国会通信 No.775

 【暫定税率廃止の本当の狙いは】

2008/1/28 (マンデーレポート775回の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】暫定税率廃止の本当の狙いは、癒着構造の打破。 【2】石森ひさつぐ総合選対結成。 【3】先週の国対委員長記者会見。 【4】先週および先々週の主な活動。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】暫定税率廃止の本当の狙いは、癒着構造の打破。 ●ガソリン税の暫定税率廃止に向けた戦いが国会冒頭から緊迫してきた。  与党は、「暫定」期間を、さらに3ヶ月延ばそうという姑息な禁じ手法案すら  出しそうな気配。これに対して、民主党は「物理的抵抗も辞さない」との強い姿勢を打  ち出すに及んで、いきなり戦いは沸騰点に達しそうな状況となった。  参議院民主党の国対委員長としても衆の国対と呼応しつつ、全力をあげなければならな  い。 ●ここで改めて、ガソリン税の暫定税率を廃止し、リッターあたり25円の値下げをすべ  きと考えるのか、その根拠を整理しておくべきであると考える。  というのも、この民主党の基本戦略には、与党からの意図的なネガティブ・  キャンペーンによって、さまざまな誤解も生じているからである。   たとえば私に寄せられたメールの中には  「・ガソリン税廃止による値下げキャンペーンは、馬鹿な国民を煽る最高の愚作。これ  以上ひどいポピュリズムは見たこともない!」等々の激烈な批判メールもあり、この政  策の真意を明らかにしておく必要を感じるからである。 ●ガソリンの値下げの恩典は、多くの自動車ユーザーにあるがそれだけにはとどまら  ない。流通コストを下げ、国民全体の可処分所得を増やし、停滞する地方経済を活性化  することに間違いなくつながる。 ●しかし、そのような目に見える効果以上に重要なのが、  ・特定財源によって硬直化した予算を、福祉や医療、教育などの新たな   政策課題に柔軟に対応できるようにすること。  ・道路財源をめぐる強烈な政官業の癒着構造を解体すること。  ・「道路」の意味を、原点に立って見直すこと。   などの重要なポイントである。 ●利権と癒着を打破し、国民の税金が、一部の業界のために偏って使われるのではなく  、国民生活に直結する政策課題に使われなければならない。  そのための改革の突破口を揮発油税の暫定税率廃止に求めているのである。 ●道路を作りに作って、救急搬送して、病院に行ってみたら担当の医師が不在  だった、、、そんな悲劇をこの国に起こしてはならない。  道路だけが予算の中で破格の特別待遇を受ける時代は終わった。  道路特定財源2.7兆円のうち国分の1.7兆円は一般財源とする、  のこりの地方分の1兆円は、地方の自主財源とする。道路に使うか、  道路以外の福祉・医療・教育に使うかは地方が決めればよい。  これが民主党の基本的な考え方である。 ●以下は、毎週私にも送られてくる経済評論家の山崎養世氏の山崎通信  1月24日号である。昭和28年の道路特定財源の出現以来の道路財源の  肥大化の状況がとても分かりやすく解説してある。さらに、現在の日本が  先進国の中でも、国民不在の超「道路大国」になってしまったかも触れてある。  出典を明らかにして引用させていただくことにした。ぜひご参考にして  頂きたい。なおアンダーラインは私がつけたものです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ____山__崎__通__信_______________2008.1.24_ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃道路について徹底的に議論せよ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 《戦後復興期の財政のあり方から今こそ脱却を》  2008年の通常国会が始まりました。大きな焦点になりそうなのが、ガソリン税を引き  下げるのか現状を維持するのか、という道路財源の暫定税率の問題で  す。  でも、本当の問題は、それにとどまらないはずです。なぜなら、終戦から7年後の1952  (昭和27)年に決められた道路建設の財源のあり方こそ、戦後の財  政と政治のシステムそのものです。まさに自民党のビジネスモデルであり、  戦後体制です。  これまで、小泉純一郎元総理は「自民党をぶっ壊す」と言い、安倍晋三前総  理は「戦後レジームを変える」と言いました。しかし、戦後体制の本丸である  はずの、道路のあり方は変わりませんでした。    日本が、本気で、戦後の復興期に作られた財政のあり方から脱却し、21世紀  の現実に合った政治と経済に転換しようとするならば、道路のあり方を変えな  くてはなりません。