第3 民主党の政策
2 新党結成の目的
2 新党結成の目的
私が民主党に参加する目的は、
さきがけの理念や政策を、さらに広くまた力強く
発展させたかったからである。
【新党結成の三つのテーマ】
私は民主党の政策委員長として新党の理念や政策をまとめさせていただいたが、
個人的にもっとも関心を持っていたのは、
「市民」、
「直接民主制」、
「情報」、
の3つのテーマであった。
(1) 市民中心社会の構築。
○現在の日本の閉塞状況は、市民中心の社会構造変革をしなければ解決できない。
官僚セクター・企業セクターに拮抗する市民セクターを拡大し、
各セクター間のバランスを「市民中心」に変えることによって、
政治もさらに経済も新たな発展が初めて可能になると考える。
○さきがけの「民権政治」の観念は、先見的なものであった。
しかし、その発想が「政治」「行革」ということに限定され、
市民セクター拡大の社会構造変革のプログラムをしっかり
と位置づけられていなかったのが不満であった。
○行革はもちろん重要である。
当然民主党の最大の重点政策課題であり、
大蔵省改革を中心に具体論を展開する必要がある。
ただ、行革が自己目的化してはならないと考える。
「行革」の上位概念になにを置くかこそ重要である。
そうしないと、行革が単なる役人いじめに堕落する危険が出てくる。
○私は行革の上位概念に、市民中心の社会を創造すると言った
社会構造改革を置くべきであると考える。
「民権」という明治の語感のする考えを、
市民中心の社会構造変革と、明瞭に言い換えるべきであると考える。
また「民権=行政改革」という単眼思考から
「民権=行革+市民セクター拡大」という複眼思考(=指向)へ
変えるべきである。
○そしてこの「市民セクター拡大」を実現するための主な政策手段は
以下の二つに集約できる。
1)理想的なNPO法案の制定、
2)市民セクターの基礎的インフラとしての
情報ネットワーク支援策の二つです。
(2) 直接民主制への時代の要請に応えた政治の変革
○世界的な情報革命、そして市民にわき起こる直接民主制への
高い指向に対応した政治の実現をめざすべきである。
○現在でも政治の基本的な姿は、コミュニケーションの手段が未発達な
18世紀型の間接民主制が基本である。
市民の高い参加意識、及びそれに応えうる道具(高度情報通信ネットワーク)
の驚異的な発達がありながら、制度が進化していない。
○このことが「情報飢餓」感や、新しい政治不信を増大している。
この問題に正面から取り組む政党がまだない。
民主党の目的をここに置くべきである。
○直接民主制へのアプローチのポイントは3つある。
1) 首相公選制、
2) 国民投票制の採用。
3) 政党の機能の変革。
民主党は、この検討を真剣に始めるとともに、
これに対応する具体的な国家システムや、政治制度、政党組織等についての
構想を明確にすべきである。
(3) 情報革命による地球市民の誕生をめざしたい。
○地球市民の観念は、いままでは単なる「空想」でしかなかった。
しかし、情報革命の進展次第では、けっして絵空事ではない「現実」の話と
なってくることを明らかに自覚すべきである。
○このような情報革命の世界的な進展を視座におきつつ、
国家概念の変革、国境を限りなく低くするためのグローバルな情報政策を、
わが国が世界に提案すべきである。
これは情報政策であると同時に、外交政策でもある。
顔の見えないと言われるわが国の外交を、
情報革命に対応したグローバルな情報政策を樹立することで特化すべきである。
○そして、情報による「地球の完全平和」、
情報の力による「完全な核の廃絶」をめざすべきであると、世界に宣言し、
これを目的にした外交上の政策提案をなすべきである。。
○そのために、わが国の情報政策=外交政策の基本を
「情報先進国の情報覇権主義にブレーキをかけ、
また情報後進国が情報孤立主義に陥らないようバックアップする」
ことに置くべきである。
○いままでの情報政策は、単に「情報産業」のためのものでしかありませんでした。
情報ユーザー側にたった情報政策の確立、情報を使う市民の立場に立った情報政策を
樹立しなければならない。
民主党は、情報革命の本質的な意味を理解し、
真の情報政策を語れる唯一の政党として出発すべきである。
以上が民主党に望みたい三つの挑戦である。