国会通信 No.823
【初の党首討論の感想】
2009/6/1 (マンデーレポート823回の要旨)
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【1】初の党首討論(鳩山 vs 麻生)の感想。
【2】タテ社会と官僚政治、ヨコ社会と市民が主役の政治。
【3】先週の定例記者会見から。
【4】先週の本会議案件
【5】先週の主な活動
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【1】 初の党首討論(鳩山 vs 麻生)の感想
●5月27日(水)午後3時、参議院第一委員会室において、大石正光国家基本
政策委員長(衆参で毎回主催を交代するが、今回は参議院側が担当)が議長を
務める中、麻生総理と民主党鳩山新代表の初の党首討論が行われました。
●私も党首討論を所管する国家基本政策委員会のメンバーの一人。委員会での
私の座席は、ちょうど鳩山代表のすぐ左後ろ。そんな位置関係から、背後から
代表を支えるようにして、時には大声で、時にはささやくように野次を出しながら、代
表の討論を応援しました。
●さらに、鳩山代表に対峙する麻生総理も、当然私の目の前。総理の細かな表情や
身振り手振りも自然と目に入ってきます。なにしろ、政権交代の実現可能性に
ついての国民の認識も高まっているなか、二人とも相当のプレッシャーがかかって
いるのはよく分かります。座った麻生総理が右側に置いた参考資料、それをめくる
総理の手がかすかに震えているのが見えました。現職総理と、総理候補の一騎打ち。テ
レビの前の国民による品定めが、これから行われようとしているのです。緊張しないわ
けがありませんよね。
●今まで、党首討論が行われた回数は40回程度のようですが、そのうち20回程度は
鳩山さんが登場しているとの話。党首討論のエントリーでは鳩山さんが最多出演と
いうことになります。そんな話を、鳩山さんの左サイドに座った、平野博文衆議院が
ご披露していました。平野さんも、さりげなく鳩山さんを激励しようとしている、
そんな思いが私にも伝わってきました。第一委員会室の傍聴席も衆参の多数の議員が
詰め掛け、座りきれないどころか、会場に入るのを断念して一階下の参議院国対
控え室でのテレビでの応援に切り替えた議員も多かったようです。
●討論の結果については、ひいきの引き倒しと言われるかもしれませんが、
鳩山さんの方に軍配が上がったのではないでしょうか。自らが政権を取った後に
作ろうとしている社会の姿を、自分自身の言葉で賢明に語ろうとしました。
「友愛社会」「絆の回復」「タテ社会ではなくヨコ社会」など、中傷的と批判される
ことを恐れず、自分の理念をしっかり語ろうとした姿勢は立派だったと思います。
●残念だったのは、この鳩山さんの問いかけに対して、麻生さんは再三小沢前代表
の問題を繰り返して、逃げの姿勢に終始したことです。結果として、理念を述べ合
い、そこから次の総選挙の対立軸を明確にしようとした鳩山さんの狙いははぐらか
されることになりました。
●しかし、それでも良かったと思います。結果として、麻生さんの逃げの姿勢が、
国民の目に明らかになったのではないでしょうか。
●ちなみに、友愛社会の意味は、市場原理主義に対する深い危惧の念をもちつつ、
政治の使命は、行き過ぎた経済的自由の追求をしっかりと調整していくことにある、
といった意味であることは前回述べたとおりです。
【2】タテ社会と官僚政治、ヨコ社会と市民が主役の政治。
●また鳩山さんがタテ社会からヨコ社会といい、NPOの社会的機能を重視する
考え方には、重要な意味があります。
●民主党は、癒着の構造や税金の無駄遣いと徹底して戦ってきました。また、
これからも官尊民卑の官僚主権国家と戦い、ほんとうの国民主権国家の実現に
全力を尽くしていく決意です。そして、あわせて、このようなこの国に長く
続いてきた、一種の風土的な欠陥が、この国のどこから由来するものなのかと
いうことも、実はしっかりと考察してきました。そのことの結論が、タテ社会と
ヨコ社会という党首討論で語られたことなのです。
●この国の今までの税金の使い方を、大づかみに言ってしまうと、国が民から
税金を吸い上げ、これを予算と補助金という姿で、下におろしていくといった、タテ
の流れが原則でした。国民から吸い上げた税金を、あたかも権力側がみずからの施し
(ほどこし)のようにして、下におろしていく。このような「たて型」の社会構造の
中に、実は、税金の無駄遣いや癒着がおこりやすい原因が秘められていると
考えます。
●国家が誕生し、予算が必要とされ、国家経営の原資が国民の税金となる、
膨大な収税事務と税金の支出事務を考えれば、政治の基本構造もタテ型にならざるを
得ませんから、そのすべてが悪いと言っているわけではありません。ただ、議会制
民主主義の根が浅いままで、この縦型の政治が続いていくと、気をつけないと癒着と
国民軽視の病理が深く深刻化していくことも忘れてはなりません。
●この問題を最もよく観察できるのが市民活動の分野です。この国には、なかなか