今の道路のあり方が作られた1952年には、国会で徹底的  な議論が行われました。56年後の今年の国会でも、時間をかけた徹底的な議  論をすべきです。もし、まともな議論もせずごまかしに終わったら、日本の  没落は止まらないでしょう。 《始まりは青年田中角栄が提案した議員立法》   戦前から1952年までは、日本の道路建設のあり方は、至ってシンプルかつ  常識的なものでした。予算といえば、一般財源しかなかったからです。  政府は、入ってくるすべての税金などの収入の中から、道路に配分すべき額  を、予算編成で割り振って支出しました。もろもろの支出とのバランスの中で、 道路  に出すべき額を決めていました。予算といえば一本であり、最初から使い道の決まった  税金はなかったのでした。    そして、道路は政府が作るものでした。国道も地方道も「天下の公道」でし  た。私道ではないのですから、無料でした。   ところが、戦後の日本では、多くの新しい道路が、一気に必要になりました。  敗戦で日本中の大きな都市は焼け野原になり、植民地もすべて失いました。  国土を復興し、経済を発展させなければ、国民は食べていけません。  先見の明のある人は、鉄道の次は自動車だ、米国のような自動車社会になれ  ば日本の経済は伸びる、と思いました。そのために、全国に舗装道路を作る  必要が出てきました。   しかし、壁に突き当たりました。1952年の道路整備費は約200億円しかありませんで  した。それでは全国に新しい道路を作るのには足りませんでした。    その時に、それまでの常識を覆す新しい提案をしたのが、青年議員田中角栄  でした。まず、ガソリンにかけていた税金の収入をすべて道路の整備に使う、  という議員立法を提案しました。これは国会の内外から大変な反発を招きま  した。あらかじめ税金の使い道を「特定」する「目的税」など、財政の原則に  反する、そんなことは政府の予算編成権を奪う、憲法違反だ、と学者を含め  た大論争に発展しました。   しかし、田中角栄議員はひるみませんでした。ほとんどの答弁を自分で行い  ました。道路がなければ日本は発展しない、日本人は腹いっぱい食べられる  ようにならない、その訴えが国会議員の多数を賛成に回らせたのでした。  しかし、ガソリン税を道路にすべてつぎ込むのは、あくまでも道路建設の財源  が足りないための「臨時措置法」でした。将来は、ガソリン税は、道路以外に  使えるようになるはずでした。 《借金を返せば名神・東名は無料になるはずだった》   1952年に、田中角栄議員はもう1つ常識外の提案をしました。自動車専用の  道路を作り、料金を徴収する。その料金収入を自動車道路の建設費用に充  てていく、というものでした。これも大反発を招きました。  天下の公道で料金を取るとは何事か、関所を設けた中世に逆戻りするのか、  という批判が殺到しました。しかし、これも財源が足りないゆえの「特別措置  法」として認められました。将来は、有料道路は無料の天下の公道に戻すは  ずでした。   さらに、日本にも本格的な高速道路が作られることになりました。この時も、  「特別措置」として、高速道路は借金で作り、借金を返すまでは通行料金を  取ることになりました。借金を返したら、無料になるはずでした。     1956(昭和31)年には、冷戦時代のアジアの同盟国として日本を発展させようという  、米国の強力な支援を得て、日本の名神・東名高速道路計画がスタートしました。この  年日本道路公団ができました。     米国は、ブルッキングス研究所を通して高速道路の建設技術を提供しました。  しかし、日本には名神・東名の建設に充てる財源がありませんでした。  そこで、米国は世界銀行を通じて3分の1の建設費を貸しました。     借金を返済するために、名神・東名では通行料金を取ることになりました。  あくまで、「特別措置」でした。借金を返せば、米国の高速道路のように名神・  東名は無料になるはずでした。   《30年間も続いた「暫定税率」をどうするか》   それから日本は変わりました。自動車社会が訪れ、名神・東名は太平洋ベルト地帯の  大動脈になりました。1968(昭和43)年には、ドイツを抜いて、日本は世界第2位の経  済大国になりました。   あれほど足りなかった道路財源も、田中角栄総理が誕生した1972(昭和47)年には年  間2兆円になっていました。その20年前に田中角栄議員がガソリン税を作ったころの実  に100倍です。   それほど道路財源が豊かになったのですから、「臨時措置」や「特別措置」をやめて  、原則に戻ったでしょうか。つまり、多くの欧米諸国のように、ガソリン税の収入を年  金や環境など道路以外に使うことや、高速道路や有料道路  を借金で作るのをやめて無料にしたでしょうか。答えはノーでした。   