国会通信 No.796

 【サミットへの私の視点】

2008/7/7 (マンデーレポート796回の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】洞爺湖サミットへの私の視点。 【2】サミットの根本の課題は、市場原理主義をどう乗り越え    ていくかではないか。 【3】先週の主な活動。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】 洞爺湖サミットへの私の視点。 ●いよいよ 今日から(7日)から 洞爺湖サミットが始まる。  いまや、世界全体が複合的な危機を抱えている。原油・食糧の急激かつ  歯止めなしの高騰。それに伴う消費者物価の高騰が、庶民を圧迫し、  地域経済のみならず国家経済をも崩壊させかねない状況になっている。 ●3つのF、すなわちフィナンシアル(資本)、フュアル(燃料)、  フード(食糧)、が連結した今現在の地球の危機。いま、現在、  そこに存在し、われわれを襲っているこれらの複合的な危機に対して、  サミットはどう答えてくれようとしているのか。世界の首脳が集まって、  これら現在の危機に対してどんな解決方法の示唆をしてくれるのだろうか。 ●私の最大の関心事項はそこにある。しかし、どうも、始まる前から、  どうも期待はずれに終わりそうだと予感している。すでに終わった後の  マスコミに、「不毛の政治ショー」風の見出しが躍りそうな予感がする。 ●その予感の第1の理由は、主要な登場人物のおかれた国内政治における支持率の低さ  にある。まず、福田総理。彼は、すでに公明党の前代表から、サミット後の総辞職を示  唆する、きわどいコメントが流れている。ブッシュ大統領。歴代で、史上最低の支持率  を記録しそう。主役級の二人の共通点は、その足元のもろさである。その他、  フランスのサルコジ大統領にしても、イギリスのブラウン首相にしても国内の支持率は  低迷。そんな状況もある。任期間際のアメリカ大統領と、サミット花道論が絶えな議長  国、その他足元不如意の面々が、どれほど政治的に重大な決断ができると言えるのだろうか。 ●しかし、そんなことよりも、「不毛」に終わりそうな根本の理由は、サミットに集ま  る首脳たちの間で、現在の世界の危機を、破滅に至る深刻な危機とする共通の認識が欠  落していることにあると私は考える。 ●上記の3つのFに象徴される、冷戦後の世界を襲っている複合的な危機。  その本質は何かと言えば、冷戦後の世界システムがはらんでいる、究極のシステム  リスクであるということに尽きる。このような認識に立った上で、その原因を総合的に  、根本から究明する。そして、その反省に立ったうえで、新たなシステムを考えていく  。こんな創造的な態度が見られないから、サミットは「不毛な政治ショー」に  終わってしまうのではないかと危惧している。それが私の洞爺湖サミットへの視点である。 【2】 サミットの根本の課題は、市場原理主義をどう乗り越えていくかではないか。 ●環境問題も、原油・食糧の高騰も、開発途上国に突如として吹き荒れる通貨危機も  、実は地下水脈はみな同じではないか。冷戦構造によって、地下に封じ込められていた  市場原理主義という巨大な化け物が、その崩壊とともに地上に姿を現し、  今世界全体を食い物にしている。市場原理主義こそリヴァイアサンである。私は  そう思う。 ●今の原油・食糧の高騰が、実需に基づいたものであるとはだれも考えない。  株式市場という行き場を失った世界中のマネーが、オイルに小麦にとうもろこしにと  向かっている。 ●日米欧のカネが中東、ロシア、などの資源大国に向かい、富は極端に偏在化し、石油  業界とヘッジファンドは巨額の富を享受する。その富の出発点は、庶民という  名の微細な消費者でしかない。コンピューターが生み出した経済は、世界中の  微細な消費者から富を、超速で吸収している。   ●環境問題の本質も、化石燃料中心の経済を代えなければならないとする点では  市場原理主義への根本的な反省の視点を強要する。しかし、市場原理主義の強烈な流れ  は現実のものである。座視すれば、あっという間に「負け組み」になるとの  脅しを目の前にすれば、環境の観点も急激に後退せざるを得ない。   ●途上国の経済発展の大前提には、化石燃料中心の産業形態が厳然として存在する。  だから、原油への投機志向は低下することはありえない。市場の自由を前提にすれば、  経済発展の可能性を強制的に奪うことは当然できない。その過程で、富の  偏在化は頂点に達し、テロ発生の原因はますます増大し、庶民生活はますます抑圧  される。 ●世界の首脳は、がんじがらめになって世界を破滅に追い込みつつある、自由と言う  名の暴力にどう対処していくか。そんな深刻な観点で議論を始める時期に立たされてい  る。それが私のサミットへの個人的な視点である。しかし、どうも、そこまでの  深刻さは伝わってこない。数値目標の重要性を否定する気持ちはさらさらないが、  そんな区々たる政治的な世界に拘泥し、本当の議論ができずに終わっていくと  したら、きわめて残念である。リーダーたちのパフォーマンスのために巨額な予算が  浪費されるようなサミットはごめんである。 【3】先週の主な活動 ■6月30日(月) 08:00 第795回マンデーレポート ■7月1日(火) 18:00 平成20年度弁理士の日及び研修所設立     30周年記念祝賀会 来賓挨拶 ■7月2日(水) 17:00 「車と社会を考える政策フォーラム」 第10回総会 ■7月6日(日) 09:00 やなせ柔道会 平成20年度河内地区大会 13:00 故簗瀬智美様 35日 49日法要