本来的なすなわち「お上」依存ではないボランティアや市民団体が育っては
こなかった。官製ボランティアではなく、市民の自発的な活動が百花繚乱のように
盛り上がる国になってほしい。そんな願いを込めて制定されたのがNPO法です。
●NPO法が誕生し、依然とは雰囲気はずいぶん変わってきたものの、肝心の
税制面での制度は不備のまま。したがって依然として自前の活動経費が集めづらい
状況が続いています。そして、いつしか「お上」が補助金の交付団体に認めてくれる
のを待望するようになってしまったら、またタテ型社会に逆戻りしてしまいます。
●鳩山さんが、党首討論で語ったタテとヨコ、そしてNPOのことの意味は、
私流に理解すると、以下の様になります。すなわち、「お上」が配る補助金に
依存するようなタテ型の税金還流システムではなく、ヨコ型、すなわち資金カンパ
したい市民が、自分で資金拠出するNPOを決定し、それに対して税金の控除を認める
システムにしていく。これがヨコ型の税金還流システムであり、この考え方を社会全般
に押し広めていくことがヨコ型社会ということだと、私は理解します。
●縦型だと、自分の税金の行く先は、自分が決めるのではなく「お上」が決めます。
しかしヨコ型だと、税金の行方は、自分が把握できるのです。
●党首討論の短い時間、騒然とした雰囲気、麻生さんのはぐらかし、こんな
きわめて悪い環境でしたので、鳩山代表の思いはなかなか伝わりづらかったと
思います。しかし、そんな悪条件の中で、鳩山さんは、自分の言葉で、必死で
国民に語りかけようとしました。彼の真情の一端は国民の皆様に届いたのでは
ないかと信じています。
【3】先週の定例記者会見から
■2009/05/27
「明日の予算委員会を見極めてから採決日程を判断」
簗瀬進参議院国会対策委員長は27日午後の定例記者会見で、参議院予算委員会での
09年度補正予算案の審議について「いい議論がされている」と語り、明日28日午前に
総理出席のもとで集中質疑が行われることを報告した。
予算委員会集中質疑のテーマについては「北朝鮮の核実験・インフルエンザ対策と
危機管理」と説明。簗瀬国対委員長は「危機管理」にはいろいろな意味があると
して、先の国対委員長会談でも与党側から一刻も早い採決を要請されたが、
明日の審議状況と答弁内容を見極めないと判断できないとの考えには変わらないと
した。
また、明日は午後も総理入りで消費者問題特別委員会が開かれ採決される予定で
あることを報告、本日の本会議も含め、参議院民主党が存在感を発揮できていると
所感を述べた。
■2009/05/29
「麻生政権の存在自体が国家予算のムダづかい」
簗瀬進参院国会対策委員長は29日午後、国会内で定例会見を行い、本日の本会議で
09年度補正予算案が否決され、両院協議会が開かれることになったと報告した。
〔緊急性のないパラマキ補正予算〕
簗瀬国対委員長は、補正予算案の審議時間のほぼ半分がテレビで中継されると
ともに、濃密な議論ができたと所感を述べた上で、「補正予算としての緊急性が
全くないにもかかわらず、非常に欺瞞的で、緊急性を偽装したようなバラマキが
かなり浮き彫りにされた」と語った。
〔国会運営は真摯に粛々と〕
また、国会会期の延長に関して、「民主党としては反対だが、抗議の意思を
明らかにするための国会対応はしない」と語り、欠陥だらけの補正予算案が
提出されたため、他の委員会での審議ができなくなった事情もあり、重要広範議案で
ある年金法案と海賊対処法案がまだ残されていることから、来週から審議に入るのは
構わないとした。
そのうえで、たとえ大幅に会期を延長したとしても、「やることをやって淡々と
採決ができるようになり、案件が全部片付いたら解散するしかなくなる」として、
早期解散を迫る考えに変わりはないとした。
〔麻生首相の思いつき改革〕
また、麻生首相が提案していた厚労省改革について記者団に問われ、「総選挙の
新たな争点づくりだとしたら、自民党の政治センス、現状認識、問題解決能力、
どれをとっても完全に不合格だ」と指弾し、厚生省と労働省の合併には膨大な
エネルギーと費用をかけたにもかかわらず、しっかりした検証もせず再び
分割するというのは、安易な発想でしかなく、麻生政権の存在自体が国家予算の
ムダづかいだとの見方を示した。
【4】先週の本会議案件(※添付ファイル有り)
■5月27日(水)本会議議了案件
件名:防衛省設置法等の一部を改正する法律案(外交防衛委員会)
骨子:自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数の変更、防衛参事官の廃止、
防衛大臣補佐官及び防衛会議の設置、防衛大学校等における研究の位置付の
明確化、陸上自衛隊の学校の生徒及び自衛官候補生の身分の新設、自衛官の
勤務延長及び再任用に係る機関の伸長、第十五旅団の新編とうの措置を講ずる。
賛否:賛成多数(220:14)
件名:特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案
(文教科学委員会)