それどころか、ガソリン税などの税金をさらに引き上げ、そのすべてを道路  の建設に回すことが始まりました。臨時措置の上の「暫定税率」です。  この暫定措置が30年も続いてきて、今年の国会で焦点になっているのです。   《利益を分け合う鉄の三角形の王様が道路》   道路のやり方が、財政のあらゆるところに広がりました。行き先の決まった  特定財源や特別会計があふれました。予算編成で、時の政府が優先順位を  つけることが難しい奇妙な財政の仕組みができました。   税金の行き先をあらかじめ縛るのは憲法違反だ、そんな正論を角栄さんが  論破してから、誰も不思議には思わなくなりました。臨時措置や特別措置が  いつまでも続くことが当たり前になりました。  そして、特定の予算の配り方を通じて利益を分け合う政官業の鉄の三角形と言われるも  のができました。その中でも、王様は道路でした。   いまや、日本の道路建設への支出は、一般道路と高速道路の合計で年間  8兆円余り、11兆円の消費税収に迫る巨額です。ドイツ、英国、フランス、  イタリア4カ国の道路予算の合計です。日本の道路総延長はドイツの5倍、  国土面積当たりの道路はOECD(経済協力開発機構)諸国でトップです。  金額と量では世界有数の道路大国です。     それでいて、道路計画がなかなか完成しないのが日本です。地域の住民は  大変な不便を耐え忍んでいます。高速道路は作りだして50年以上たつのに、  政府が昨年末に発表した中期計画では、まだこれから約4,600キロを作らな  くてはネットワークが完成しません。なんという遅さでしょう。   1969年にできた東名高速道路は、工期わずか6年で完成しました。しかも、  総工費はわずか3,425億円でした。日本で最も人口が多く地価が高い東京  名古屋間が、こんなに早く安くできたのです。予算が足りず世界銀行の監視  があった時でした。 《安く早く道路を作った地域が報われる仕組みに》   今は、道路は権力の道具です。道路の目的は、早く安く作ることから、出来るだけ完  成を長引かせ出来るだけ予算を落とすことに変わりました。  道路を早く安く作った地域が報われる仕組みに変えなければ、予算のムダ遣  いはなくなりません。   巨額の財政赤字を抱える今の日本に、道路の「臨時措置」や「特別措置」の  ムダ遣いを続ける余裕はないはずです。しかも、旧道路公団の借金のように、  早く処理しないと破裂するものまで残っているのです。年金、医療、教育、  子育て、国防、環境、食料やエネルギーの確保…。  予算が必要な分野はいっぱいあります。     道路に戦後復興を懸けたた56年前の田中角栄議員の情熱に匹敵する論戦を、  今度の国会で見たいものです。         http://www.yamazaki-online.jp/       E-mail: info@yamazaki-online.jp ○出所の明記をする限り、転送・転載は自由です(ご連絡頂ければ幸いです) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】石森ひさつぐ総合選対結成。 ●26日宇都宮市内で次期衆議院選挙 栃木1区で民主党公認で立候補する  石森ひさつぐさんの総合選対の結成式が行われた。席上総合選対の  委員長に私が選任された。 ●さらに石森さんは、政治評論家の森田実さんの甥にあたる。森田さんも  結成式に駆けつけてくれて感謝の言葉を述べていただいた。森田さんは、  今後結成される予定の石森後援会の総連合会長にもご就任いただける  予定である。 ●石森さんは、昨年9月まで済生会宇都宮病院の脳神経外科の医長を  つとめた。医療崩壊の危機感から民主党の公募に応募したのである。  かつては慶応大学のラグビー部のフロントとして全国優勝も成し遂げた  スポーツマンでもある。 ●栃木1区は、小選挙区になって以来、民主党として、4回の小選挙区選挙を  戦ってきた。その歴史は、以下のとおり2勝2敗である。  5回目の戦いを挑むのが石森さん。「戦う脳外科医」が彼のキャッチフレーズ。  必勝の支援体制を組むつもりである。    96年簗瀬(落選)、00年水島(当選)、03年(比例復活当選)  05年水島(落選)。 【3】国対委員長の記者会見。(民主hpから転載) ●2008/01/23  予算審議には時間をかけて厳しい議論を挑んでいく 簗瀬参院国対委員長  簗瀬進参議院国会対策委員長は23日午後、国会内で定例の会見を行い、補正予算案な  らびに本予算案審議に対する取り組みや、今国会における民主党提案の議員立法の取り  扱いに関して記者団に考えを語った。   はじめに、衆議院予算委員会で補正予算審議に関する日程調整ができていないことを  受けて、「重要な補正予算であるにも拘らず、特に重要な経産大臣がいない状況で予算  審議に入ることはできない」と与党の対応を批判するとともに、参議院の審議日程の協  議も全く進めることができない状況であることを語った。   