国会通信 No.790
【後期高齢者医療制度の廃止法案提出】
2008/5/26 (マンデーレポート790回の要旨)
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【1】後期高齢者医療制度の廃止法案提出
【2】廃止すべき8つのポイント
【3】先週の国対委員長記者会見 (民主党hpから加筆)
【4】先週の主な活動。 (おってアップします。)
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【1】 差別的な保険制度=後期高齢者医療制度の廃止を。
●75歳以上のお年寄りを「後期」高齢者と位置づけた上で、差別的な医療を
強制する、こんな高齢者排除の後期高齢者は廃止に追い込むしかない。
そんな決意にたって、野党共同提案の「廃止法案」を、先週金曜日に参議院に
提出した。早ければ、27日、遅くとも29日の委員会審議スタート。そして
6月第1週の委員会採決を目指したいと考えている。
●ところで、この法案を2年前に強行採決させたのは、ほかならぬ小泉元総理である。
●小泉改革の本質とは、何のことはない、社会保障関係の予算削減である。
言うならば、彼の改革の本質は、市場原理主義の貫徹、そしてそれと表裏一体となった
弱者切捨て策でしかないのである。
●しかも、それは彼の深部から出てくる哲学とは思えない。単に、大蔵省主計局の指し
示す方向に無批判に従っているだけとしか思えないのである。
●小泉氏は、自民党若手の時代から名うての大蔵族といわれた。そんな彼は、大蔵省
が敵視する郵政を根こそぎ民営化し、医療亡国論を仕掛けた大蔵省主計局の指示に従っ
て毎年4000億円の社会保障予算の切込みを強行したのである。
●そんな彼は、先日東京で、他人事のように「最近の自民党は評判が悪いですねー」
と演説した。
さすが小泉氏である。
この辺の厚顔無恥は誰にもまねができないであろう。
自民党の支持率低下の最大の原因を作ったのは自分であることを小泉氏が
知らないわけがない。それを十分に知った上で、逆を言っているのである。
●支持率低下の最大の原因が自分にあることを十分に認識した上で、その逆の
居直り演説を平然とやりきれる。この辺が小泉氏の最大の特徴点である。
居直りと、すり替えが小泉氏の得意技なのである。
●小泉改革の化けの皮をはがすことこそ、後期高齢者医療制度の廃止法案の
最大のポイントであると思う。
●法案の内容については、75歳以上を線引きし、別にする後期高齢者医療制度を来年
4月1日をもって廃止し、年金からの天引きや扶養家族だった被保険者からの保険料徴
収は、遅くとも今年の10月1日までに廃止することが、主な内容である。
【2】 後期高齢者 廃止ししなければならない8つのポイント
● 廃止にすべき主な理由をまとめると以下の通りです。
1 高齢者を年齢で差別
75歳以上の高齢者を「後期」高齢者と勝手に名づけ分類する感覚が、まず許せない。あ
たかも「死亡」を終着点として、「前期」と「後期」に分類しているようで、
命名者の「生命」に対する不遜な気持ちが明らかである。厚生労働省の本音が
見えてくるようだ。
さらに、このように年齢で区切った医療制度は世界初でもある。
75歳以上の高齢者と74歳以下の一般国民とを、医療サービスで区分けするとは、
まさに明らかな年齢差別である。
2 消えた年金、それでも天引き。
年金は消えたまま、でも保険料はしっかり天引き、こんな理不尽なアンバランスは、許
せない。
75歳以上で年間18万円以上の年金受給者の方が、4月15日より年金支給額から保険料を
天引き(=特別徴収)された。平均月6000円の天引きとなる。
消えた年金の解決は一向に進まない公約違反の状況で、年金からの保険料天引きだけが
強行されるのは、事実上の年金の引き下げではないか。
3 2年前の強行採決を忘れてはならない。
後期高齢者医療制度創設や70歳から74歳の自己負担増は2006年5月に小泉政権と、自公
両党が強行採決して成立させた制度。昨今、強行採決の張本人たちが
必死になって、見なおその動きをしているのは、まったく笑ってしまう。「見直し」す
るなら、国民に贖罪しろと言いたい。
4 その後の「凍結」は、選挙対策の「ごまかしパフォーマンス」。
昨年後半になって政府・与党は、75歳以上の被扶養者(200万人)に対する保険料徴
収を半年間凍結。さらに、70歳から74歳の高齢者の自己負担増は、1年間の凍結を決定
した。しかし、あくまで「凍結」。1年間たったら、予定通り実施される。姑息な
ごまかしにだまされてはならない。
5、「包括払い制度」は手抜き診療を助長する。
75歳以上の高齢者には「包括払い」(慢性疾患を抱える患者の診療計画を定期的に作成
する場合の報酬「後期高齢者診察料」=月六千円)が新設される。いくら検査や処置を
しても医療機関への支払いは定額になることから、手抜き診療が行われる
公算が強い。
6、「終末期医療」は、倫理的にきわめて問題
患者の終末期医療の医療方針について、患者や家族と話し合って文書化すれば「終末期
相談支援料」として診療報酬2000円が認められる。先が見えた人には
それなりの処置だけでよいのかと言いたい。高齢者の尊厳が無視されている。
7、低所得者の「保険証」取り上げも、残酷な制度。
年間18万円下の年金受給者は、保険料が年金から天引きされない代わりに、
1年以上滞納すれば、医療費が全額自己負担になる「資格証明書」が発行される。「貧
しい高齢者は、医療にかかれません」と言わんばかりだ。
