、弱点が見えてきます。  双方の対立点に関わる部分は、国会でも突っ込んだ質問戦が行われますが、  その周辺は、意外に議論されず、逐条的な追求をしていくと、  発議者も後ろに控えている政府委員(=衆議院法制局の法務官僚)に  頼りがちになってしまいます。議員立法だからといって、官僚への丸投げ傾向  から完全に免れてはいないのだなと感じます。 【3】対案はA案、B案の二通り。 ●4月27日の記者会見では、民主党の対案について、参議院の現場責任者の  取り組みや今後の考え方について、許される限度で発表しました。 ●まず、対案の内容ですが、二つのタイプを考えました。  Aタイプは、今までの党内議論の範囲内として新たな党内手続きがいらないもの、  Bタイプは、過去の党内論議の範囲を多少越えて、新たな党内手続きが必要なもの。  この二つです。 ●Aタイプの主な内容は二つ。  その一つは、再発議要件に関するものです。憲法改正案についての国民投票が行われた  後の投票結果の尊重に関する国会への訓示規定。  もう一つは、憲法改正原案について、両院に置かれる憲法審査会と、合同審査会の  審議の仕方についての注意規定。    この二つについては、いづれも民主党の憲法調査会で、それなりの議論が行われており、  衆議院におけるわが党の議論とほとんど齟齬することもなく、新たな党内手続きは  必要ありません。 ●Bタイプは、上記2か条に加えて、投票が少なすぎた場合に何らかの措置をする  必要があるかないかを、法案施行までの間に検討すべきであるとの規定を、法案の附則に  付け加えるものです。 ●この法案の衆議院の通過前後に、国民の間で関心が深まったのが、最低投票率の  議論でした。地方公聴会でも、公述人は必ずこのことに触れ、また意見は真っ二つに  割れています。与党推薦の公述人は不要。野党推薦の公述人は何らかの措置をすべきだ  とする意見が多いようです。朝日新聞の世論調査では必要とする意見が80%を超えてい  るとのこと。このような国民の意見をうけた検討条項を付け加えるのが、上記のBタイ  プです。 ●対案を出すことまでは執行部の考え方は一致していますが、そのタイミングや  上記のA、Bのいづれを選択するかは、執行部の高度の政治的判断に委ねられています。  連休早々に方向性はでてくるものと思っています。 【4】先週の主な活動  ■4月23日(月) 11:00 憲法特別委員会 参考人質疑。3時間。     テーマ:国民投票法案についての総論的問題点。 ■4月24日(火) 10:00 法務委員会 戸籍法 趣旨説明。 13:00 憲法特 地方公聴会 ★憲法特は二班に分けられ、関谷委員長班は名古屋。  舛添筆頭班は仙台。私は仙台へ参加。長崎の事件の影響か  会場のホテル周辺は制服・私服合わせてかなりの警備陣。  しかし、駅周辺は皆無。すこしバランスを欠いた警備の感あり。 ■4月25日(水) 10:00 本会議 13:00 憲法特 一般質疑 この日は野党のみ。3時間25分。   ■4月26日(木) 10:00 法務委員会 戸籍法改正案 質疑採決。 13:00 憲法特 一般質疑 与党のみ。 3時間。 ■4月27日(金)  10:00 本会議 少年法について趣旨説明・質疑等。 12:30 憲法特 参考人質疑。     テーマ:メディア規制について。