骨子:科学技術に関する研究等の基盤の強化を図るため、独立行政法人日本原子力
研究開発機構により設置される特定中性子線施設の共用を促進するための措置を
講ずる。
賛否:全会一致(235:0)
件名:都市再生特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を
改正する法律案(国土交通委員会)
骨子:都市再生緊急整備地域内の一団の土地の所有者等による都市開発事業の
施行に関連して必要となる歩行者の移動上の利便性及び安全性の向上のための
経路の整備又は管理に関する協定の締結について定めるとともに、都市再生整備
推進法人が施行する公共施設等の整備に関する事業に係る都市開発資金の無利子
貸付制度の創設等の措置を講ずる。
賛否:全会一致(235:0)
件名:自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案(環境委員会)
骨子:国立公園の特別地域等における規制の対象となる行為の追加、海域に
おける保護施策の充実、生態系を維持又は回復するための事業の創設等の
措置を講ずる。
賛否:全会一致(235:0)
■5月29日(金)本会議議了案件
件名:一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(総務委員会)
骨子:人事院勧告にかんがみ、平成二十一年六月に支給する期末手当及び勤勉手当に
関する特例措置を講ずるとともに、指定職俸給表適用職員の特別給に勤務実績を
反映させるための措置を講ずる。
賛否:賛成多数(222:12)
件名:消費者庁設置法案(消費者問題に関する特別委員会)
骨子:消費者の利益の擁護及び増進、商品及び役務の消費者による自主的かつ
合理的な選択の確保並びに消費生活に密接に関連する物資の品質に関する表示に
関する事務を一体的に行わせるため、内閣府の外局として消費者庁を設置する。
件名:消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案
骨子:消費者庁設置法の施行に伴い、内閣府設置法その他の行政組織に関する
法律及び食品衛生法その他の関係法律について、所要の規定を整備する。
件名:消費者安全法案
骨子:内閣総理大臣による消費者安全の確保に関する基本方針の策定、都道府県及び
市町村による消費生活相談の事務の実施及び消費生活センターの設置、消費者
事故等に関する情報の集約等、消費者被害の発生又は拡大の防止のための措置を
講ずる。
賛否:全会一致(234:0)※3案一括
件名:国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案
(議員運営委員会)
骨子:平成二十一年六月に受ける議長、副議長及び議員の期末手当の額を二割
削減する措置を講ずる。
賛否:全会一致(234:0)
件名:国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案
(議員運営委員会)
骨子:一般職の国家公務員の勤勉手当の暫定的減額措置に準じ、平成二十一年六月に
受ける国会議員の秘書の勤勉手当の額を暫定的に減額する措置を講ずる。
賛否:賛成多数(220:12)
件名:平成二十一年度一般会計補正予算(第一号)(予算委員会)
件名:平成二十一年度特別会計補正予算(特第一号)
件名:平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第一号)
賛否:否決(105:132)※3案一括
【5】 先週の主な活動
■5月25日(月)
12:40 国対役員会
13:00 予算委員会 応援傍聴
18:00 山角さん お通夜参列
■5月26日(火)
09:20 国対役員会
10:00 党役員会
11:00 党常任幹事会
12:00 会派常任役員会
13:00 予算委員会 応援傍聴
■5月27日(水)
09:10 国対役員会
09:30 議員総会
10:00 本会議
11:20 党政治改革推進本部役員会
12:00 国対・理事合同会議
14:00 定例記者会見
15:00 国家基本政策委員会(党首討論)
16:00 下野新聞取材
■5月28日(木)
08:40 国対役員会
09:00 予算委員会応援傍聴
12:00 国対・委員長・会長・NC大臣会議
15:00 同意人事検討小委員会
17:00 政治改革推進本部総会
■5月29日(金)
08:00 民主党と日弁連・弁政連との勉強会
08:20 全国ガス友好議連懇談会
08:40 国対役員会
09:00 予算委員会応援傍聴
12:30 議員総会
13:00 本会議1R
14:10 定例記者会見
15:00 本会議2R(両院協議会の議員の選出)
17:00 本会議3R(両院協議会の報告聴取)
18:30 宇都宮木材協同組合宇都宮支部総会・懇親会
■5月30日(土)
10:00 自立支援施設「星の家」 開所式
13:00 部落解放同盟栃木県連合会定期大会
18:45 医)厚生会 社員総会・懇親会