8 「かかりつけ医師」制度は、露骨な医療費抑制策。
新たに導入された「かかりつけ医師」制度(=患者1人につき、かかりつけ医師1人が
診察し、一つの医療機関が厚労省から月額6000円の診療報酬を受け取る制度)は、
多くの疾病を抱える高齢者に対し、専門医がきめ細かい医療を提供している現状を完全
に無視している。一人の「かかりつけ医」が一元管理するのは基本的に不可能。まさに
、医療費の抑制だけを目的にしていることが露骨に現れている。
【3】先週の国対委員長記者会見 (民主党hpから加筆)
(民主党hpをベースに、簗瀬が加筆しました。)
■2008/05/21
議員立法6法案、参院で可決し衆院に送る 簗瀬参院国対委員長が会見で
簗瀬進参議院国会対策委員長は、21日午後の定例記者会見で、参議院に提出している
6つの議員立法に関して、内閣提出法案と同時着手、同時採決の原則で与党と合意し、
会期内に可決したうえで、衆議院に送付する見通しとなったことを明らかにした。
《議員立法6件 成立に向けて与党と合意》
6つの法案は、取調べの録画・録音による可視化法案、租税特別措置透明化法案、義
務教育の学習権を守る法案(財政再建団体支援法案)、教科書バリアフリー関連法案、
後期高齢者医療制度廃止法案、土壌汚染防止法案。
また、後期高齢者医療制度廃止法案について、23日午後に野党4党で提出、27日
に厚生労働委員会で趣旨説明、審議入りとなる見込みであるとした。
《自衛隊員の国会乱入事件についての議運の対応》
さらに、8日国会内に乱入し自殺を図った自衛隊員の問題に関して、参議院議院運営
委員会で、防衛省の関係者を呼んで質疑し、事件の背景などを追及することになったこ
とも明らかにした。
《関東地方整備局の視察には何の問題もない》
続いて、菅直人代表代行はじめ民主党国会議員が15日に行った「関東地方整備局」
の視察について、自民党幹部が「乱入した」とコメントしている点について、「事実と
は違う」として厳重に抗議する考えを示した。
これは党の道路財源・暫定税率問題対策本部がタクシーの利用状況について説明を受
けるために、事前に国土交通省の国会連絡室を通じてアポもとり、タクシー券などの資
料提出は現場で行うとの文書回答を得て視察したもの。
ところが、関東道路整備局が資料提出を拒むなど不誠実な対応をとったため混乱した
もので、簗瀬国対委員長は、責任は国土交通省にあるとした。
■ 2008/05/23
後期高齢者医療制度廃止法案 6月3日頃の可決に期待 簗瀬参院国対委員長
簗瀬進参議院国会対策委員長は23日午後、国会内で定例会見し、同日提出される後期
高齢者医療制度の廃止法、同日参議院本会議で可決に至った「土壌汚染対策法の一部を
改正する法律案(土壌汚染防止法案)」、「租税特別措置の整理及び合理化を推進する
ための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案(租特透明化法案)」等につい
て語った。
《23日午後 廃止法案を提出》
会見の冒頭、後期高齢者医療制度の廃止法案を同日午後4時に参議院に提出すると改
めて発表した簗瀬委員長は、今後の日程について、「順調にいけば、来週27日に厚生
労働委員会において趣旨説明が行われ、6月3日ごろには同委員会で上がってくるので
はないかと期待している」と指摘。民主党としては国民の関心が高いという観点で公聴
会や参考人質疑等を国対委員長会談においても与党に求めてきたことを明らかにした。
「従来の国会審議の慣例からすれば、議員立法について参考人・公聴会が認められた例
はあまりないが」と前置きしつつも、その実現を引き続き与党に求めて行く考えを表明
した。
《土壌汚染防止法案 租税透明化法案 が委員会で可決》
続けて、土壌汚染防止法案、租特透明化法案が同日の参議院本会議において可決した
ことについてふれ、「131対99、132対98と、反対が100を切り、かなり差
がついた形で私どもの議員立法が参議院を通過したことは大変うれしい限りだ」と語っ
た。両法案ともに民主党としては大変力を入れてきた法案であるとも表明。
《両法案の重要なポイントは》
土壌汚染防止法案に関しては、築地市場の移転先候補地でベンゼンが環境基準の4万
倍のものが出ている状況だとして、「この法案がひとつの大きな注意喚起になればと期
待している」と語った。また、租特透明化法案は、国民のための財政が国民の目に見え
ないところでムダ遣いされてきた現状を正していかなければならないと表明し、「国民
のための透明な財政制度を根本から確立する重要な法律である。今後ともわが党の基本
的な財政政策のベースになるもの」と述べた。
同時に、この重要法案が共産、社民、国民新の各党のバックアップを受けて衆議院に
送付できたことは「非常によかった」と語るとともに、与党に対しては衆議院において
「姑息な『たなざらし』戦術をせずに、しっかりと審議のテーブルにつくように」と釘
を刺した。
《秋山、久間 両氏の証人喚問を求める》
さらに、参議院外交防衛委員会で行われた日本ミライズ社の宮ア前社長に対する証人
喚問において、与党議員が出席せず、審議拒否した問題に言及した簗瀬委員長は、「疑
惑の解明に後ろ向きである姿勢が明らかになった」と指弾。防衛省絡みの問題の解明に
向けては今後、秋山氏、久間元防衛大臣の証人喚問を求めていく必要性が高まったとし
た。
【4】先週の主な活動。
(東京事務所からのテキスト送付が遅れておりますので、
おってアップさせていただきます。)