続いて簗瀬委員長は、参議院の審議時間が慣例として衆議院の約7割程度である状況  について触れ、「そのような慣例は今国会においては全く参考にならない。様々な問題  点が昨日今日の本会議でも明らかになり、政府の対応を予算という形で議論していかな  ければならない」と、時間をかけて厳しい議論を与党に挑んでいく構えを示した。   また、「先の臨時国会で議論が尽くされていない宿題がたくさんある。年金の集中審  議も残っている」と述べると同時に、「福田政権発足から株価が3800円も安くなっ  ている。まさに市場は福田売りであり、福田内閣の経済無策に対する失望売りである」  と厳しい指摘を行い、これらの点も予算委員会や集中審議も視野に入れながら徹底的に  追及していく考えを表した。   さらに、同日の参議院本会議で山本孝史前参議院議員の追悼演説が行なわれたことに  ついて、「山本さんの最後の仕事が在外被爆者の議員立法であった。議員立法こそ本当  に意味での国会議員の仕事であると思う。その意味で言えば山本さんのやってきたこと  は大変素晴らしいものだと思っている」と述べた。     最後に簗瀬委員長は、今国会での民主党提案の議員立法の取り扱いについて、「臨時  国会同様、通常国会も基本的なスタンスは変わらない。『立法府ルネッサンス』として  、新しい時代を民主党の参議院が切り拓いていかなければならない」との心構えを示し  た。   加えて、従来は法律作成を主導していたのは官僚であった実態に対して、参議院民主  党が第一党になった現在、「根本からの挑戦をしていく。国民の代表である国会議員が  国民のための法律を作り上げていく」と簗瀬委員長は民主党の姿勢を表明し、今国会も  先の臨時国会に負けず劣らず議員立法を提出していく意気込みを語った。   ● 2008/01/25  国会は国民に分かりやすくなければならない 簗瀬参院国対委員長が会見で    簗瀬進参議院国会対策委員長は、25日午後の記者会見で、「自戒をこめて申し上げる  が、国会、政治は国民に分かりやすい親切な取り組みが必要。狡知すぎると国民の理解  には届かなくなる」として、税制関連法案を一括して審議しようとしたり、道路特定財  源の暫定税率の部分を3カ月延長する与党の議員立法提出の動きがあることを批判した  。   その上で、租税特別措置法について、全部を一緒にせず、「減税が本当に役に立って  いるのか、必要なものなのか一つひとつ吟味しなければならない」と、透明化を図る考  えを示した。さらに、「租税特別措置法の中に、税金の無駄遣い、埋蔵金があるのでは  」と現行制度を批判した。   【4】先週および先々週の主な活動。 ■1月21日(月) 08:00 第774回マンデーレポート 11:00 補正予算に関する打合せ 16:00 民主党参議院国対役員打合せ 16:15 国会関係役員打合せ 19:00 民主党参議院国対関係者懇談会 ■1月22日(火) 09:10 民主党参議院国対役員会 09:30 民主党参議院議員総会 10:00 参議院本会議 ★輿石会長 代表質問。明快。迫力満点。 11:30 参議院国家基本政策委員会 12:00 会派常任役員会 13:20 総務省レク 14:00 NHK20年度予算レク 14:30 文科省レク 14:45 内閣官房地域活性化事務局レク 15:00 財務省レク 17:00 国対報告会 17:30 民主党役員会 ■1月23日(水) 09:10 民主党参議院国対役員会 09:30 民主党参議院議員総会 10:00 参議院本会議 ★質問戦の二日目。工藤副会長、大河原さん。登壇。 工藤副会長鋭い舌鋒。「恥知らずの自民党」の発言にも 自民党席から反発の圧力少なし。意外の感あり。野党(^^)慣れか。 12:00 民主党参議院国対・筆頭理事合同会議 18:00 会派懇親会 ■1月24日(木) 07:30 浄光会「第19回新年総会」 11:30 民主党参議院国対役員会 12:00 民主党国対・委員長・会長・NC大臣・副大臣会議 ■1月25日(金) 08:00 公務労働政策議員懇談会役員会 14:00 民主党参議院国対委員長定例記者会見 18:30 栃木県金属産業労使会議2008年新春賀詞交歓会 18:30 (社福)明照協会「地域交流新年会並びに理事長誕生パーティー」 ■1月26日(土) 11:00 石森ひさつぐ総合選対結成大会 ★上記【2】参照。 16:00 連合栃木芳賀地協新事務所開所式 18:00 連合栃木芳賀地協2008年度新春のつどい 19:00 やなせ進後援会総連合会・飛翔会合同新年会 ■1月27日(日) 12:00 立正佼成会宇都宮教会城西支部新春のつどい 16:00 宇都宮市精肉商組合平成19年度通常総会・新年宴会 17:30 松井正一新春のつどい